県庁所在地から
1時間程度で行けるところがたくさんあることをお伝えしている。
仕事が忙しいとお嘆きの方々、
心身の凝りをほぐせる場所がたくさんあるのだから
たまに出かけてみませんか?
都市部に住む人、お試しで短期滞在してみませんか?
(田舎へ行けば、能力とやる気があれば仕事は見つかるはず)
ということで、神山町。
佐那河内村と並んで
15時のおやつを食べる時間に出かけて
都市近郊の体験できる里山。
雨がぽつりぽつりと窓ガラスにこぼれる午後、
雨が降って欲しいと祈りを捧げる雨乞いの滝へ出かけた。
車を置いて約800メートルほど谷沿いを登っていく。
この日も沢音を聞きながら
珍しい鳴き声の野鳥を耳にする。
苔むした遊歩道は特に下りで滑りやすくハイヒール不可だけど、
この日もカップルが多い。
男性がエスコートしながら手をつなぎ、
滝で涼んで、カフェで和むという段取りか。
(滝駐車場から5分ぐらい降りた街道沿いの商店街にカフェがある)
日本庭園が連続する奥入瀬渓流とまでは行かないけれど
こちらは天然の渓谷であることが特徴。
雨乞いの滝に辿り着くまでに大小さまざまな滝があるが
それは見てのお楽しみに。

歩くこと20分ぐらいで辿り着くのだけれど
寄り道やよそ見をしながら
40分ぐらいかけて歩くのがおすすめ。
翌日、仕事の疲れが取れているのに気付くはず。
なぜって?
森林浴効果もあるだろうけど
疲労回復にはこのゆったりとした歩みが効果的。
(科学的根拠あり)



さあ、着いた。
足元が滑りやすいので気を付けて。
歩道から滝が見えている。

初めて見る人は、感激する。
でも、滝にもっと近づいてみれば、
右奥にも滝があることがわかる。

そう、ふたつの滝が流れ込んでいる。
これが雨乞いの滝。

水の粒子が白い龍のごとく
岩にぶつかってさらに微粒子となり
周囲の植生が霧となった滝の成分を取り込む。



ひとつの完成された生態系の姿が
足元の安全な河原状の場所から眺められる。
特に右側の滝の水の落ち始めるあたりに注目しよう。
自然の造形は水と岩と緑をケーキのように散りばめて
水の表情は刻一刻と遷移しているというのに
滝は滝のまま続いている不思議さ。


時計がどんどん早くなって
どれだけここにいたのか忘れてしまう。
小雨が降っているけれど、傘を差すほどではない。
雨のなか、雨乞いをする雨乞いの滝。
ここから悲願寺へも上がっていくことができる。
けれど、あまり歩かれていないようで
足元の岩が滑るので帰りに難儀すると断念。

ここは神山、ここは徳島。
人と自然が隣り合わせに住んでいるところ。

【徳島の最新記事】
- 線路は続く 風が走り抜ける田園を
- JR牟岐線 田野川鉄橋を渡る上りのワンマ..
- 知事選に寄せてその2 課題解決力ではなく..
- 知事選に寄せて
- 吉野川大橋の下 雨が上がって弁当と散歩(..
- 悠久の石庭 徳島にこんな場所があったのか..
- 港町の夕暮れ 夏の入道雲やちぎれ雲は劇的..
- 春のうららの鶴林寺 深山幽谷の趣のまま
- 徳島には豊かなものがありすぎて
- 年末年始の神社訪問
- 狸はいまも そしてこれからも 阿波の狸の..
- 藍よしのがわトロッコとの遭遇(徳島駅)
- やまびこ打線の池田高校 ノーサインの富岡..
- 祖谷(東祖谷)の奥深さ 時を経ても縁は切..
- 海に沈む太陽を眺める気分の川辺の光景 吉..
- 紀貫之が遊星を眺めたらなんというだろう
- 神山へ連れ出す
- 小松島市長選 何を求める 何ができる 思..
- 阿南市加茂谷地区は移住者の隠れた魅力の地..
- 若葉の頃を思い出す桜 牛岐城(阿南市富岡..