2017年09月20日

秋のひとときを洋菓子を眺めて過ごす夕暮れ 


仕事の帰りにふと見かけた洋菓子店。
まだ新しいお店のよう。
外装が落ち着いたなかにもかれんで
つい入ってしまう。
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こんにちは―。

入った店内は木で包み込まれた空間で感性の純度を感じる。
一つひとつ見せていただいてもいいですか―。
ガラス越しに間近でケーキを見つめる。
黄色と赤に彩られたお菓子たちの誇らしげな表情。
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子どもたちに指名されるのを待っている。
「これが欲しい。カップにうさぎさんがついてる」
子どもの声が耳元でこだましたような。
(卵不使用のプリン)
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瀬戸内レモンの果汁を使っている。
からっと乾いた島の風が店内に吹いているようだ。
心地よい酸味がすでに脳内の味覚神経をくすぐる。
(瀬戸内レモンのムース)
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いちごのケーキが寄り添っている。
次は誰が買われていくのかなと。
小さなお店のケーキたちの人生?に思いをはせた。
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九月の風は夏とは違うのだが
ときおりせみしぐれの余韻を運んでくる。
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と思うのだが、風立ちぬいまは秋♪
栗の実をモンブランでほおばってみるのも良いのではとも。
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フルーツではなく「果実」と書きたい。
ケーキの天井を果実畑にしたのは誰?
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さあて、そろそろ決めなくては…
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ふと壁面に目がとまる。
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これは…誕生日ケーキにキャラクターを描いたものですね。
とてもていねいに描かれていますね。

はい、いつも時間がかかってしまいますがと笑う。

秋の主役は、かぼちゃだけが主役じゃないけれど
いたずら好きの子どものためにわざわざ置いてある。
そのまわりの空間がパティシエの笑顔で包まれているような気がする。
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すみません。
わがままな客のひとりごとに付き合わせてしまいました。
これとこれをください、それからこれも。

ありがとうございます―。
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家族のだんらんに置かれたケーキ。
ランプの下で眺めているところ。
若いご夫婦の笑顔のようにやさしく
静かに菓子づくりに励む心のように静かで。
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追記

お店の名前はパティスリーリゼット。
(どんな意味だろう)
徳島市北矢三町にある。
(お店の許可をいただいて掲載しています)
タグ:菓子 2017
posted by 平井 吉信 at 23:20| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ

2017年09月17日

駆け抜けた夏の花


競争や淘汰を繰り返して成っていった生態系とは違うけれど
庭に咲いている(ふらりとやってきた)花と
いただいた花や
育てた花が共存しているっていいよね。
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色彩が物体からこぼれ落ちたように見えることがある。
夢中でシャッターを押している。


四国のみなさま、西日本のみなさま、台風の備えはできましたか?

(フジX-T2+タムロン90/2.5(ミノルタMD用)、XF35mmF1.4 R)
タグ:2017
posted by 平井 吉信 at 11:07| Comment(1) | 家の庭

2017年09月16日

田井ノ浜 渚の人影もハマボウもなく ただ暮れていく その広がり


日和佐での仕事の帰りに由岐I.Cで降りて田井ノ浜に行ってみようと考えた。
昼間の照り返しの残像すら見えず、もう夏の喧噪はない。

遠ざかる牟岐線の下り列車は田井ノ浜臨時駅には停車しない。
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渚は波の音が繰り返すだけ。
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生き物の気配を感じて足元を見ればフグが集まっている。
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田井ノ浜に流れ込む田井川の畔を散策すると、深い碧の沈み込みに足を止めた。
(植物は、フジX-T2+XF35mmF1.4 R、プロビアそのままで出力)
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ほら、足元に空が映っている
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見上げた空が天然色の水墨画のように深沈と
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もう写真に写る光がほとんどなくなっても
自然は静かな饒舌としてわずかな色を残しておいてくれる。
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誰もいない田井川のみち。



タグ:2017 田井ノ浜
posted by 平井 吉信 at 22:08| Comment(0) | 山、川、海、山野草

月ヶ谷温泉 シュウカイドウの秋が訪れる


村独自の「百年の森構想」を策定し
公民連携で取り組む岡山の西粟倉村で実践されている方の勉強会があると聞いて
月ヶ谷温泉にやってきた。
秋を告げるかれんなシュウカイドウが温泉から道に上がる歩道に咲いている。
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温泉の庭の散策ではショウリョウバッタが足元から跳ねる。
緑がもっとも多く、次いで褐色。
しかし、こんな縞模様もいる。
背景によって変わるのか、遺伝によって変わるのか?
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実は月ヶ谷温泉には和食の腕利きの料理人がいる。
料理だけを目当てにやってきて
予め予算を伝えて料理長お任せで頼んでみてもいいのではないか。
この日は、予約不要の定番メニューを。
和食の妙を味わえる。
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わかる人にはわかる滋味深い風味。
見映えだけを求めていない。お客様に提供する本質的な価値でないから。
そんな料理人の矜持を感じる。
Facebookはすでに終わった感があるが、
Instagramもそろそろだろう。
なぜって、みんなが感じているいまの時代の本音、
求めている幸福感の姿とすれ違っていることに気付き始めたから。


