2020年08月16日

暑い夏も梅干しも歓迎


二番煎じはいけない、と思いつつ、
なじみがある流れは読者も楽。

梅は美郷産。標高が高い農園などでは農薬は最小限にとどめている。
いつも美郷物産館に出品されている生産者から買っている。

なぜ梅干しをつくるのか。
それはおいしい梅干しが食べたいから。
産地を求めてあちこち出かけたが
市販の梅干しでは満足できなかった。

ぼくの求める梅干しは干からびた塩の干物ではなく
もっと果実感のあるもの。
蜂蜜や旨味成分は使わず
塩だけで旨味を抽出しながら
心地よい酸味と果実のみずみずしさを残したもの。
塩分濃度20%は高いが、下げすぎると旨味が抽出されにくい。
(保存性については減塩しても問題ない製法としている)
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そこで辿り着いたのは
鮮度の高い梅を使うこと、
塩分濃度を下げつつも旨味の抽出に焼酎を併用すること。
紫蘇は不可欠だが使いすぎると紫蘇風味が優ってしまう。
これらの要素を加味してつけ込んだもの。

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コロナ禍で外食の機会が極端に減少している。
利用したいのだが感染症対策を万全にされているお店が少ない。
(助言を求められたら喜んで方策をお伝えできるけどお節介はできない)
そこで弁当をつくって持って行く。

基本は米。
地元の自家用米で定温庫で保管されているものを玄米で分けてもらっている。
これを毎日精米して5分づきで食べる。
(精米機は山本電気を使っている)。
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手早く研いだら冷蔵庫で一晩浸水させる。
白米と違って浸水時間が長くても悪影響はないように思う。
冷たい水で炊飯器に入れたら白米モードで炊く。
ときどき梅干しを入れたり蜂蜜を入れたり茶葉を入れたりして炊飯の香りを愉しむ。

弁当箱にはパストリーゼ77を噴射してこの米を敷きつめ、
自作の梅干しを置く。ここに前日の余りものとか当日朝につくった何品かを添えるが
基本は米。

サーモスの保冷バッグに保冷剤を入れてその上に弁当箱を置く。
これなら食中毒の怖れは少ない。
(市販の弁当も夏場は怖い。食材からつくって持参まで自分の管理下におけると安心)

そして極めつけは梅酒。
泡盛(久米島の久米仙35度)か米焼酎(球磨焼酎35度)でつけ込む。
こちらは梅干し以上に素材は成果と直結するので梅の鮮度は重要だ。
だから生産者が採ってきて籠に入れた出荷前の梅を分けていただいて
その日のうちにつけ込む。

市販の梅酒は甘すぎるうえ雑味があっていかに冷やしてもおいしくない。
自作の梅酒は理想に近づけるので常温でも十分にうまい。
一口飲めばすっきりと細身に思えるが
実はそのなかにふくよかな梅の果実感が漂い
いくらでも飲めてしまうというできばえ。

エアコンがなくても夏バテしない、
むしろ気温が上がるほど絶好調という体調管理の背後には
自作の梅酒と梅干しがある。

暑い夏も梅干し(梅酒)も歓迎だ。
タグ: 弁当
posted by 平井 吉信 at 22:30| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ

暑い夏もコロナも歓迎


盆も返上で連日深夜までの仕事が続いている。
睡眠時間は4時間ぐらいのこの頃だが、
食欲は失われていない。水分を取り過ぎていないことも貢献している。
気温が30度を超えるようになって体調が随分とよくなった。

室内温度は昼間で33度ぐらいになるが
ご承知のようにエアコンは使っていない(数年前にお金をかけて取り外した)。
ぼくは体温が高いのでこれぐらいの室温が快適なのだ。
クルマに人を載せることはあまりないが、
ついついエアコンを入れるのを忘れていて
「暑くないですか?」と同乗者に指摘されて慌ててスイッチを入れる場面がたまにある。

