2018年07月28日

いろどり山 ここから未来ヘ続いていく(2018.7.24 いろどり橋完成の日に)


道は長い。
ここからどこまでも
末代までも続いていく最初の踏み跡。

ここはつまものの葉を使った「いろどり」で知られる上勝町。
月ヶ谷温泉の下流に吊り橋ができた。
2018年7月24日、きょうは「いろどり橋」の渡橋式の日。

お招きいただいて特設会場の名前のある席に着座すると
町長をはじめ上勝町関係者、工事関係者、町民、
上勝町の指定金融機関の頭取、役員、
さらに知事、県・町の議会議員が参列している。

知り合いの女性を見かけたので尋ねてみた。
渡橋式で子どもさんがテープカットをして最初に渡っていくのだとか。
そうか、いまは夏休みだった。

神事、祝辞、説明などひととおりの行事が終わると
いよいよ渡り初めとなる。
母親とともに子どもたちが渡っていく。
蓮の葉を持った参列者が橋の着工を祝って渡る。

橋は隙間があり、揺れる。
安全の過保護に慣れきっていると
適度のどきどきが味わえる。
渡り終えると、葉わさびの杉林、桃、桜、かえでなどが
勝浦川沿いの棚田跡に植えられている様子が見学できる。
ここではいろどりの収穫体験もできる産業ツーリズムの役割も担う。

現代版の花咲かじいさんの物語は
人々を無条件に至福の境地にさせる花に囲まれた山のたたずまいがあり、
そこに集まる人々から観光収入が得られる。
「このまちいいね」と、
間近に見る葉っぱビジネス「いろどり」に惹かれて参入者や移住者が出てくる。
ITを活用して誰もが使える公正なしくみで収入を増やす人が出てくる。
そこから間接経済効果が生まれ、町内に新たな店舗やサービスが生まれる。
町の税収の増加は森林の整備にも向けられ、
手つかずになりかけている人工林の山々に
生態系としての価値を蘇らせるとともに、防災上の意義をも与える。
町内ではいたちごっこの無意味な砂防ダムをつくるのではなく、
環境保全型事業や民間投資が増えて地元土木建設業者が生き残る。
そんなまちになるには地元がもっともっと意識を変えて行かなければならない。
誰かの成功を喜び参画して分かち合う。
いまの自分のためではない、百年後の子孫のために。
(それがいまを生きる人々をも資するのだ)

対岸や周辺の山々が
季節ごとの花などの植物と色鮮やかな木々の躍動に包まれて
来訪者の心を躍らせ地元の誇りとなるまでには
まだ半世紀かかるかもしれない。
発案者の横石知二さんのうれしそうな顔と決意がうかがえた。

7月24日以降、一般の人も自由に渡れる(無料)。
温泉や周辺のカフェ、レストランに立ち寄りつつ
いろどり橋から眺める風景に
花でみたされたいろどり山の姿が胸に描けたなら
未来を夢見る人々の志や思いを感じられたら
それはすばらしいことではないだろうか。

追記
いろどり山インターンシップから動画が届けられました
https://www.youtube.com/watch?v=KgDB_8W2sVw&feature=youtu.be

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タグ:上勝町 彩山
posted by 平井 吉信 at 14:30| Comment(0) | 山、川、海、山野草

小島の浜(牟岐)の夕暮れ 沢沿いの水辺 山沿いの植物


南阿波サンラインが終点に近づく頃、左へ降りていく道がある。
「モラスコむぎ」という貝の資料館や少年自然の家があり
小島の浜(松が磯)という渚に出られる。
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→ 小島の浜とモラスコむぎ
http://soratoumi2.sblo.jp/article/181212781.html

誰もいない夕凪の渚で波を見ている。
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小島の浜に流れ込む沢がある。
覗き込むと太陽の光が樹木が生い茂って昼なお暗い水面に反射する。
宮沢賢治の「やまなし」を思い出した。
(クラムボンはわらったよ)
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沢の終点は海。海が近づくと周囲が開けてクレソンが自生する水辺。
エビや蟹がこの沢を上っていくんだろうな。
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浜の近くの崖を散策すると
園芸種らしきものもあるけれど
タキユリにホタルブクロ…。
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雑草ではなく生態系として見ているから。

