2024年01月27日

海老ヶ池 一週一時間の逃避行


大砂海岸から南へ10分ほどで海老ヶ池がある。
潮入湖でフィヨルドのような入り組んだ地形である。どこからでも対岸が近く見えるが、実際に歩いてみると1時間かかる。

でもそれが1時間で終わらない。数歩歩くと止まってしまう。池もそうだし、池の畔の動植物、そこに太陽、風、雲を映し出す湖面が万華鏡のような景色を見せてくれる。

一週おいくら? 無料です―。
あとはご自由に。

ゴッホが描いたようだね
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水鳥の好きな人にとっては愉しくてしようがない ぼくには野鳥の種はわからないけれど
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さ霧消ゆる湊江の♪
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両親がビールとスマートフォンに夢中になっている間に子どもがおぼれてしまうという啓発ポスター。
安全慣れしすぎて危険に気付かないのと、怖がりすぎて近づかないこと、さらに何が危険かを知らないことを足して3で割ったようなのが若い子育て世帯に多いような。小さい頃から海山川で育ったぼくにはそう思える。
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高知県にゆかりの深いタイキンギク 徳島県でも点在している
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ゴッホの絵に戻ってきた
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(このあと、帰路で大砂海岸へ立ち寄る。この調子でエンドレスで続いていくのか)
タグ:海老ヶ池
posted by 平井 吉信 at 00:28| Comment(0) | 山、川、海、山野草

渚は一日で二度おいしい 大砂海岸(海南町)


弁当を広げて水筒の熱い茶を飲み、海を眺めている日曜日があるとする。
風光明媚な場所や人が大勢集まる名所ってなんだろうなと思う。
非日常感の持つわくわく感とわずらわしさに対し、
日常のなかの居場所(異場所)とでも。

十代の頃から通っているこの渚は、1月から12月まで毎月泳いだことがある。
そのとき思ったのは9月下旬頃がもっとも心地よい季節ではないかと。
真夏の暴力的な日射しは去りながらも水温は依然として高く、
しかしあの夏のぬめりのようなまとわりつくべたつきはなく
水が澄んでくる。

そうか、九月の風か!
ということで、松岡直也の「THE SEPTEMBER WIND 九月の風」をよく聴いていた。

などと思いをめぐらすうちに弁当はなくなった。
魔法瓶の茶は曲風園(大歩危)の緑茶(日常使いのお徳用)を高い温度で抽出してある。
これをサーモス 真空断熱マグ 0.28Lに入れて飲む。
ボトル直飲みをしないのは熱いからでもあるけれど、時間の経過で温度が下がってきたときに雑菌の増加を避けるため。

数年前に1500円未満で買えたものがいまは3千円近いことに驚いた。
後継機種もあるけれど2千円前後。さらに開け閉めできる蓋が別売りで5百円前後。
これも円安なのか。

風が早いのか雲は流れていく。心が空っぽなのか時間は過ぎていく。
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日が当たっていても風が吹くと寒い。
移動しよう。さらに南へ。

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それから数時間後、通りかかった夕暮れの渚に碧と朱の淡い光が落ちていた。
これはと思って車を再び停めた。
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夕凪、釣り人、引き潮、松林、層積雲が光を受けて輝き、影を落とす海の色。
渚は、一日で二度おいしい。
タグ:大砂海岸
posted by 平井 吉信 at 00:09| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2024年01月25日

とくしま植物園の尾根を歩く


いつもは夕暮れ近くでイノシシを警戒して、市民の森コースは行かないのだけれど、今回は15時ぐらいなので行ってみよう。
これまでの踏破を地図に落とし込んでみると、尾根と並行に進むトラバース道がいくつかあり、それと尾根をつなぐ踏み跡が縦横無尽につながっていることがわかった。

尾根の散策路周辺にもイノシシの掘り起こした跡が散見されるが、これは夜の行動だろう。昼間はむしろ尾根から下った手入れされていない竹林帯などにいるのだろう。
ただ日当たりが良くないので、竹林の切れ目の窪地あたりで寝ているかもしれない。

