2024年05月30日

外来種でありながら日本の風景になってしまったムラサキカタバミ


猫の額ほどの庭とはいったもので、ガーデニングを趣味にしている人の広大な庭を見るとうらやましくもあるが、それでもわずかばかりの場所に、桃や南天、ヒイラギの樹種の合間を縫って、スミレ類やカノコユリ、スイセンアヤメ、ハナニラ、ノギク、キキョウ、チューリップ、マツバボタン、アロエ、リュウノヒゲ、マンネングサ、ヒメヒオウギズイセン、ヤナギバルイラソウ、ホトケノザ、ツユクサなど、園芸種やらどこから着生したのか不明な植物やら。

この庭は手入れはしないし肥料も農薬もしない。ただ、植物たちの出現とその勢力争いを眺める。まるでジャズの即興演奏のように、わずかな季節にソロパートに躍り出てやがて去って行くような。

わりと長い時期に花が見られるのがムラサキカタバミ。南アメリカ原産の外来種で、いまが盛りと桃に寄り添うように群生する。
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(フジX-T5+XF60mmF2.4 R Macro)

花は咲く時期を待って、そのときにここぞとばかりに咲くけれど、どんな人もそれぞれが活きる場でそれぞれの人生がそれぞれに輝く社会になればいい。遠い道のりだけど、政治に関心を持ち続け、裏切られても次善の選択を続けていくしかあるまい。すべての政治家が山本太郎のように覚悟を決めて使命感を持ってやってくれれば良いのだけれど、そうでなければ、政治家をいまの百倍ぐらいにすれば良いのに。 
posted by 平井 吉信 at 00:24| Comment(0) | 家の庭

2024年05月27日

雲と牧場 旭ヶ丸(大川原高原)の風の強い日


メンテナンス中なのか、風が強いので意図的に運転を止めているのか、まわっていない風車がある
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牛が草を食み、上空は風が走る 
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ぼくの関心は雲。複雑で強い上空の気流は雲が教えてくれる
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幼い頃、みんな自由と思ったのは、丘の上の雲を見ていたから。そういわれたら納得してしまう。
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高原の上空には雲が走る。牛は自由を感じているだろう

タグ:大川原高原
posted by 平井 吉信 at 23:41| Comment(0) | 気象・天候

貞光川の潜水橋と吉野川 空の分子と水の粒子は同じ色を宿す


ここは仕事でやってきた貞光川のほとり
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新緑と川はそれだけで心のごちそう
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貞光川は剣山に源を発する。この潜水橋を渡れば、貞光のまちなかへと。
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雲は早い。ヒトが空を見上げるときは決まってそうだ
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貞光川が流れ込む先には四国の大河が東西に伸びる。澪筋といくつもの流路、遠景の竹林は日本最大の水害防備林。この画面のなかにどれほどの時間の流れと文化(資産)が込められているか。
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ある晴れた日の吉野川流域は風景画のごとく(こんな場所が観光地ではないというのが徳島らしさ)
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湯船には富士山の遠景というけれど、ぼくは吉野川でもいいかなと。水辺は人の心を癒やすという記事が数日前に出ていたなって(その記事によれば緑よりも水だそうな)。
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posted by 平井 吉信 at 22:38| Comment(0) | 山、川、海、山野草

勝浦川と月ケ谷温泉 水面かける鯉のぼり


5月が終わろうとしている時期だけど、鯉のぼりの話題を。
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月ケ谷温泉(月の宿)は、全室が勝浦川を見下ろす立地で、一部の部屋は内湯がある。料理については評判の料理長がいるため、県内の宿でも出色といわれる。

温泉前にはキャンプ場があり、木の橋で結ばれている。
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近年は、いろどり橋(吊り橋)も追加されて、水面の低いところと高いところから、勝浦川と宿を眺めることができるようになった。
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温泉の対岸の山には、花を咲かせる樹種が多く植えられて、数年後にはいろどり山として人々の目を楽しませる。

