2020年10月23日

近所の森を午後から歩く 中津峰秋の山野草めぐり


しばらく森を歩いていないと思ったら思い立ったら行くとき。
15時になって登山口から歩き出した。

岩に目を留める。宝物、と思って撮る。
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これもそうだ。
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次々と現れる愉しそうな置物。まだ5分も経たずに停滞気味
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赤松の林。かつては松茸が「きょうも松茸か」と言いたくなるほど採れたことがあったかも。
(でも人が里山=薪炭林に入らなくなって松茸も消えてしまったのだろう)
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これも赤松。存在を感じさせる。
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大半は人工林
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この木の葉みて。
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倒れた杉だがいのちの艶を感じる
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(X-T30+XF35mmf4、1/27、ISO1600の手持ち。等倍ではカビの胞子の一つひとつが見えそうな解像度でまったく手ぶれしていない。慣れれば手ぶれ補正は要らなくなる。X-T30は現場に出るとX-T一桁より良い結果を残す)

ママコナ
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勝浦川と徳島市平野部を眺められる展望台から
(X-T30+XF35mmF1.4 Rで建物の窓さえ見えそうな解像度)
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この山に特有の白(ピンク)のリンドウの絵巻物
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数少ない花ひらいた個体
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アラビアンナイトの絵巻物のよう
きょうはレンズの話ばかりだけど、フジとこの標準で花を撮ると艶っぽい。
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樹木のトンネルを抜けて山頂に着いた
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今度は那賀川下流域(阿南市平野部)。LEDで有名なあの会社も見える
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苦いものを口にすると内臓から胆汁が分泌されて元気になるという原理で昔の人はセンブリを煎じて飲んだのだろうけど、今となっては希少種になっている
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こちらはアケボノソウ。秋の夜空を彩るプレアデス星団(すばる)のよう
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森の暗い土地に浮かび上がる白
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ヒアデス星団か秋の銀河か?
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タグ:中津峰
posted by 平井 吉信 at 22:27| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2020年10月17日

しらいみちよさんの「豊かな時のなかへ」という曲を知っていますか?


少し前のブログで「檸檬」はつまらないと書いたが、
それはパフォーマーの才能というより
時代が求め人々が共感する方向がつまらないの意味である。
(文脈を読めば誤解なく伝わったと思うが念のため。人々を楽しませるという意図ではなく自分のためにつくっているような気がする。孤独を感じる人はその世界感に浸れるが、そうでない人は息苦しいと感じるのではないだろうか)。

1980年代の音楽は演奏家たちの職人芸とプロデューサーなど作り手の思いが組み合わされて
聴いていて愉しい音楽が量産されていた。
アイドル歌手を例にとっても、
新人歌手とは思えない大胆かつ伸びやかな松田聖子のファーストアルバム「スコール」(CBSソニー)、
ワーナーパイオニアからは大成を予感させる中森明菜の「プロローグ〈序幕〉 」(デビュー前の彼女を生で見て売れると思った。レコード会社は「ちょっとエッチなミルキー娘」というキャッチコピーを付けていたように思う)。
菊地桃子のデビュー作はホーンセクションをはじめみごとなまでのサウンド志向。これがアイドルのアルバムかと驚いた(当時のVAPさんはそこに力を入れていたんだろうな)。

1990年は環境の時代(Geeen Decade)の幕開け。
1976年にイギリスの片田舎で創業したボディショップが世界的な企業に登り詰めるのも環境というビジョンを掲げて邁進する姿に人々が共感したから。日本では自由が丘に1号店ができた。創業者アニータ・ロディックの原書「BODY AND SOUL」を梅田の丸善で購入して自分用に翻訳したのもこの頃(本の通販などなかった時代)。

そんな90年代半ばの1996年秋にシングルCDが発売された。
しらいみちよさんの「豊かな時のなかへ」。
(ジャケットは屋久島の森のようだ。当時の8センチシングルCDは縦長のジャケットなのだ)
緑あふれる理想郷への思いをうたったものだが、
90年代から理想の環境の時代が訪れる未来への祈りのような楽曲。
それを歌うしらいさんののびやかな表情に浸る。
癖のない透明な声だがふくよかな潤いを豊かに広げていく。
アレンジもアコースティック楽器の和音の重ねが素敵だ。
(いまの時代だからこそこんな歌が必要ではないのか)

どんなに悪政が繰り広げられても茹でガエルのように気付かず内閣の支持率が高いなんて。
(つまらない、つまらない。目を開いて現実を見よ。理想を描いたときに現実のひどさが見えてくる)。
そんな時代だからこそ
自分たちの手で未来をつくる覚悟と
夜も眠れないほどのわくわく感で時代を切りひらきたい。

カップリング曲の「23夜」は屋久島への旅をうたったもの。
それは水の滴、静寂の森、23夜の月の出を待ちながら風を感じる人の心。
屋久島のやわらかな心象風景はしずしずと―。