だから昼間に尾根道をゆくのはイノシシの心配はしなくてよいだろう。
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柿が鈴なりだが、これを採る獣はいないのだろう
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南天の自生する風景で初冬の散策は愉しくなる
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動物園の観覧車を見下ろしながら高度を下げる
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展望台で遅い昼を食べる。おそらく今回もヤマザキなど主要なパンメーカーが被災地で振る舞われたのではないだろうか。新製品は買っているけれど、100円少々の娯楽でもあり、いざというときの活力の源でもあり。
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非常食に缶詰のパン(自衛隊)か乾パン、羊羹、カロリーメイト(これは賞味期限が短いので順送りで食べる)は用意されていますか? マスクの備蓄は家族の人数×60枚は最低必要ですよ。


標高2百メートル前後から植物園に降りてくると人間のつくりだした園芸の世界がある。
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こないだのスミレは花が少なくなったが、まだ残っている。
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posted by 平井 吉信 at 23:42| Comment(0) | 山、川、海、山野草

今年の初スミレは スミレ(Viola mandshurica) とくしま植物園にて


斜面に咲いているのを見つけたよ。一見してスミレ(Viola mandshurica)が園芸種と交雑したのかと思ったけれど、幅の広いのは夏葉(春に花が終わったあと葉が横に広くなる)だろうね。
夏葉のまま花が咲くというのは遅めの秋咲きなのかも。
(なぜ衣料品店が季節を先取りするかは在庫(売り切り)の関係もあるのだけれど、やはり季節をまちわびる感覚にも似ているのだろうね)
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この広いとくしま植物園を探したけれど咲いているのは斜面のこの一輪だけだった。今年の初スミレはスミレ(Viola mandshurica)だった。

追記
スミレという一般名詞と、○○スミレの○○が付かない品種のスミレ(Viola mandshurica)があるので日本語では前後の文脈から判別するしかない。学名を補えば一般名詞と品種を区別できるので。
posted by 平井 吉信 at 23:13| Comment(0) | 山、川、海、山野草

1月の凪いだ海 春の兆しと思って


田井ノ浜の南にある木岐(海部郡由岐町)は良いところ。漁村でありながら開けた感じがあり、のどかな散策で足を運びたくなる。
東南に向いた蒲生田岬から室戸岬の海は背後の山が北西の季節風を遮るので思いがけず陽だまりが解きほぐしてくれることもある。
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さあ、歩き出そう。右手におだやかな木岐の港、そして港の外の渚をたどるいつもの小径。
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散策路の終点にある満石神社はイボ取りの神様という。
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ここからさらに山中へと散策路が続く。頂上まで行ってもすぐで、山の向こうに降りることができる。
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また海のほうへ降りてくる。スミレにはまだ早かったようで、ムラサキカタバミで慰める。
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夏の花であるべきタカサゴユリ?が咲いている。
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海の小径はたどる気分を誰かと分かち合うことぐらいしかできないけれど。
(この満たされた心象を音楽の例えたら、いまの気分ならネイティブ・サンの1979年のアルバム「Savanna Hot-Line」から「Farewell My Love」かな)。このアルバムについてはいずれ書こう。
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冬の海といえども見に来たくなることがある
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田井ノ浜はひねもすのたりのたり 水鏡のように水をたたえていた
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おだやかな海の小径、いつか戻る日が来るのか来ないのか。
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タグ:木岐
posted by 平井 吉信 at 22:59| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2024年01月14日

秋から冬へのとくしま植物園タペストリー風


とくしま植物園は動物園から少し上がったところにある、徳島市南部の里山にある。文化の森からも尾根伝いに散策することもできる。11月ぐらいから12月末にかけての、とくしま植物園をタペストリーのごとく連ねてみた。
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色彩が単色に近いとこう見える
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色彩が現実よりやや誇張するとこうなる
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ドイツの秋、とでも嘘をついておこう
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たどり着いた12月、夕暮れ間近の空は、手が切れそうな水晶の空、冷え冷えとした里山に映えていた。
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posted by 平井 吉信 at 23:44| Comment(0) | 山、川、海、山野草

冬の陽だまり 福井川 桑野川との関係性はいかに?