周辺にはユキノシタやシャガが自生
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温泉の少し上流部はアユの友釣りの専用区間。水の流れを見ているだけで満たされる。
親父がその生涯の最後にアユ釣りをしたのがこのあたり。オトリを底にかけてしまって、水流の早い水深3メートルの淵に潜って外してやったことを思い出す。
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水は澄み、風おどる季節
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新緑の上勝へ足を運んだら月ケ谷温泉へ立ち寄るのは欠かせない。

posted by 平井 吉信 at 22:10| Comment(0) | 山、川、海、山野草

一日のおわり、夕暮れの田園を歩けば 


妹宅を訪問しようと車を停めたら、夕暮れが近づいている里の気配に惹かれた。
そのまま家へ入らず、カメラを1台持って田園と河畔を散策することにした。

ベートーヴェンの田園は交響曲のなかでももっとも美しい叙情詩。ベートーヴェンにしては珍しく標題が付いている。「田園交響曲、あるいは田舎の生活の思い出。絵画描写というより感情の表出」と楽譜に付されている。

田園から受ける心象風景と作者は語っているが、せせらぎ、そよ風に揺れる若葉、カッコウをはじめとする野鳥のさえずりなど、自然がこだまする交響曲である。

十代の頃からベートーヴェンに私淑していたぼくは、「楽聖」の衣を除いた人間ベートーヴェンに迫ろうと、毎日のようにベートーヴェンの作品を聞きこみ、ときに総譜、ときに指揮棒を振りながら自分の内面に再創造するように再現していった。史実を忠実に集めたとされるセイヤーの「ベートーヴェンの生涯」(上下)は読破するだけでも数か月を要した大作であった。

こうしてベートーヴェンに没頭するあまり、どこまでが作曲者でどこまでが自分なのかの境界が見えなくなる。レコードやCDを聴いて、これは違う!自分ならこうする、という基準を持って聴いていたのだと思う。それは決して画一的なモノサシではなく、そうか、そういうやりかた(解釈)もあるな、と感心することも多かった。生涯にわたって友となるベートーヴェンとの付き合いはいまも続いている。

せっかくだから、田園のレコード(CD)を何枚か挙げておこう(ぼくの手元にはおそらく30種類くらいの演奏がある)。

忘れられないのが、1977年に来日したベーム/ウィーンフィルのNHKライブの音源(これは1000円台では買えないが)。音楽の深みで別世界に連れて行かれるので、これを聴くのは数年に1回ぐらいにしている。ワルター/ウィーンフィルの戦前の音源(これは意外に音が良く観賞用として愉しめる)などもあるが、どこでも誰でも入手しやすく楽曲を気軽に愉しめる1000円前半のCDに限定してみよう。

オトマール・スウィトナー指揮ベルリン・シュターツカペレの1980年盤はデンオンPCM録音で、漂うな音場感と豊かな低弦の響きが魅力的。スイトナーの指揮は職人的で楽曲に浸れる。
https://www.hmv.co.jp/artist_%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%B3%EF%BC%881770-1827%EF%BC%89_000000000034571/item_%E4%BA%A4%E9%9F%BF%E6%9B%B2%E7%AC%AC6%E7%95%AA%E3%80%8E%E7%94%B0%E5%9C%92%E3%80%8F%E3%80%81%E5%BA%8F%E6%9B%B2%E9%9B%86-%E3%82%AA%E3%83%88%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%8A%E3%83%BC-%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%84%E3%82%AB%E3%83%9A%E3%83%AC%E3%83%BB%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%AA%E3%83%B3_7455796

