忘れられない流星群がある。
まるで宇宙が崩れ落ちるかのように
大火球(流星の親分)が次々と音を立てて流れた明け方。
銀河のまっただなかにたたずむ小さな生き物だった。
あのときと同じ場所で、
同じ人とオリオン座流星群を眺めてみた。
熱い茶、菓子、テーブルと椅子、毛布を用意して天を仰ぐひととき。
風がなく、寒くはない2015年10月21日の星夜。
では、どうだったか?
もちろん、見えた。10個以上はね。
思っていたほどではなかったけど。
写真には写らなかったとしても
この場所にいる心を映した心象風景。
真夜中を過ぎてなお飛行機が行き交う
牡牛座のすばるとヒアデスを分けるように。

アンドロメダ銀河は、かつてアンドロメダ座の大星雲といわれ
銀河系にもっとも近い銀河系外星雲として知られている。
満月の6倍ほどの視直径(見かけの大きさ)で
肉眼で見られる数少ない小宇宙。
今日では距離約250万光年に修正された。
(もっとも近い小宇宙といっても、地球上では、アウストラロピテクス・アフリカヌスが二足歩行でサバンナを歩いていた時代に発した光を見ていることになる)
県庁から20分ぐらいなのに、これだけ微光星が写る。
標高の高い平原などで星夜を見た人は人生が変わるという。
星明かりで影ができる、星座のかたちもわからない、
自分が銀河のまっただなかにいるという
頭上からひたひたと迫る実感。

オリオンが東の空から昇ってきた。
この流星群の輻射点があるところ。

川を見下ろす高台で背後に山を控え
上流の曲がり角で民家の灯りが水面を照らす。

(いずれもX-E2+XF14mmF2.8 R。ISO2000,露出30秒。絞り開放でもコマ収差が少ない。RAWとJPEGを並べるとこのレンズの歪みの少なさに気付く)
星明かりに照らされて
めぐる星座の躍動に耳を澄ませば
しんしんとふけていく星夜。
温かい飲み物でふうっと息を抜くひととき。
その夜…。
夢でも星夜を駆けめぐる。
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