勝浦町の道の駅にはJAの直売所がある。ゆこうがあるかな?と思って寄ってみたけど、ゆずとみかんだけ。家人を連れて行ったので、大好きなみかんを買えて大喜び。ところが大事なものを買うのを忘れていたことをブログを書いている最中に思い出した。
それは、ゆこうを絞って湯割りにする際に入れる蜂蜜。同じ勝浦川流域の特産品である、みかんハチミツが合うのだけれど、それはここでしか手に入らないのだ。瓶が重いので最後に買おうと思っていて、そのままレジへ行ってしまった。ゆこうのハチミツ割りを飲むのは冬の朝の儀式なのだ。
ゆこうをご存知ない人はタグからどうぞ。腔内環境や腸内環境を調えるとされているけれど、何よりおいしい。香酸柑橘の果汁でもっともおいしいのは、ゆこうと思っている。ユズは癖がある、すだちは果汁そのものは飲めない(佐那河内村の「さなみどり」のように芳醇なスダチもあるけれど)。
さなみどりもそうだけど、特定の農家で突然変異で特性の違う香酸柑橘ができることがある。それを接ぎ木か挿し木で増やすのだろう。その農園固有種となる。勝浦町のみかんにもそんな品種があり、生産者は「錦みかん」と名付けている。もちろん買ってみた。初めて見たものだったから。みかんの風味を透明度を上げて濃密にした感じ。オレンジに近づいている温州みかんという感じかな。

目当てのゆこうはなく、みかんハチミツも買いそびれてしまったが、道の駅の裏手には春には桜街道となる田んぼがある。そこにコスモスが植えられている。陽光を浴びて風にたなびく様子に心が動く。車には標準レンズの着いたカメラが積んであったのでそれを取りに戻る。
明るい場面を明るい画面でお届けできればと思うのでコスモスでよければ、田なかの小路を風に吹かれる気分でご覧ください。












(ここからは興味のない人は飛ばして)
中国やフィリピンで生産している富士フイルムのデジカメやレンズが高騰してしまったのは円安のためだろうが、他社と比べて値上げ幅の大きさに不満の声が聞かれる。メーカーによってはレンズを値下げしたところもあるというのに(パナソニック)。
富士フイルムのカメラは3世代の画像処理エンジンが手元にある。X-Trans CMOSと名付けられた画像処理技術は世代が異なれば画像の再現性は異なる。メーカーとしては世代が変われども色調などは揃えようとしているが、全体から受ける印象は世代によって少しずつ違う。
X-T2(画素数24MP)は写真らしい階調表現で透過光での忠実な再現というよりもプリントの再現性に重きを置いているのではないか。写真が好きな人が好む画像生成と思う。
X-T30(画素数26MP)はもっとも自然度の高い再現で動作も安定感がある。カメラ自体の完成度が高く、シャッターのストロークが適切で手ぶれしにくいので、相当遅いシャッター速度でもぶれずに止められる。新型が高騰してしまった富士フイルムのカメラでその色再現や操作性が気に入った人は、手に入るのならX-T30をお勧めする。
X-T5(画素数40MP)は最新の画像処理で画素数も4,000万画素となっている。そのため肉眼で見えている以上にセンサーに光が届く(高精細で階調が細かい)。一見して違いが出るほどだけど、それでは前2機種で不満かというとそれはない。X-Trans CMOSは、X-T30の世代で完成されたのではないかとも思っている。
X-T30に初期の代表的な標準レンズ(XF35mmF1.4 R)を付ければ、軽く小さく写りは良いという申し分のないもので、今回のコスモスでもこの機材だけで十分なほど。フラッシュも内蔵しているので絞りを選んでTTL日中シンクロができるし、電子シャッターの高速も使える。絞りを調節すれば、自由自在の画が撮れる。写真の愉しさはここにあるね。