夏の剣山に思いをはせている。
天涯の花―。
宮尾登美子さんが1996年8月から1997年2月まで
徳島新聞に綴った連載小説。
その後、舞台やドラマでも上演された。
人のつながりのみならず、
人と風土のつながりをつむぐ文章は
天涯の花、仁淀川など四国そのもので
凛とした光の柱が立っているのを感じた。
そして、昨年末に天璋院篤姫のように旅立たれた。
2012年から2014年の夏の剣山で撮影した
キレンゲショウマを捧げたい。
森に包まれてふくらむつぼみ

仲間から離れてぽつんと咲いている

月の妖精のような花。
それぞれ自分の見せ方を知っている

谷間にうつむいているだけでなく、光のかけらを投げかけているような


キレンゲショウマ・パルマータ。涙をためた珠子のように露をやどす

季節は夏 虫たちが忙しい

華やかな森の精 早朝は霧に包まれるはず

日陰の花ではなく、陽光を求めてすくっと立ち上がる。
キレンゲショウマは月光と太陽の両方を味方にしているのだ。

あたり一面に広がる光景は夏の剣山の風物詩

冬の剣山の銀世界を思いつつ
険しい沢沿いの斜面にひろがる
黄色の桃源郷を待っている。
何度も読み返した「天涯の花 」(集英社文庫)
特に感銘を受けた「天璋院篤姫」(上) (講談社文庫)
同じく「天璋院篤姫(下) 」(講談社文庫)
追記
つるぎ町役場の篠原さんは
東京の宮尾さんのご自宅まで
何度か地元の特産品の干し柿を持参されたという。
人のつながりから地域も仕事も動いていく。
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