満たされた思いは未来への希望に抱かれているから。

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しらいみちよさんのアルバムも聴いてみたいのだが入手が難しい。
しらいさんは被災地の復興を後押しする取り組みを続けておられるようである。
信念を持って活動されている音楽家にとって受難のときを迎えておられるが
積極的にコンサートへ行ったりCDを購入して支えたい。
(正しい知見に基づく感染症対策が施され、かつ参加者がルールを守れば音楽会は安全に開催できる。留意点は音響と空調の流れの制御)
「豊かな時のなかへ」を多くの人に聴いていただける機会があれば。
(アマゾンで2万円の高値が付いているが、せめてダウンロード音源だけでも確保されないものだろうか)

posted by 平井 吉信 at 23:43| Comment(0) | 音楽

2020年10月10日

四国まんなか千年ものがたり(JR四国) 千年のかくれんぼとは


大歩危方面を走行中に出会った。
頭の上の鉄橋を走るのはあれじゃないか。
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https://www.jr-shikoku.co.jp/sennenmonogatari/
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(JR四国Webサイトから)
乗ってみたいな

この鉄橋の上でしばらく列車が止まった。
特急でも普通列車でも停車しない場所になぜ止まったか?
それはこの場所が小歩危峡でもっとも眺めが良い場所だから。
(晴れた日の映像)
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支流の藤川谷に入れば、水も滴る良いおとこ
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ところで「にし阿波観光圏」では
「千年のかくれんぼ」と題してブランディングしているけれど
それってどんな意味? 関係者で共有されている?
https://nishi-awa.jp/brand/

ぼくなら
「すぐにはわからない風土に宿る人々の諦念を追体験する旅」としようかな。

脱グルメ 脱ものがたり 脱体験であって(要するに脱マーケティング)
来訪者が主体的にかかわることではじめて感じられる風土。
大歩危小歩危の特殊な地形や奥祖谷と祖谷のかずら橋、落合集落、
祖谷温泉郷、祖谷そば、ひらら焼き、ボンネットバス、
雑穀、柿、急傾斜地での農業、大歩危茶、
平気落人伝説、妖怪村、剣山アーク伝説などは
それらを構成するピースだけど羅列してもこの地の風土は見えてこない。
むしろ山峡深くに住むことの意味、
運命を受け容れて生きていく意志。
そこから始まり時代とともに定着、変化しながら人々が歩んできた時間。
それを見つけに来てねという意味なのかなと。

追記
JR四国では「藍よしのがわトロッコ」も運行を開始する。
お楽しみに。
https://www.jr-shikoku.co.jp/01_trainbus/event_train/yoshino_torokko.html
JR四国にみんなで乗ろう乗ろう!

posted by 平井 吉信 at 18:23| Comment(0) | 山、川、海、山野草

川辺で弁当を食べる番組のロケをやっているんですか?


そう聴かれても不思議でないぐらい川辺で弁当を食べていますが
仕事ですよ。

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那賀川のほとりで手作り弁当。
五分づきの米、自作梅干し、ちぎり海苔と前日のあまりものでお手軽につくれる。
香酸柑橘をイメージさせるトレイ(盆)はセリアで買ったもの(100円+税)。

一仕事を終えて次の仕事へ向かう間のしばしのくつろぎ。
一期一会の仕事だから。
タグ: 弁当
posted by 平井 吉信 at 17:52| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ

水草たなびく小川のほとり(徳島県南部)


水辺で花を見ていたらご近所の方からお声をかけていただいた。
この地で自生していたものを大切に保全されていたとのこと。
おだやかな人柄で来訪者を迎えられている。
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水草を縫って蛇行する小川が生き物のようで
水草を守っているようにも見える。
そこにヒトの意志と行動があってこそ。
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丘の上に上がればシロバナツメクサがあった。
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小さな水辺に花ひらいたほのぼのとした空間の物語。
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posted by 平井 吉信 at 17:44| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2020年10月04日

翡翠色の川には翡翠も緑色片岩もある 初秋の鮎喰川


おかずは赤ピーマンの塩昆布和え、豚肉の蒸しぽん酢風と五分づきご飯。
いつもの吉野川の海苔をちぎり、自作の梅干しを添えている。
これをセリアで買った盆に載せて車の外で食べる。
(アウトドア用の椅子は積んでいる。だけど仕事の合間のひとこま)

眼前には鮎喰川。
晴れ時々曇りで水の表情が変わっていく。
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翡翠が採れるという河原で翡翠探しをしてみたい。
緑色片岩の産地でもあるので川底を映した水色(すいしょく)となっている。
鮎喰川がもっとも見応えがあるのは
神山町の中心部から鬼籠野谷川の合流点付近までの本流。
渓谷となって山間部を縫って流れ主要道も川から離れる。

そんななかで梅の里、阿野地区は里山文化の趣がある。
杉香庵もこの地区に立地している。
徳島藩蜂須賀家の姫君が療養に使ったとされる石風呂(蒸し風呂)もこの地区にある。

こんな場所を見つけた。
潜水橋は人がすれ違う程度の幅で車は通れない。
対岸には山を背に民家が建ち並ぶ。
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川は流れて徳島市入田町を経て吉野川に注ぐ。
posted by 平井 吉信 at 10:19| Comment(0) | 山、川、海、山野草