ヘルベルト・ブロムシュテット指揮シュターツカペレ・ドレスデンは、東ドイツ時代のシャルプラッテンレーベルの録音。同じく職人的な指揮だが、木綿の肌触りのスウィトナーに対してオーケストラのブレンド感があり、おだやかな演奏である。これら2枚はとびきりの名演というよりはいぶし銀の魅力で、何度聴いても聴き飽きない演奏といえる。
https://tower.jp/item/6187219/%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%B3%EF%BC%9A%E4%BA%A4%E9%9F%BF%E6%9B%B2%E7%AC%AC6%E7%95%AA%E3%80%8C%E7%94%B0%E5%9C%92%E3%80%8D%EF%BC%9C%E9%99%90%E5%AE%9A%E7%94%9F%E7%94%A3%E7%9B%A4%EF%BC%9E

これらを聴いた後で、ベーム(NHKライブ1977年、グラモフォン1971年)や愉悦感ならピカイチのワルター(コロンビア響、ウィーンフィル)の歴史的な名演、フルトヴェングラーの深沈とした哲学的な田園、ジンマンやノリントン、ガーディナーなどのさわやか古楽器系、朝比奈などの日本人指揮者、ハンス・シュミット‐イッセルシュテットやピエール・モントゥーの職人芸、玄人好みのシューリヒトやチェリビダッケ、中庸のアバドやムーティーなどに進むと良いだろう。

田園の演奏は簡単ではない。技術があっても感じる心(ベートーヴェンが心からの歓びを感じて郊外の小川のほとりを散策していた感情の動き)がなければ凡庸。ドラマティックに聴かせよう、個性を表現しよう、細かな表情をつけようなどとすると二流の芸(音楽がそれだけ大きいので小手先の技が目立つ)に陥る。

指揮者は各楽器のバランスを立体的に描きながら、フレージングで心理を表現し、奏者が求める強弱、アクセントをも活かしながら自然に流していくと、指揮者に触発されてオーケストラが自発的に音楽を流していくような瞬間が訪れる。細部にまで血の通いながらも大河のように蕩蕩と流れる。

それは、数百年前の柱時計をすみずみまで分解し、油を差したり清掃をしたりしながら、当時の素朴な時計の雰囲気を現代の人々に共感してもらえるよう再構築する作業。とにかく田園は愉しい。

田園の河畔は夕暮れに包まれていく。まちの郊外にはこんな風景がどこにでもある。
21世紀の田園は、いにしえに思いをはせつつ、いまを生きる意識で再創造すること。少しの寂しさを感じながらあたたかい食事と家族の温もりを求めて家路を急ぐ心に響かせる交響曲。

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(フジX-T30+XF23mmF1.4 R)
posted by 平井 吉信 at 01:09| Comment(0) | 音楽

2024年05月24日

初夏の海辺に咲いた花 ことし初めて咲いた花


海部郡のとある漁村集落に、ことし初めて紫の花が咲いた。
その植物は、ナミキソウ。
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ナミキソウが咲くその場所に、ことし初めて咲いた別の花。
それは、ヒトが立ち上げた会社。
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小さな会社だけど、高い志と情熱を持って運営されている。
地域に雇用の場を、水産業の礎を、食育の一頁としても貢献するという。
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海は澄み、藻場は繁り、魚は集まり、ヒトも喜ぶ。
そんな海辺を見まもるナミキソウ。

posted by 平井 吉信 at 00:30| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2024年05月19日

白ワインにイチゴ


物価高騰対策として。

赤と白のワインは常備しているご家庭は多いが、価格と品質が魅力的だったチリ産ワイン(寒冷な気候で良質のブドウが確保しやすく、しかも日本との協定で関税がかからない)も値上がり傾向。円はドルに対してのみならず、すべての通貨に対して価値が下がっているのだろう。

果汁は輸入ながら飲みやすいのはメルシャンの酸化防止剤無添加の赤と白。しかしこれも値上がりしている。そんななかでセブンイレブンで販売されている同社のワインは手が届く価格に抑えられている。
https://7premium.jp/product/search/detail?id=130
https://7premium.jp/product/search/detail?id=131