(参考)小島の浜を上空から空撮
http://syouwac.co.jp/publics/index/18/detail=1/b_id=104/r_id=21/
posted by 平井 吉信 at 12:20| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2018年07月27日

海部川 谷を降りるサ行の風、流れるヤ行の水


高気圧が居座った列島で
ミネラルのような水が見たい人がいるかもしれない。
そう思って海部川へ出かけることにした。

道中、至るところでコオニユリの群生。
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距離が数十キロ離れていても
自生地の環境がまったく違っていても
コオニユリ同士が通信しあっているわけでもないのに
同じ時期に百花繚乱となる。
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やや盛りを過ぎたかもしれないねむの木も河畔のいろどり。
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海部川では支流筋に入る。
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背後に天然のクーラーの風が吹き抜けてくるのは
サササシサシスサ―。
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この沢を降りてくる地形がなせるもの。
滝のそばで体感する「涼」と同じ。

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沢は目の前で合流する。
そこは木陰でもあり
椅子とテーブルを置いて
流れを見ながら食べる。
(弁当を作る時間がなかったので)

食事のあと炭酸水で小休憩。
涼の風、泡をくぐらせる咽、
頭を使わない時間なのに脳のなかが音でない音でみたされる。

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海部川本流をさらに遡っていく。
水は増水気味だが苔の状態はいいようだ。

海部川はダムがないことに加えて河畔林が特徴。
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初夏のユリも愛でつつ
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狭窄部を慎重に降りていく。
こんな色の水が生まれたままの表情で流れている。
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流れる水のヤ行とラ行の音、
燃える薪の語りかける炎、
わき起こるカジカの声の重なり、
新緑の緑の無限の遷移(トーン)、
それらはすべて海部川。
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水の抑揚の刹那はは星夜のまたたきにも似て
ツンツンツイイと海部川、
このミネラルのゆらめきが南四国の白眉だから。

追記
保勢は明治25年に山が崩落して集落を壊滅させた大災害を経験している。
https://www.shikoku-saigai.com/archives/9940
posted by 平井 吉信 at 23:00| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2018年07月23日

西半球を覆う夕方の雲は夕焼け小焼けではなかった


東京から戻った日の夕方、
途方もない高気圧の影響か否かはわからないが
空に巨大な蜘蛛が現れたよう。

レンズは異なるけれど撮影時刻で。

19時23分
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19時25分
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19時27分
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19時29分
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19時30分
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神田瀬川の水面と停泊している船舶、遠くのまちの灯り、
呆然と空を見上げるしかない夕暮れ。
(唱歌を歌いながら家路をめざしたあの夕焼けはこんな迫る存在ではなかった)


posted by 平井 吉信 at 00:56| Comment(0) | 天文と気象

2018年07月22日

飛行機から高気圧に覆われた日本列島を眺める 徳島〜東京航路から


仕事で虎ノ門方面へ出張の朝、徳島空港から乗り込んだ。
徳島空港はほぼ東西に延びる滑走路なので
朝は直射する朝日を避けて東(海側)から西(四国本土側)へ向けて
目的地と逆向きに飛び立つ。
東向けに反転すると
翼に抱かれたように吉野川三角州の一角、今切川を見下ろしている。
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(このデジカメにはBluetoothやWi-Fiなどの通信機能はついていない。さらに無音シャッターを使っている)