西粟倉村の取り組みは愉しい話だった。
森(林業)から派生した多様な事業が同時進行で進みながら
子どもが増えている、というのがなにより。

ここの対岸が彩り山に変わる十数年後には
いまと違う景色、未来が見えているに違いない。
http://www.topics.or.jp/localNews/news/2016/02/2016_14565347784401.html


追記 ぼくの発言の内容

自然界の営みを生態系というが
ビジネスの醸し出す生態系について
ぼくも会場から以下の趣旨の発言を行った。

小さな起業には競合のない青い海が必要。
そこに市場はまだ見えないから、
起業家は社会の目に見えないうねりからうまれる小さな泡のよう。
小さな泡同士は、稼ぐことの難しさを知っている同士、
その泡は互いに近い場所にいると相互に成長できる。
成功した大きな泡は小さな泡を育てることに生きがいを覚える。
創業の使命共同体という場。

それは、本音でやっていく人生であり、
同じ幸福感を持つ場があることで互いに成長できる。
生きる動機のベクトルが合っている場で創業すること。
(シリコンバレーがそうだよね。ただしSNSやコラボ症候群とは本質的に違う)
場のつくりかたが大切。
それを経営のテクニックや社会の定石で説明しようとする
既存勢力(行政、金融機関)の支援が空回りする。
地域の非公式の受け容れ態勢が大切。
「交流」(行政の発想)と称して内と外を安易に混ぜないほうがいい。
だって、誰も場を管理していない、管理できない。

小さな泡も場のなかでひとりよがりにならないこと。
ただ、自らの道を示すことで場の多様性が生まれる。
生きていくメッセージを出し続けるというのが答え。
自分が活きる場を自らつくることが創業であり、青い海であり。

多様性を大切にするビジネスの生態系があって
利益につながっていく。
その背後には震災後の幸福感、価値観の変化がある。
ありのままの生き方がある。




posted by 平井 吉信 at 21:32| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2017年09月12日

あんパンとイチジクの秋


あまい話題です。
嫌いな人はいないでしょう。

東京駅で見つけたあんパンの専門店から。
東京あんぱん豆一豆の豆褒美。
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中を割ってみればこのありさま。
なんともいえんぜよ。
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一転して日和佐のアジュール昭吾堂。
薬王寺前でカフェとともに洋菓子を。
(以前の店舗で売られていたクロワッサンがおいしかったこと)
今回は、イチジクが食べたいときに、なんとイチジクの…(商品名を忘れた)。
 → 季節のタルト(いちじく)
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特に要らないでしょう。
〆の言葉は。
タグ:菓子 2017
posted by 平井 吉信 at 23:10| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ

2017年09月06日

狸の話題でもうひとつ 金長神社(金長大明神)が存続の危機


徳島には狸の伝説がある。
化かされた話があちこちに伝承されている。
眉山で狸火が出る。
ちらほらと炎が山麓で舞う。
狸が遊んでいるんだなと佐古の人たちは思う。
しかし火を手招きしようものなら
遠い山裾の火がたちまち眼前にやってくるという。
(見て見ぬ振りをしなければならないのだ)

もっとも有名なのは小松島の金長狸だ。
(以下は昔話を記憶でたぐり寄せているので正確ではないかもしれないが)
子どもにいじめられていたのを日開野村の商家に助けられて
その家に報いようと護り神になろうと決意。
そのために狸界での高い位を得ようと
四国の総大将、津田の六右衛門のもとに修業に出る。

めきめきと頭角を現す金長に、
六右衛門は娘の鹿子姫の婿にと迎えようとするが
義理を果たしたい金長は固持して小松島に戻る。
このうえもなく良い縁談を断るとは謀反の疑いあり!と
六右衛門は金長を抹殺しようとする。

あらぬ疑いをかけられた金長、
必死に逃げ延びたが、一の子分を殺されてしまった。
互いに憎悪を募らせた両陣営が勝浦川の河原、
右岸と左岸をはさんで陣取った。
いまの徳島市大原町のあたり。
(いまでも狸が出そうな寂しいところである)

合戦が始まり、双方に多数の死傷者が出たらしい。
夜中にけたたましい音が聞こえてきて
翌朝河原に行くとおびただしい狸の死骸が目撃された。

さて、総大将はどうなったか?
六右衛門は金長に討たれたが
金長も六右衛門に噛まれた傷に三日三晩苦しんで落命。
いくさは六右衛門の息子、千住太郎と
金長の一の子分であった藤ノ木寺の鷹の息子が二代目金長を襲名し
弔い合戦に至ったが、屋島の狸の仲裁で平和な狸界に戻った。
https://www.city.komatsushima.tokushima.jp/komatsushima-navi/spots/8102.html
(小松島で金長狸のことを教えてくれと誰かに頼んだら、10人中11人は講談師のように語ってくれますよ。なにせ小学校の必須科目に「国語」「算数」「理科」「社会」「保健・体育」「金長狸」とあるので)