阿南市内から国道55号線を南下するとき、印象的な土手と小川が見えてくる。
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このブログで何度か取り上げている辺川の棚田のある阿南市小野地区に源を発し、四万十川中流域顔負けの穿入蛇行の後、後世山から東流する流れと合流するあたりが深い渓谷となって福井ダムがつくられた。

その福井ダムの下流を下ったところがこの写真の場所。「春の小川」としても何度か取り上げたことがある。全長19kmのこの川は特に物珍しい景観があるわけではないが、里山の風情を漂わせる好きな川である。

何の変哲もないこの場所も、水ぬるむ春になれば、タンポポやつくし、スミレに彩られるだろう。
いまは冬の陽だまりを浮かべて空を映して流れるばかり。
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この写真からは見えないが、奧の右手から小さな流れが流れ込んでいるのか、分流しているのかわからないが、新野の田園へ向かって位置している。

その流れをたどっていくと、桑野川支流の廿枝川(はたえだがわ)へとつながる。福井川はもともと桑野川上流であったのを阿南市橘湾の南部へと向かう流れが優り、水量がなくなった元の桑野川(現在の桑野川支流廿枝川)が取り残されたのだろう。ところで「廿」はなじみのない漢字だが(にじゅう)と読む。ここでは「はた」と読むらしい。廿枝川は新野町の里山(ため池)に源を発し、新野駅の近傍をすり抜けてその先で桑野川へと合流する。

参考までに国土交通省の那賀川流域河川整備計画から廿枝川の改修についての資料(PDF)


この線路の右脇を細々と流れる浅い水路が桑野川と福井川をつないでいる痕跡ではないだろうか。流れの高低関係など現地踏破で確かめたい。
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いつか来る春のために、冬のひだまりは温もりを先導する。
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春の福井川
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夏の福井川
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秋の福井川
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福井川を好きになる人が増えるといいなと思っている。
→ 福井川のタグ
posted by 平井 吉信 at 22:34| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2024年01月08日

被災地でコーヒーを愉しむ機会があるとしたら


まずは、水、食糧、暖房、風呂とトイレが充足されるのが先決だけど、おいしい水と熱源が確保できたら、熱いコーヒーでしばし気分が良くなることがあるのではと。

そのときのコーヒーは、手軽に入れられてゴミが出ないインスタント。カフェインが苦手な方や夜でも飲めるカフェインレスが望ましい。

そう書くと、味に期待できないと思われるでしょうが…。
カフェインレスのインスタントコーヒーに期待せずに人生を過ごしていたのは同じでした。

ぼくは空腹時にカフェイン(コーヒー)を飲むと胃の調子が悪くなるというか、空腹感が増すのに食欲が落ちるとでもいうか。食前と夜のコーヒーは避けていた(欲しくもならない)。

それでもコーヒーを飲みたくなるときがある(普段は県外から取り寄せた数種類のスペシャルティコーヒーのみを飲んでいます)。仕事を夜遅くまで続ける場合や脂っこい味の濃い料理を食べたときなどにすっきりしたい。

そんなときに、豆を計量して、湯を専用ケトルで沸かしつつ、手動ミルでガリガリと豆を挽き、ハリオのV60ドリッパーにフィルターを装着する。ハリオはあっさり感が出るが、落とし方が早いと酸味が目立つ傾向がある。そんなときはハリオ専用フィルターを使わずに、汎用フィルターで抽出速度を落として煎れる。