空港と月見ヶ丘海岸から離れて紀伊水道へと
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小さなうろこ状の雲
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左手に伊豆半島、そして富士山が見える
雪が溶けて一面の黒っぽい土が露出しているのだろう。
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鱗雲をまとった三原島。南端の入り江は波浮港。
かつて三原山が大噴火したとき全島民1万人が避難。
(多少のフライングはあったにせよ、このときは国の危機管理が機能していたんだね)
プロジェクトXの初期を飾る事案だった。
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房総半島の鴨川市上空にさしかかる。
温暖な気候で関東でものどかな暮らしができる場所ではないか。
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高度を少しずつ下げながら千葉の内陸部を北西へ
里山のたたずまいと無数のゴルフ場の対比
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首都圏に近い千葉の海岸線は自然の海浜を見つけるのは困難
東京湾の最奥に谷津干潟が残されたのは市民の活動があったから。
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機内から見える日本列島のドラマ(日常)に思いをはせつつ
1時間のフライトは終わりを告げる。
名もない一つひとつの家にはそれぞれの人生がある。

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 ☆、。 ・*'★ .。 ・':....*.:'☆        .。・:'*・':'・★

翌日は88番ゲートから。従ってバスで搭乗機まで送迎される。
夏の日、タラップを乗降する人々の姿が印象に残る。
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この日の午後、相模湾方面は雲に覆われていた。
眼下に見えてきたのは狩野川と沼津市だろうか。
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駿河湾上空の雲を見ていると飽きない
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富士山は見えないが、翼先端の左下にそれらしい雲の盛り上がりがある
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知多半島南部は住みやすそうだ。
こんなのどかな里山とまちが連続する光景を見ると
プレイステーションの名作「ぼくのなつやすみ」を思い出す。
もっとも知多半島には川がないか。
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松坂の沿岸で川が出会い浅い入り江をかたちづくるさまは
上空から見ると美しい。
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紀伊半島の山岳と渓谷、ダムを見ながら海が見えてくる。
大規模な風力発電所(広川明神山太陽光発電所)をあとに紀伊水道の対岸が四国。
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紀州側は衣奈漁港を最後に機体は紀伊水道を渡る
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その昔、南海フェリーで和歌山港と小松島港を結んでいた頃、
和歌山が近づくと「鞠と殿様」が流れ、
徳島が近づくと「よしこの」が流れた記憶がある。
四国を離れるとき港を振り返っては感慨に浸ったもの。

今度は午後の着陸なので
太陽を避けて陸(西)から海側(東)へと降りるために旋回する。
国道11号線をまたぐとき意外に低い高度にどきどきしながら。
今切川の南岸に沿って走るは徳島自動車道。
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道行く人が見えるような高さ。旧吉野川の上空を東へ向けて高度を下げていく。
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高気圧を上空から眺めてみたら
雲の集散と発生が動的に感じられ、
目には見えない高気圧(低気圧)の圧力をひしひしと感じた。
(この日はチャットモンチーのコンサート観覧者が乗機されていた。「完結」だったんだね。空港にファンの方を歓迎する手描きのホワイトボードが到着階段に置かれてファンが写真を撮っていた。小さなことだけど大切なこと。徳島空港のソフトは全国に誇れる水準だから)
徳島にお越しのみなさま、戻ってきたみなさま、
お身体をご自愛ください。

追記

室温は30度を超えているが
仕事場でも自宅でもエアコンは使っていない。
なぜ取り外したのかというと、
1990年代は環境の時代(the Green Decade)と呼ばれていた。

そこからアニータ・ロディックのボディーショップが出てきた。
彼女の著書が出たというので(まだ和訳が出てなかったので)
梅田の洋書店まで買いに出かけ数ヶ月かけて自分用に翻訳してみた。
理念、世界観が企業発展の原点となることを学んだ案件だった。

2000年頃から地球温暖化が進行すると思ったので
10年以上の歳月をかけてエアコンの温度を上げ、
数年前にははずしてしまった。
エアコンで快適に過ごすことを否定しているのではないし
我慢をしているのでもない。
温暖化している地球に身体を順応させる(進化とはいわないけれど)ことで
一生物として寿命を全うしようと考えたのかもしれない。
電力不足の口実にならないためとか、
ピークを下げるDSM(Demand Side Manegement)への協力が脱原発につながる、
という社会性も多少意識していたかもしれない。