そこにイチゴを半分に切って落としてみたもの。イチゴは酸味のある菓子用などが合うかもしれない。目で見る愉しみ、香りを嗅ぐわくわく感、そして舌を転がし、喉を通る満足感と、1飲みで3度おいしいワインとなる。
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このボトルは高品位なもので、リサイクルに回しても良いが、洗浄して再利用すると、野外生活で外へ持ち出す水を入れる容器となる。アルコール耐性があり、密閉度が確保されている容器代と考えると安いもの。

セブンイレブンでは、さらに上位に良いワインがあるという。いつかの愉しみにとっておこう。
https://7premium.jp/product/search/detail?id=8529

追記
赤ワインにトマトもやってみた。トマトは地元農園によるスマート栽培によって水遣りを絞ったもので旨味は濃厚で酸味もある。一見合いそうに思えるが、食べる前から合わないだろうと味を描いた。

結果は予想どおり。赤ワインは、草くさくなって水っぽくもなった。対するトマトはこれはこれであり得ると思える。このように味の相乗効果や相性はある程度予想がつくもの。赤ワインに何が合うかって?
考えるだけで楽しみが増えた。
posted by 平井 吉信 at 23:42| Comment(0) | 生きる

印象的な雲


風の強い日の巻雲(2024.3.29)
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春らしくない(2024.4.7)
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横顔のような雲(2024.4.12)
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壮大な大気の流れを感じる(2024.5.3)
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夏雲のよう(2024.5.18)
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posted by 平井 吉信 at 23:25| Comment(0) | 気象・天候

すみれを求めて山焼き後の高原へ(塩塚高原)


すみれは、ヒトの暮らしと密接にある植物。ヒトが手を入れることで自然は多様性を保つことができる。山焼きはそのための手段で、ススキなど特定の植物や樹木が生い茂る前に、焼くことで多様な植生が芽吹くきっかけをつくりだす。

里山では、ヒトがマキを取るために枝打ちすることで樹木は健全に成長し、風通しのよい森になる。ヒトが生育を管理して生態系の多様性を引き出しているのが里山。そこは山のケモノと人間の境界でもあり、整備された里にはケモノはヒトを怖れて下りてこず、鳥獣害も起こりにくかった。

九州と四国以外ではクマとの遭遇が問題となっているが、里山(山村)の人口減少や荒廃が背景にあり、温暖化によるシカの増加(餌の競合)、ハンターの減少や保護政策も追い打ちをかけている。その結果、ヒトを怖れぬクマが増加。特に亜成獣=人間風にいえば怖い物知らずで好奇心旺盛な若者や子連れの母クマが危険といわれている。塩塚高原ではツキノワグマは目撃されていない。
→ 徳島県内の目撃情報(徳島県 鳥獣対策・里山振興課)


徳島ー愛媛県境にある塩塚峰は山焼きを行うことで知られている。2024年は3月31日に行われたとのこと。そして一ヶ月少々が過ぎた頃、塩塚峰の山頂から広がる高原一帯を散策してみた。
塩塚高原はすでに焼け野原ではなく緑が蘇生していた。
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草原の尾根のこみちから山頂(1043メートル)を望む
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愛媛県側の登山口から見た塩塚峰の山頂北面―画面では左側―で野焼きが行われた。スミレ好きにとっては山焼き後の草原には多様な種類のスミレが出現するのでは?という期待がある。

もっとも多かったのは、スミレ(Viola mandshurica)。栄養分が多いのか、翼が発達し葉の幅が広めなのが多い。
草原の疎らな草の合間を縫って自生する
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これは深い紫をしている個体 コイスミレという名前を付けたい
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スミレ(Viola mandshurica)は多く見かけたが、2年前の訪問時に咲いていたアケボノスミレは見つからなかった。今年は花期が早いのではないか(アケボノスミレらしい葉はあった)。
ニオイタチツボスミレも立派な株があった。この個体は葉が長く立派だが、ナガバノタチツボスミレのようにも見えるが、この草原では見かけていない。ニオイタチツボスミレと判断
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これはみごとな個体。ニオイタチツボスミレとしても生育が良好
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塩塚高原は、高原の一部が隆起したような場所が山頂で、高原と山頂が一体となっている。山焼き後で珍種のスミレがあるのでは?の期待もあったが(今回は交雑した個体も見当たらなかった)、それはまたのこととして。