扇風機はときどき使うがそれも最初だけ。
仕事場には20年ぐらい前に買ったパナソニックの扇風機(当時2万円以上の最上級機種)がある。
取り柄といえば静かなことぐらいで家電としては赤点だろう。
例えば以下の点を見れば、使われる現場を洞察することなく設計されたことがわかる。
(現時点ではリモコンは壊れている)

(1)電源を切ろうとしたら一度すべての風モードを経ないと切ることができない。
リモコンを使わない場合、スイッチを押すのは人の手である。かがみこんで操作している人に最強風を顔に浴びせないと切れないというのはどういうことか(インターフェイスの設計ミス。タッチパネルで凹凸がないというデザイン性のみ。そのデザインにも機能美は感じない)。

(2)デフォルトが「ゆらぎ」モードとなっている。
「ゆらぎ」モードとは単なる回転数の可変であくまで人工的な風である。特に強風でのゆらぎは「台風」(モーターを加速させる爆音)と「そよ風」(モーターにブレーキをかける)が繰り返されるだけで拷問に等しい(強風時にゆらぎを誰が必要とするのだろうか?)。そしてゆらぎモードを解除できるスイッチはリモコンのみ。リモコンが壊れた現在では4段階の風のうちソフト(最弱)しか事実上使えない。

(3)最弱でも風が強すぎる
書類が飛んでしまうため使うのは数分だけ。数年前に数千円で購入して寝室で使っているトヨトミのDC扇風機は32段階に設定できる。そのうち使うのは1/32という最微風でこれを身体に当てないようオフセットすることでかすかな風の動きを常時存在させている。夜の室温も33度から35度ぐらいと思われるが、エアコンなしで熟睡できる。人がいないときにも扇風機は回すが、このときは風力を真ん中ぐらいにしてサーキュレーター代わりに使っている。12畳の大きさでは強いてサーキュレーターの直進性の高い風は必要ない。

寝室で使う扇風機は直接人に当てず風が部屋を巡回していてその真っ直中で眠るという風の設定が好ましい。そこにはゆらぎなど不要。モーターの駆動制御の騒音とロスが大きく、かえって安眠を妨げる。カタログを飾るだけの機能でしかない。

こんな製品をつくっていればメーカーの経営は傾く。作り手の思いがなく外部(技術コンサルタント)に開発を丸投げしているのだろう。その点、一生を製品づくりに捧げた技術者がいたサンヨーでは独創的かつ本質的な製品づくりがあった。ところがあろうことかパナソニックと統合されたあと、サンヨーは身売りされてしまい、サンヨーのDNA(徹底的に開発者が製品を使いこなす社風や専門性に誇りを持つ気質)は失われ、今日のパナソニック製品ではドライヤー以外に見るべき製品がないと判断している。

事業所や店舗でサーキュレーターをうまく使えば感染症対策になり得るが、徳島県内で正しく設置して使っているところはほとんど見たことがない。
飲食店では空調が座席配置とともに感染症対策の要となる。ところが賃借物件などでは穴を空けるなど構造面に手を入れることを地権者が了承しない場面がある。その場合は換気扇による強制排気か、既存の1箇所の窓(網戸使用に改造する)からサーキュレーターで強制排気するしかない。サーキュレーターの特徴は直進性の高い送風で室内の空気の入れ換えを迅速に行うことが目的。ゆえにサーキュレーターに首振り機能は不要だ(故障や重量増、トラブルの原因)。

もうひとつ大切なことは感染症対策では気流の流れに人を巻き込まないこと。SARS-CoV-2では接触感染と飛沫感染が主要因であるが、マイクロ飛沫感染は起こりえる。そのため空気の流れは人に当ててはいけない。

ふたつめに空気を効率的に換気するために吸気口(自然吸気)を設けることが望ましい。それは換気扇と対角線斜めの位置が望ましいが、サーキュレーターがあれば吸気スリットは換気扇と反対方向にあれば十分。

空気清浄機は感染症対策に効果がないというのが専門家の知見である。加湿器の原理で次亜塩素酸水を空間に蒔くのもまったく効果がない(要するに空間除菌はありえないということ。もし空間除菌ができるのであれば人に健康被害をもたらす。原理原則を考えればわかる)。

