2015年12月05日

暮れゆく森と妖怪とうみがめと


えっとぶりに書く。
いや、することがたくさんあって。
こっちまで手がまわらんで。
ぼちぼちと。

山も久しぶり。
例によって思い出したように
そうだ、山、行こうと(京都に行くわけではない)
思いつきで出て行く頃には(いつものことながら)
太陽が傾いている。
気にしない。
帰りは足元が見えないような森をとぼとぼと帰る。
イノシシに出くわしたら闘うつもり。
いつもそうだ。
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星を見に行くときもそうだった。
親父に望遠鏡ごと、人里離れた山中に放置してもらう。
携帯電話もない時代、公衆電話もない場所に翌朝迎えにきてもらう。

ケケケケケ
ズバリヴァリジヤル

言葉で書けないような濁った感じの
人間界の律動とは異なる非線形非対称の音が
遠く近く響く。
それは動いているようにも聞こえる。
けれど、空は澄み渡り、
星は星座のかたちがわからないほど瞬く。

翌朝、何事もなかったかのように
迎えのクルマで自宅に戻る。
それからぐっすりと寝る。
それはそれで幸福な夜と朝だった。

ところは中津峰。
標高700メートルといってもすでに寒い。
森に太陽は差し込まず
平坦にほの暗い。

枝の縦の線、横のつながる線、
緑をたたえた枝、葉を落とした枝。
ああフラクタルな。
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それが尾根に近づいて太陽が山の低いところの上にあると
斜めから照らす。
光が森を突き抜けて
葉裏を透かしてなお明るい。
その葉っぱ、じっとせよ。
風を受けながら何枚かシャッターを切った。
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だんだん足元が暗くなっていく。
手がかじかんで写真を撮るのがおっくう。
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そろそろヘッドランプの準備をしようか、
それとも半暗闇に浸ろうか。
木々が妖怪の影絵に見える
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魑魅魍魎を描いたあの人が逝った。
妖怪の匂いのしない明るい境港をこの春に旅した記録を。
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→ 徳島は山城地区の妖怪はこちら
http://soratoumi2.sblo.jp/article/162504391.html

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いまから数年前、美波町を舞台にした連ドラ(ウェルかめ」が放映された。
地元日和佐町では、一日に3度住民が見るので視聴率300%!などといわれた。
徳島の素材を研究して固有名詞などに工夫の跡が見られたものの、
地元愛を抜きに語れば、
次の放送が見たいとわくわくするものは感じなかった。
(視聴率は歴代ワースト1という声も)

その次にやってきたのが「ゲゲゲの女房」。
前ドラマの煽りを受けて低い視聴率で始まりながら
素材のおもしろさに役者の演技も加わって
NHKとしてはヒット作となったもの。

モデルとなった水木サンは、幸福の幸福の七ヶ条を告げた。

第一条 成功や栄誉や勝ち負けを目的に、ことを行ってはいけない。
第二条 しないではいられないことをし続けなさい。
第三条 他人との比較ではない、あくまで自分の楽しさを追及すべし。
第四条 好きの力を信じる。
第五条 才能と収入は別、努力は人を裏切ると心得よ。
第六条 怠け者になりなさい。
第七条 目に見えない世界を信じる。

これを意識しているつもりはないけれど、
自分では地でいっていると思う。
ただし第六条だけはなりきれていない。


ぼくは、2010年に「かめランド憲章」(かめへの思い)を作成し、
美波町での亀とともにある暮らしを提唱した。

第1条 美波町はいいところ
美波町をうみがめの聖地とすることをめざします。
(ただし、スッポンの聖地にはしません)

第2条 愛情
3度のご飯よりも、うみがめが大好きです。
(ただし、かめを食べません)

第3条 環境と行動
うみがめを愛しています、という気持ちを行動で表現します。
(ただし、うみがめと結婚はしません)

第4条 うみがめ経済生産(UGMP)
うみがめにちなんだユーモア、特産品、グッズをつくります
(ただし、ユーモアは売りません)

第5条 まちとうみがめ
うみがめに元気をもらって、まちを元気にしよう。
(ただし、かめをいじめません) 

第6条 実現させたい夢
うみがめのかたちの人力車を走らせたい
うみがめのかたちのクルマをつくりたい
うみがめが産卵しやすい自然豊かな大浜海岸をいつまでも守り続けたい

以上を心に刻み、
かめランドを通じて、かめとひとの心を結びます!!

(ここまで。はやらなかったけど)

妖怪もうみがめも暮れゆく近所の山もみんな違ってみんないい。

posted by 平井 吉信 at 20:42| Comment(0) | 山、川、海、山野草
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