なだらかな起伏、緑の階調、風渡る草の海、山頂へと続くこみちをたどっていると時間の経つのを忘れる。
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塩塚峰の南斜面をトラバースする車道から直登するこみちがあり、東の展望台からの尾根みちと合流する
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樹木のトンネルをくぐると稜線が見えてくる
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山頂とそこからの眺め。西へ下りるとパラグライダーの着陸場
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西の愛媛県側から登るとこんな見え方
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それなら、四国カルストに行ってみようか。でも遠いな、ガソリン代が高止まりしているな、混み合うだろうななどと連想しつつ。



パート2 往路復路編

塩塚高原へは黒川谷川を通って平野地区を経由するのが一般的。ゆるやかな傾斜に建てられて地元の家屋は広々として印象的
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郵便物の投函に郵便局まで行くとすれば山を降りなければならない、と思っていたら道ばたにポストがあった。一日1回、午前中に阿波池田郵便局から集配が来る
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黒川谷川にある半田岩という景勝地には水車小屋がある
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その上流に山城ホタルの里公園。駐車場も2箇所に確保されている。黒川谷川へ下りていくこともできる
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集落を離れて高地へ上がると、塩塚高原キャンプ場がある。
山頂付近の東には徳島県側の展望台、西側は愛媛県側でパラグライダーの着陸場、観光施設の「霧の高原」があって、センターハウス、コテージ、オートキャンプ場がある。
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塩塚高原のような場所は全国どこにでもあるのかもしれないが、高原の少ない四国には貴重な場所だ。


posted by 平井 吉信 at 20:34| Comment(0) | 山、川、海、山野草

阿讃国境のアカネスミレ、アケボノスミレ、春の山野草


県西部の阿讃国境には、剣山系や那賀・勝浦山系とは植生が異なるようだ。北方系や日本海側に分布する植物が隔離分布する。これらは、かつて広範に分布していたものが氷期の全盛から終了にかけて取り残されたのかもしれず、徳島はスミレの宝庫といわれるのも頷ける。

歩き出して見つけたのは、アカネスミレのみごとな株。これだけ密度高く花を咲かせるのは強勢な植物かもしれない。レンズで近寄るか、ルーペで観察すると、全身が毛に覆われた姿が見える。
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一般的なタチツボスミレも多い。この個体は、アカフタチツボスミレとするのが適当かもしれない
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これは悩ましい。タチツボスミレの仲間には違いないが、花弁の色むらや背の高さからは交雑を感じる。タチツボスミレとナガバノタチツボスミレとの交雑種はよく見かけるが、草丈は両親より高く、葉は片親のナガバノより長くなることもある。
ニオイタチツボスミレとの交雑種(マルバタチツボスミレ)かもしれない。通常の交雑種は両親の中間的な形態が多いはずだが、花弁の色が両親より淡い。
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日の当たる草地では、ニョイスミレ
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さらにスミレ(Viola mandshurica)
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ヒゴスミレ
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ここ数年この山域を歩いたところ、アケボノスミレが密度高く分布している区画に遭遇した。きょうのメインテーマ。アジア北東部や朝鮮半島にも分布する。花弁の色が日本固有のスミレとは違う。風情に異邦人の匂いがあるかもしれない。
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クロバナアケボノスミレもある
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新緑をめでながら春の山野草を見る。
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posted by 平井 吉信 at 12:39| Comment(0) | 山、川、海、山野草