ご存知のように南天は「難を転じる」の縁起を持つ樹木。
この南天は両親が宵えびすの植木市で買ってきたものらしい。いまでは高さ2メートルほどに成長している。
初夏の風に黄色がかった白い花弁が散っていく。
ところが…風もないのに、南天の枝が揺れて花びらが散っている。
(羽音が聞こえてきて姿を見ずとも想像が付いた)。
3匹のクマバチが枝の間を出たり入ったりしていたのだ。
よし、これを撮ってみようと家からカメラを取り出した。
こんなとき富士フイルム(シャッターダイヤルが付いている機種)だと操作は簡単である。
(しかし撮影は困難である。理由はAFの精度と速さが他社に追いついていないため)
取り出したのはXF60mmF2.4 R Macroという最初期のレンズ。静止している植物にはまだしもAF(自動焦点機能)が劇的に遅い(このブログで植物の凜としたたたずまいや落ち着いた艶が感じられる写真はこのレンズか、XF35mmF1.4 Rの標準レンズで撮影したもの)。
絞り優先オートで撮影しているのだが、欲しい被写界深度はISOとシャッター速度を勘案してF5.6を選択、飛翔するクマバチをある程度止めたいためシャッターダイヤルをA(オート)から1/1000もしくは1/2000に回すだけ(これでも羽根の動きは止められないが、本体が止められば良しの現実的な設定)。ISOはオートの上限1600のモード(曇り気味なので上限ぐらいまで感度が上がるはず)。連写するので高速連写モードにして電子シャッターに設定。文章にすると長いが、1〜2秒で設定変更できる。
結果はまあまあ。昆虫写真家の水準には遠く及ばないし時間もかけていない。






印象的なのはこのコマ。何度か近づいたり離れたりするうちに花弁を落とした瞬間を捉えた

(クマバチは人間がいたずらをしない限りヒトを刺すことはない。ただ彼らの採集行動の邪魔にならないよう留意している)
自宅の戸を開けてすぐに朝の太陽が飛び込んでくる。小さな庭であっても見飽きることのない身近な小宇宙。