これが映画にもなった阿波狸合戦。
→ 阿波狸合戦
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%98%BF%E6%B3%A2%E7%8B%B8%E5%90%88%E6%88%A6

映画が興行的に成功したので
感謝の意を持って関係者が建立したのが金長神社。

スタジオジブリの平成狸合戦ぽんぽこにも金長は主役として出てくる。
徳島を代表する小松島の銘菓「金長まんじゅう」の物語もそこに由来する。
(ハレルヤ本店はうちの近所にあって、エースをねらえのヒロインによく似た同級生の女の子がいた。ハレルヤでアップルパイとタヌキのケーキを買ってもらえるときは大喜びだった)
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さて、ときは千住太郎と二代目金長が義兄弟の契りを結んで
平和が訪れた阿波狸界から物語が始まる。
それが三田華子の「阿波狸列伝」。

このおもしろさはハリウッドの冒険ものや
大味な魔法使い少年の物語などとは比べられない。
人情の機微、術使い、多彩な登場人物がいきいきと描かれながら
それぞれが物語の大切なひとこまとして進んでいく。
郷土の書店「小山助学館」から出された全3巻は徳島の秘宝だが、現在は入手が難しい。
電子書籍で蘇らないものだろうか?


金長神社は公園内にある(もしくは隣接している)。
タヌキである金長大明神を祀っている。
子どもの頃は、ここに無料の動物園があって
日本猿、孔雀、タヌキなどを見ることができた。
動物がいる囲いの上に上がることもでき、
管理されない自由度が良かった。
ただし無料であったので動物の飼育と維持管理が市の負担となったのだろう。
ずっと昔に動物園は閉鎖され、公園だけとなった。
今では訪れる人もまばらな状況である。

それでもこの公園は人の手で管理されている。
現地を訪れた際、手入れをされていた方に話しかけてみると
近所の女性の方(78歳)でシルバー人材センターの報酬として管理されているらしい。
この日も血圧が高かったが、じっとしておられぬとここに来ていたとのこと。

ここがつぶされてヘリコプターの発着場を含む多目的公園が計画されているらしい。
市でもなんとかここを残せないかと模索しているとも聞く。
しかし都市公園法では神社の設置は認められていないとの解釈で
現状では取り壊さざると得ないようだ。
行政は法令に則って手続きを進めざるを得ないというのは理解できるが
法令はすべての状況を想定して記述しているわけではない。
かといって現状は市民にとってなくてもいい場所のようになっているのも事実。

公園整備には、日赤病院、日峰山と日の峰神社、小神子などとの一体的な関係性を明確にしつつ
防災、レクリエーション/スポーツ、憩いの機能を再編集約することが求められる。
金長神社をどのように位置づけるか(もしくは切り放して存続させるか)も
そのなかで考えていくことになるのだろう。

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金長神社がなくなる前に一度見に来てみては?

追記
こちらは巨大な狸の像。
さて、どこにあるのだろう?
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答えはJR南小松島駅にある観光ステーションで。
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※ブログ中、ほぼほぼ一部不正確な記述がありえる系の可能性とかがなきにしもあらずかもしれないなのでと推察されるような的ですなので(流行語を使いこなすのはむずかしい)。

タグ: 2017 日峰山
posted by 平井 吉信 at 23:29| Comment(0) | 徳島

2017年09月03日

砂美の浜 月の入りまでまだ少し いのちのゆりかごの光の織物


月は特別な存在と感じる。
生命の源、そのゆりかごである海に浮かぶ光は
安らぎのさざ波を浮かべる。
ひとつところにとどまらないその変化は
繰り返すことで生命の営みを滋しみで満たす。
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超弦理論とそこから派生する理論物理学のように
折りたたまれた十次元と連続的に横たわる三次元を
時空のゆらぎでつないでいるようにも見える。
その構造の美しさとそこをめざす人々もまた。
胸の深くがうずくような熱いものを感じる。
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ここは牟岐町、砂の美しい浜辺という名前が付けられた場所。
潮風に吹かれて水と砂と月の織りなす幻灯を眺めていると
月が傾いてきた。


追記
現実の社会では既存のプログラムを焼き回したプロジェクションマッピングが
アートと称して人々の感動を装いながら無味乾燥な影絵と欲望を奏でる。
意識してそれらの情報や世界から離れていかないと
身の回りのかけがえのないもの(=感動)が見えなくなってしまう。
posted by 平井 吉信 at 17:56| Comment(0) | 山、川、海、山野草