神山へ連れ出す


コロナ禍でストレスが溜まっているのは高齢者。
特に社会福祉協議会や役所が主催するイベントに行けなくなっている。
買い物の際も感染症に怯えながらもそれでも生きるために外出は避けられない。
むしろ外出しないと余計に心身が弱ってしまう。
そこで定期的に徒歩圏から外へと連れ出さなければならない。

神山方面が手頃なので佐那河内から神山へ入り
森林公園、文化の森を経由して帰ることとした。
(長時間だと年寄りは疲れてしまうのだ)

外食へも連れて行けないので弁当を購入。
この日は神山町の商店街内で五味さんが経営される535へ。
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ていねいにつくられたおかずとおいしいご飯をいただいた満足感。
(わかる人にはこの品質感が伝わると思う)
森の中に椅子とテーブルを置いて大歩危茶を淹れてみた。
すると、食欲不振が続いていた年寄りも完食してしまった。
(環境を変えてみたら気分が変わる。みなみ食堂さんもそうだけど良い食事は元気の源になるね)

すだちくんもマスクをしている神山森林公園/イルローザの森
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秋の野を彩る草花
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高齢者も開放感に浸っている
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このところ読者のみなさまには見飽きている鮎喰川。
これも食欲増進&気分転換の舞台にはなっている。
(鮎喰川についてはこの次のブログでまとめて紹介)
タグ:弁当 神山町
posted by 平井 吉信 at 10:06| Comment(0) | 徳島

2020年10月03日

土佐の高知のはりまや橋で


感染症対策の勉強を重ねるほど
過剰な対策症候群(主として行政)と
無知無防備な行動とに二極化されているように見える。

接触感染と飛沫感染が主な感染源であることは明らかなので
そのための対策は明確である。
アルコールによる手に触れる箇所の減菌、入室者の手の減菌、
それにマスクを正しく着用を求めること。これで事足りる。

しかし主たる感染源ではないとしながらもWHOも専門家の多くも空気感染を否定していない。
そのためには常時換気を行うこと。
(ビル管理法で求められる1人1時間30立米以上を機械換気と自然換気で行う)

実際にこれらのことを適切に行うことでセミナーは無理なく行える。
そのことを実践するために四国の各県でセミナーを実施しているところ。
この日は高知市内で高知県下から集まった方々を対象にリアルセミナーを開催。
朝食をいただいたら会場へ(10時〜16時の長丁場なのだ)
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(珈琲館 デポー 京町店)

事後のアンケートはとてもご好評をいただいて帰路に着く前にはりまや橋を散策。
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土佐の高知のはりまや橋で…。
かんざしは買わなかったけれど。
posted by 平井 吉信 at 22:37| Comment(0) | まちめぐり

仲秋の名月1日後の星夜と勝浦川


銀河鉄道の夜のような月夜を見られたらと思って
近所の河原に来てみた。
仲秋の名月の日は仕事で疲れて寝てしまったが
この日は"模擬"東京出張(オンライン会議)であった。

昼のこの場所はこんなところ
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夜になっても暑くはないが寒くもない。虫もいない。
おだやかな夜がしんしんと深まっていくが
月の光はさらに煌々と野山を照らす。
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いいではないか、いいではないか。
月のある夜は眠りが遠く。

中国茶 向き合うことがたのしみで


神山町の中国茶専門店「杉香庵」(さんこうあん)を訪れて
店主の石田佑史さんのお話を伺いながら中国茶を香った。
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ここは喫茶ではなく試飲を行う場である。
(お金を払えば中国茶が出てくるというわけではなく、中国本土と同様に試飲を行って茶葉を購入するやり方。気に入った風味があれば買うも良し、なければ買わずに出て行くのも良しという考え方)
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店の外装も店内も石田さんのあつらえという。
大河が運んだ流木が茶卓を載せる机となっている。
その感性、仕上がりの自然さに呆然とする。
さらにすばらしいのは茶を淹れる石田さんのたたずまいだ。
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かつて千利休が茶を点てる姿に戦国武将たちも気押されて畏敬の念を感じたという。
石田さんは終始笑みを絶やさない。
気取らずムダのない動きで悠然と入れてくださる。
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その際に身体の体幹がすうっと天につながっているかのような凜々しさと
石田さんの意志で悠然と運ばれる時間の流れがあたりを祓うようで
おだやかな自然体の安心感を覚えるとともに、すがすがしささえ感じる。

店内には時を経た古の茶葉(非売品)もある。
数万円の茶葉もあれば百円の茶葉もある。
そして周囲を山に囲まれ神社に隣接するこの場所で感じる気配、
茶器に残されて鼻腔を漂う茶の残り香。
飲むほうも悠然と啜る。

晴れた秋空とそれを囲む野山を観じながら
この場にいられる歓びがある。
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杉香庵については以下の記事を参考に
悠久の時間に浸る杉香庵 中国茶(白茶)を神山で味わう

追記
石田さんはときどき鮎喰川に翡翠を拾いに出かけられるという。
この土地の自然と一体となっておられる方である。

posted by 平井 吉信 at 20:53| Comment(0) | 山、川、海、山野草