2022年01月09日

年末年始の神社訪問

人が集まるのを避けるために年末、夕暮れ近く、場所によっては午前中などと神社ごとに特性を考慮して訪問すれば密集は避けられる。

そして御札を求めて神々の弥栄をお祈り申し上げる。
若い頃から個人の願い事はしていない。
それらは自分の力で切り拓いていくものだから。

大麻比古神社(鳴門市)
阿波の一宮として。
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八幡神社(小松島市)
産土の神様として。
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天石門別八倉比売神社(徳島市)
少し古代に思いをはせつつ。
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事代主神社(鳴門市)
みなさまのご商売が繁盛するように。
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近隣の商店街のシャッターに描かれた絵 いまにも動き出しそうな生身感
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商店街から入った路地の片隅に昭和の時代の喫茶店
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余談
NHKの大河ドラマで近代が出ると視聴率が低迷する傾向があるようだ。
かといっていつまでも戦国時代とか江戸時代ばかりでもおもしろくない。
時代考証から離れて卑弥呼などはどうだろう?

九州の北部で生まれた少女が神がかりて人々の信望を集め
争いの絶えない国々をまとめる象徴として位置づけられていく。
そうして中国地方、山陰地方(出雲)と出会いつつ、畿内に入って大和に定着する。
各地の有力者たちとの関係性を描きつつ、執政を補佐する弟、後継者選びと教育、
来るべく王朝を予感しながら卑弥呼が大和盆地を見下ろしつつ番組を終えるという筋書き。
(邪馬台国が国のかたちを調えながら九州から畿内へと移動発展していくことで邪馬台国の比定は問題なくなる)

言語はときどき縄文語と古代やまとことばを散りばめながら(番組テロップで翻訳)
脚本家の創造で世界を遠くへ飛翔させてみる。
卑弥呼を誰に配役するか? ぼくは無名の新人が良いと思う。
極力人間的な演技に走らないほうがよく、そのかわり佇まいや立ち居振る舞いを重視してオーディションを行えば良いと思う。
posted by 平井 吉信 at 22:36| Comment(0) | 徳島

2022年01月05日

冷たい雨 それでも咲いている

おはようございます。
冷たい雨の朝となりました。

水滴を宿した庭の三色すみれ(Viola × wittrockiana)は
寒さと冷たさと重さに耐えているようです。
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それでも来るべき陽光を待ちながら
自らも光の粒子を帯びて凛と存在しています。

わずか光のなかでぽっと浮かび上がる一つひとつの花が市井を支えているようです。
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それぞれが果たすべき役割を思いつつ
支え合う2022年となればと願っています。
みなさまのご多幸をお祈りいたします。


2022年1月吉日
平井 吉信

posted by 平井 吉信 at 10:43| Comment(0) | 家の庭

2022年01月01日

台湾から日本へ〜春の目覚めを待つあなたの果たせなかった夢〜

謹賀新年
今年も佳き年でありますよう。

きょうは台湾の歌姫の話題から。
首相経験者からきな臭い発言があったが気にしない。
相変わらず歴史に学んでいないけれど。

有事にならないよう避けるのが外交。
伝えることは伝えながらも
中国とも台湾とも良い関係を保っていく道筋を模索するのが政治の仕事。

2021年中に気になるアーティストの音源を聴いた。
それは台湾東部に住む少数部族のアミ族の女性、イリー・カオルーの歌。
アミ属の言葉や台湾華語などで歌われている。
歌詞対訳は英語と日本語が付いている。
彼女の名前の英語/台湾語の表記は次のとおり。
Ilid Kaolo/以莉高露
このアルバムはコロナ下で日本の演奏者たちとわずかな隙間を縫って残された音楽の足跡。
(アミ属の神話に由来する歌などが題材となっていて音楽としてとても愉しめる)

台湾は大陸に近い西半分は平野が多く、東半分は山岳地帯となっている。
イリー・カオルーさんは農業に従事しながら伸びやかな東部の風土に息づく歌をインスピレーションでつくられている。
そのアルバムを聴いてみたいと思いつつ、忙殺されて2021年末を迎えた頃、思い出した。
そうだ、彼女の歌を聴こう。

イリー・カオルー(Ilid Kaolo / 以莉高露)/《Longing》

日本でリリースされたそのアルバムは短編小説の付いた仕様とCDのみの仕様の2種類。
こういう音源はすぐに確保しないと市場から消えてしまうと考えてHMVを見ると在庫があった。

商品が到着したのが元日のこと。
元日の親族の集まりも昼過ぎに引けて後片付けも終わった。
さっそく封を切ってみる。

ぼくが注文したのはCD+短編小説付だが、
ていねいかつ作り手の思いがあふれているもので感銘を受けた。

CDはタブレットサイズのブックレットに挿入されており、
台湾東部と思われる写真や彼女の自筆歌詞などが寄せられた十数ページになるもの。
装丁は黒の帯に金文字、暗闇に灯火で浮かぶイリーさんの幻想的な写真を表紙にしている。
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短編小説だけで1冊の書籍と呼べるもので
彼女の音楽を小説化して日本語訳をつけて挿絵がある。
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1曲目の「17歳的你」(17歳のあなた)で遙かな世界へ連れ去られる。
楽曲は日本統治下で17歳で海に散った少年の切ない物語。
 → 公式YouTubeでのMV https://www.youtube.com/watch?v=dtL8thEd0zU

春の目覚めを待つあなたの果たせなかった夢を歌が叶えるような切なさ。
台湾から日本の南の海へと吹く偏西風、台湾沖から日本へ向かう黒潮…。
悲劇の物語というよりは感情を解き放って浄化されるようで。
イリー・カオルーの音楽もコロナ下で結ばれた意識のように東方へと羽ばたく。

音楽の普遍性って言葉や記号を簡単に越えて伝わること。
動物が人の奏でる音楽にうかれたり身体の動きで表したりすることがあることからもわかる。
イリーさんの音楽もそんな伝わり方をする。

元日早々、伸びやかな台湾の土と海の匂いが届けられたようで目と耳のごちそう。
これだけの制作物が埋没してしまわないよう発信するのは聴かせていただいた者の務め。

公式Webサイト
http://ilidkaolo.com/
(日本語を選択すれば日本語で読める)

まず音楽を聴いてみたい人はこちらから。
https://music.youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_ns2p3Nplz1r0iclp9b2YgV6JWhJrS7jYI

追記
台湾本島の西にある澎湖諸島では2015年に
北京原人、ジャワ原人、フローレンス原人とも異なるアジア第4の原人と見られる人類の化石が見つかっている(澎湖人)。台湾は人類学的にも目が離せない。
posted by 平井 吉信 at 17:46| Comment(0) | 音楽