その前に墓参りと盂蘭盆会がある。
前日の夕方にお迎えして朝に仏壇で読経を行う。
(読経は父の三回忌までは毎朝行った)。
何も考えないで仏(ご先祖)に向かい合う時間は大切なのだ。
白檀の数珠…京の名工喜芳さん作。白檀香ではなく本物の白檀を使用している。
線香…淡路島の薫寿堂。普段使いの「花琳」と特別なときの「飛燕」を使用。
蝋燭…東洋ローソクは嫌な匂いがしない。
http://soratoumi2.sblo.jp/article/61232130.html
良い道具はその世界への手引きをしてくれる。
イチローのルーティンの所作と同じ。
灯明が揺れ、仏を照らす。
線香が立ちこめて行くべき途を示す。

開経偈
般若心経
観音経普門品偈
十三仏真言
光明真言
南無大師遍照金剛
ご先祖それぞれの回向
回向文
真言宗の流れに沿いながら、
観音経を添えている。
先祖、身内だけでなく
戦争や災害で亡くなられた方にも向けている。
【追記】
真言宗の常用経典である理趣経については読経していない。
生命の本質をうたいつつ花ひらく理趣経の世界観に共感。
何をするかではなく、どのようにを説いたものと理解。
いのちを輝かせることと、いのちを曇らすことの違い。
観音経もそうだが、音の響きと律動の心地よさを感じる。
般若心経については、
家庭や巡礼の寺で(気軽に)読まれることが少なくないが、
はたしてどうだろう。
どちらも日常でありながら別世界に魂が引き込まれる。
特に理趣経は
実世界に降りてきた天空の花々が明滅する。
けれどその世界はやはり天界の光であって
きらめく澄んだ空気感に包まれる。
経典が持つ力を観じるだけに、
自制とともに強い心が求められているようだ。
言い換えれば、
これらの経典(理解と実践)はその人の高さ(意識)を映す。
とらわれないで肯定して生きる境地に到達しようとする
日々の誓いの場とも言えるのではないだろうか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
お供えは、金長まんじゅうといもくりタルト。
さっそく抹茶を点てていただく。

この金長まんじゅうは、
ライバルのぶどう饅頭を餡として使った限定品。
どちらも徳島を代表するみやげものだが、
こんな使い方は吉と出るか凶と出るか。
北海道に例えるなら、
マルセイバターサンドの中味に白い恋人が入っているとでも。
(適当な例えが思いつかないけれど)
どちらもオリジナルは白あんが入っているが、
金長まんじゅうは
チョコレート皮が風味を支配していることがわかる。
ぶどう饅頭は
薄皮が閉じ込めた香りとみずみずしさが
生命線だとわかる。
(どちらもオリジナルの完成度が高いのだ)

いずれにしても、
老舗の看板娘の競演(共演、供宴)、
食べてみてのお楽しみということで。
http://www.hallelujah-sweets.com/
→ 鹿の子ちゃんのつぶやきのなかにヒントがあるかも。
https://twitter.com/kanokocyan
いもくりタルトは、台風に追いかけられつつ
高知西南部からの帰りに雨に打たれつつ買ったもの。
甘すぎず素材を活かしつつ、
タルトが崩れを防ぎつつ食感の変化を与えるもの。
その変化の妙で甘みの醸し出す幸福感を定義している。
それがこの菓子の世界観。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
せみの声が遠くこだまする夕刻、
夜との交代劇のそわそわ感と厭世観が交錯する時刻。
一瞬、意識が薄れてぼんやりと思う。
祖先をたどれば同じ血統に行き着く(イブ仮説)。
地球の歴史をたどれば、同じ細胞にたどりつく。
身近でありながら
現世と来世を隔てている境界が溶け込んでいる。
それが盂蘭盆会。
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