復路では東京のホテルを出て自宅に戻るまで
機内での飲み物以外に水分は摂っていないが身体は順応している。
しかし無理をせずに自覚症状(初期症状)を感じたら
ミネラルと水は補給するのでご心配なく。
posted by 平井 吉信 at 18:07| Comment(0) | 天文と気象

2018年07月15日

映画の場面、ミュージカルの一幕のような海

海を見ていると
何か絵を見ているような
ミュージカルの場面のような光景に出会うことがある。
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光を反射して白い砂のように見えるが、実はあめ色の光沢を持つ砂浜。
浅い海底を紺碧の光が乱反射して明るく見える渚で
それぞれやろうとしていることが
一連のつづれ織りとなった絵でしょうか。

観光という非日常のなかに日常があり
日常の暮らしのなかに非日常があるということ、
実感していますか?

ここは南紀白浜。
posted by 平井 吉信 at 18:41| Comment(0) | 山、川、海、山野草

しそで梅を漬ける


もう何年になるんだろう。
梅酒と梅干しづくりは年間行事となっていて
材料の調達から始まり、作り方に思いを馳せて仕込んでいる。
数週間前に作業を終えた今年の梅酒は順調においしさが抽出できている。
これと昨年漬け込んで開封していない古酒を3か月経過すれば比べることができる。

梅干しは子どもの頃から好物である
ということは
このブログの熱心な読者ならご存知のはず。
市販品は物足りない。
減塩とか調味液とかハチミツとかを使って味を変えてしまう。
それはそれで世間には必要なのだけど
ぼくは塩としそだけの梅干しが食べたい。

塩については風味には影響しないと考えているので
もっとも安い精製塩を使っている。
(安いから使っているのではなく品質管理が信頼できると考えるから)
それよりもマイクロプラスチック対策を考えたい。
塩事業センター(旧専売公社)の設備ならろ過できると考えた。
以下の報告書に
マイクロプラスチックが製造工程で検出されていないことを示唆する記述がある。
http://www.shiojigyo.com/institute/event/ssss/pdf/ssss2017slide.pdf

しかし今年度はマイクロプラスチックから根本的に離れられる
陸地の塩湖由来の塩を使用。ミネラルも含まれている。

品質については事業所のWebサイトなどから
ものづくりの理念や品質管理のエビデンスである程度類推できる。
(あやしげな製品も多いので要注意)


梅干しは日本人の知恵の結晶のようなものだから
各家庭でつくられるようになるといいと思っている。
(そうですよ、仕事や家庭の用事があるので深夜に作業をしていますよ)

ていねいに洗浄をして(乾かす時間を除いて)ヘタ取りなどの仕込みで3時間はかかる。
(市販品ではできないでしょ)
口にするものだから1個1個ていねいに水洗いするし、
ヘタを取ったらそこに仕込みの焼酎をスプレーで吹き付けて殺菌もしておく。
(実が傷むとしたらここからでしょう)
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順調に梅酢が上がってきているので
きょうはしそ漬けとしよう。
JAの直売所で1束150円を3束買ってきた。
(良いしその見分け方は、包装をていねいにしているかどうかがまず第一。包装の仕方とはていねいな栽培をしていることの現れなので。次に葉の匂いを嗅いでみるとしその力がよくわかる。香りは重要な決め手)
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今年は3kgと少なめだからこれで足りるかなと。
屋上で1枚1枚ちぎっては洗うという作業だけど
風に吹かれながら水に触れているので気持ちいい。

今年も梅干しの仕込みが終わった。
次に取り出して天日干しが始まると
4日間はどこにも行けないけれど
それはそれで儀式。
でもその頃、剣山のキレンゲショウマが咲きそうで。
季節とともに歩んでいくといつのまにか季節を追い越していく日常。
無常であることが常であることに気付けば幸福の方程式の第一歩が始まっている。


posted by 平井 吉信 at 15:33| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