いずれにしてもこの段取と手間が億劫になる。ゆえにインスタントでいくつか試してみたが、どれも焦げ臭いのやら酸味の質が悪いのやら苦いだけでコクがないのやら(誰もが知っている著名メーカー数社のブランド)。

そのなかで期待せずに買ったこの製品だけは違った。
このインスタントコーヒーは、ほのかな甘味すら感じるプリンのカラメルのような心地よい香りと苦みや雑味、嫌な酸味のない優れた後味が得られた。作り方は熱湯を注いでかき混ぜるだけ。その際に薄めにつくるのがコツ。そうすると前述の特徴が湯のなかに解きほぐされて堪能できる。ウイスキーをストレートで飲むよりも水割りでやるほうが新たな味が見えてくるあの感じ。

ときに続けて飲みたくなることもある。後味の良さ、ざらつきのないまろやかな透明感、それでいて口当たりのやわらかい芳醇ささえ感じた。いったいどんな技術が使われているのだろう。
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クライスカフェ「カフェインカットのおいしいコーヒー」
https://www.kreiscafe.jp/product/product-135/
https://amzn.to/4aHBCMl

レインフォレスト・アライアンス認証農園産コーヒー豆を100%使用。カフェインはほとんどカットしてもポリフェノールはカットしないとか。

追記
このコーヒーは、近所で売っている自家焙煎のスペシャルティコーヒーよりもおいしい、というとほんとうかなと思われそう。例えば、ノンアルコールの龍馬1865とはヘニンガーのゲステルが通常の缶ビール(アサヒとかキリンとかの著名な銘柄)よりおいしいと思う人はきっと合うはず。コーヒーは焦げ臭いぐらいガツンと来るのがうまい(←ほとんど豆の味がしない)と思っている方は止めておきましょう。




posted by 平井 吉信 at 22:27| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ

2024年01月05日

心の声を聴け 政治家たちよ


ここ数日、本ブログでアクセス数が著しく多い記事がある。
それは、三原山噴火で全島民を数時間で避難を可能にしたできごとから危機管理とはどうあるべきかを書いたもの。
→ 三原山噴火にみる危機管理

岸田首相/官邸の危機管理の意識のなさは目を覆うばかり。いま何をやるべきかを果敢にやり遂げなければならないというのに、重要でも緊急でもないことに注力しているように見えるし、記者会見も他人事のように見える。参加の必然性のない新年会に参加していたとの情報も聞いた。20世紀の自民党内閣ならこんなことはなかった。まるでパーティ券スキャンダルが注目からはずれたのを喜んでいるのでは?と勘ぐってしまう。

いますぐやるべきこと、1週間後にやるべきこと、数週間後にやるべきこと、1か月後にやるべきこと…。それぞれの過程に向けて準備しておくことを洗い出すこと。

限られた資源ゆえにやらなくてよいことをいますぐ止めるべき。万博、増税/インボイス、憲法改正、防衛費増強、原発…。現時点でも外部電源喪失の危機にあるとされる志賀原発を見ても原発を動かすのは危ない(福島第一原発から13年しか経っていないというのに)。

もっと心の声を聴け、岸田首相よ。政治家たちよ。
国民を見捨てようとしているつもりだろうが、
国民が見捨てようとしているのは政府だよ。

posted by 平井 吉信 at 23:02| Comment(0) | 生きる

2024年01月03日

産土神社にて


元日の朝、自宅の神棚で祝詞を奉ることから始める。
続いて仏壇で読経。台所の竈の神様である三宝荒神へも。

その後に初詣。まずは八幡神社、天照皇大神、三宝荒神の御札を求めて参拝する。
産土神には天津祝詞を、伊勢神宮からの分祀社では十言神呪を奏上する。
個人の願い事は一切しない。ただ神々の弥栄とこの社会の安寧を願うのみ。
曇りのない目で世界を見たいから。
そして災害と事故への鎮魂を込めて。
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タグ:神社仏閣
posted by 平井 吉信 at 01:23| Comment(0) | 生きる