春は足下ばかりを見て歩いている(すみれ)。夏は波を見たり渓流や河畔林で読書をしながらうとうと。秋は空を見上げる。夏の雲も好きだけど秋の空もいい。
この日の朝に現れた雲だけ見ていても飽きない。それもたった数分の間。
まずは、このU字型の雲(8時5分)。おそらくは馬蹄渦という。背後に見えているのは高度10kmぐらいにある巻雲(すじ雲)だけど、写野にはないが、巻雲の下層に積雲(わた雲)があって、その一部が渦巻きの気流でちぎれて漂っている雲ではないかと思う。速い速度で移動してあっという間に見えなくなった。珍しいそうだが、たまたま見上げたら飛んでいた(レンズはすべてトリミングもレタッチもなし。XF60mmF2.4 R)。

次は、房状巻積雲に隙間ができて空が見える(8時19分)。大魔神が通った海のようだね。飛行機が巻雲を突っ切ったことがきっかけとなったのではないかと。絵としては右半分に2羽のトンビが飛んでいること、左にやや灰色を帯びた積雲(わた雲)が浮かんでいるところがおもしろい(XF60mmF2.4)。

広い視野で見るとこうなる。写野の右に太陽があるので除けている(XF14mmF2.8 )。

火の鳥が2羽飛んでいるように見える巻積雲(8時20分)(XF35mmF1.4 )

巻積雲(うろこ雲)(8時36分)。巻雲に次いで高い場所にある。この雲は波状雲となっている(XF60mmF2.4)。短時間にさまざまな雲が現れて飽きないね。

その一部の太陽に近いところが彩雲となっている(8時40分)。黒いのは自分の手。こうやって太陽を隠して(疑似日食)撮影しないとレンズ接合面やセンサーが焼けてしまうからね(XF60mmF2.4 )。

巻積雲の手前(下層)を脱兎のごとく走り去る灰色の雲(8時42分)。数分で消えてしまった(XF60mmF2.4)

その一部が徐々に蒸散しつつある様子(8時38分)。穴が空いて人の顔のようにも見える。「なんだ、これは!」と岡本太郎が喜びそうだ(XF14mmF2.8 )

波状巻積雲雲(8時40分)がちぎれて右へ行くほど大きくなっているけど、これは見かけ上の理由でほんとうはほぼ等間隔、同じ大きさなんだろうね(XF14mmF2.8)

巻積雲の一部が下に向かって垂れている。これは乳房雲という解釈で良いでしょうか?(XF60mmF2.4)

房状の巻積雲(9時24分)。秋の雲というわけではないけれど秋を感じる(XF60mmF2.4)
朝だから夏の名残のような積乱雲(入道雲)やら雄大雲は出ていない。

雲というより水蒸気のムラといいたいようなはかなげな雲も好き

すみれ(山野草)を見ているだけで数時間過せそう。
波を見ているだけで半日過せそう。
雲を見ているだけで一日過せそう。
人生は決して長くないのに困ったものだ。
追記
気象予報士の方、素人の雲観察ですので正しい解釈があればご教示を。
posted by 平井 吉信 at 22:51|
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