暑い夏は暑いことを受け容れるだけ。
そこにはエシカルもエコもSDGsも気取る必要はない。まして我慢でもなければ心頭滅却する心身の修練でもない。

仕事は激減したけれど、
ぼくの目にはCOVID-19がちらりと見せてくれた未来への燭光に希望と感謝すら感じている。
暑い夏を暑いまま楽しむこと、感染症も受け容れてできうる対策を徹底的に自然体で行うだけ。
暑い夏もコロナも歓迎だ。

posted by 平井 吉信 at 11:17| Comment(0) | 生きる

2020年08月10日

剣山のキレンゲショウマ 2020年夏コロナ禍で咲いていた


自然界は変わらない。
下界の喧噪とは別天地。
キレンゲショウマの谷へと降りていつもの夏と同じ夏の山野草が咲いていた。

悟空の金斗雲のようなツリフネソウ 色は白っぽい(シロツリフネ)もしくはキツリフネの色の褪せた花?
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シコクフウロは剣山の夏の風物詩 
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剣山特有のヒメフウロ 石灰岩地に咲く
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ソバナもよく見かける
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ソバナも含めて剣山の花畑の山野草は色とりどり
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紫の貴婦人 レイジンソウ
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キレンゲショウマの谷 修験道の径へと降りていくと蕾が見えた
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これも剣山特有のツルギハナウド 白い花火に虫が寄ってきて小宇宙のような見映え
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キレンゲショウマの谷
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ここからキレンゲショウマを見ていただこう
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谷を逍遥している気分になれたら
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蘚苔の森
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濡れて艶やか カニコウモリ
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谷を上がっていく散策路にもキレンゲショウマ
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キレンゲショウマの谷から尾根へと戻って山頂を見上げた わずか5分で空の色が変わるのは二千メートル級ならでは
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今回は山頂へ行かずに周囲を俯瞰
穴吹川源流域(木屋平地区)
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剣山の北隣 丸笹山
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北西方向のなだらかな稜線は塔ノ丸
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オトギリソウも黄色
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剣山の夏の山野草は五目料理のような愉しさがある
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posted by 平井 吉信 at 20:03| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2020年08月08日

湖のひみつ


おわかりですね。
「湖のひみつ」でぴんと来る人、
そう、ウルトラセブン第3話で「エレキング」を操る少女に擬態した宇宙人の物語です。
(撮影場所は富士五湖の西湖とのこと)

いまのウルトラシリーズも仮面ライダーシリーズも
CGを駆使して見映えやスピード感はあるけれど
そんな技術を使わないでも子どもを惹きつけられた。

いや、当時のウルトラセブンはおとなも惹きつけたかもしれない。
社会的なテーマも採り上げつつ
宇宙人とちゃぶ台を挟んで対面する印象的な場面や
地球人こそが侵略者になりかねないとの警告など
映像や物語としてのおもしろさがあった。


というわけでタイトルと写真が合っていないのだが
組み写真で雰囲気をつくりあげてみた。
(撮影地はご存知大川原高原)


ある日、木曽谷で事件が起こった。
釣り人が魚を釣ったと思って引き上げようとすると
少女が水中から現れてかかった魚のような生き物を
針を外してにこりとして湖面を泳いでいく。
夕刻が迫る水面は武気味な静けさをたたえている。
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陸へ上がった少女の後を釣り人が追いかけていく。
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紫陽花やクワガタムシがいる湖畔を走って行くと
いつのまにか少女の姿は見えなくなった。
その先には湖面があった。
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という涼しげな物語になったどうか。
(おそらくはこのクワガタが怪獣化して湖のなかから姿を現すのだろう)

それにしてもウルトラセブンはいま持って魅力的だ。
「ウルトラセブン暗殺計画」など背中がゾクゾクするような恐怖の場面が散りばめられている。
これが子ども向けか?
撮影から何年が経過しているかわからないが、フルハシ隊員はときが止まっているかのようだ。
(かなり以前にDVDBOXを買ったと告白しておこう)
タグ:昆虫
posted by 平井 吉信 at 19:39| Comment(0) | 物語