2016年09月11日

ヒメノボタンの里 三原村 〜 第1部 時間回復の処方箋を中筋川で 〜


牧野博士と縁が深いヒメノボタンが高知県西部で咲くと聞いて
仕事の帰りに三原村へ足を伸ばすことにした。
三原村は、人口1600人ほどの小さな村。
http://www.vill.mihara.kochi.jp/
特産品は、硯とどぶろくである。

かつては田のあぜ道などに自生していたが
かれんな花を咲かせることから乱獲され
絶滅が危惧されている。
高知県の三原村では住民が中心となって保全に取り組んでいることがわかった。

中村から宿毛道路に入り、終点で降りて三原村へ向かう。
四万十川下流に注ぐ支流の中筋川を遡っていく。
中筋川は湿地を流れる川で、特に下流は趣に乏しいが
土佐くろしお鉄道宿毛線の高架から眺める田園風景は格別だ。
http://soratoumi2.sblo.jp/article/163472759.html

まだここは宿毛市だが、山間部から出てきた中筋川。
D7N_1719.jpg

これ以後、中筋川は東流しながら四万十川をめざしてゆったりと流れるようになる。
ここから上流にダムがあり、ダムから上流が三原村である。

中筋川ダム
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ダム湖畔の丘に公園がある。
芝生の手入れが行き届いている。
DSCF9481-1.jpg


ダムの上流部の流れはぐるりと蛇行する。
地図で確かめてみては?
DSCF9491-1.jpg

その蛇行部の地形を活かした公園がある。
(画面の右が下流=ダム側)
梅の木公園という。
http://www.skr.mlit.go.jp/nakasuji/gallery/index.html

誰もいない河原で女性が2人、水辺で憩う。
D7N_1731.jpg

目を閉じてみる。
水は低いところへしずしずと、
時間は淡々と流れる。

せわしく動いていると時間を有効に使っているように見えるが
切り刻んだかけらは小さいから流れに気付かない。
じっとしていると、何もしていないが
時間がひたひたと音もなく未来へ押している感じ。

時間の刻みの変化をつくること、気付くこと。
心身を回復させる特効薬になる。
観光地の案内にはほとんど出てこない
宿毛市の梅の木公園だけれど
海のない山間部だからこそ与えられる時間。
(=心の静けさ回復の特効薬)

三原村へ入る前はここで村時間にリセットすることから。


第2部へ続く

posted by 平井 吉信 at 13:22| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2016年09月06日

未来という単語は渦巻く空へ消えるのか それともそこから生まれるのか


きょうも良き出会いがあった、その帰り道。

この空は?
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(まるで銀河系外星雲を横から見ているかのような帯状の線)

これからは異常気象が勃発する時代に突入する。
身の回りでぽっかりと開いた見えない災害の窓。
それは、ある日、身近にやってきて
ときに終焉の場所となりえる。
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(眉山にかかる低い雲。吉野川大橋とともに望む西の空)

もはや経済がどうのという時代でなくなっている。
金利とかマネーサプライとかの対症療法ではなく
経済を活性化するために経済以外の要素を見つめる必要がある。
それを、格差の是正と将来の不安の解消とか、
幸福感、
規制緩和、
生態系、
ベンチャー、起業、
挑戦、利他、
理念、世界観、物語性(未来を語る、語る未来に沿って社会がつくられるという意味)、
地域主権、地域国家、自助、共助、公助の連携
IoTだろう。

死語となるのが
学歴社会、大企業、
集団での無責任な意思決定、
ばらまき、補助金、
中央集権、既得権、
保身、利権、
右とか左とか宗教などのイデオロギー、
政党政治など
凝り固まった既存の価値観だろう。
(これらはリスク要因)

生存をかけて地球と自然と生態系を向き合う時代。
経済活動を決して否定することなく
むしろ経済の活性化につながる新たな行動を起こせるよう
価値観の転換を行えるよう、自らも動きながら発信していく。
それもぼくの仕事のひとつ(仕事がいつも有償とは限らない)。
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この空の色は渦巻く未来を暗示しているけれど
紅の1点でも真善美の光があれば
未来を照らす1コマになるはず。

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この先、どのような運命が待ち受けていようとも
きょう出会った人たちのご健勝をお祈りします。
世界の隅々に住む人たちの幸福をお祈りします。

タグ:眉山
posted by 平井 吉信 at 22:50| Comment(0) | 気象

上勝で生きていく 思いは深いけれど自然体 澄んだ眼で未来をみつめる


先日の記事(2016.9.3)の追記情報です。

カフェ・ポールスターのオーナーである東輝実さんの寄稿が「上勝子育て帖」として
9月6日付の徳島新聞朝刊で掲載されています。
常にほんもの、すばらしいものを子どもたちに見せようとした
(例えば、有名な美術展があれば学校を休ませてでも子どもたちを連れていった)
いまは亡きご両親の思い出が綴られています。

あれは、2003年7月29日のこと。
生態系保全の先進国であるドイツから副総領事をお招きして
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大学の教授、ビオトープの専門家などとともに
当時中学2年生の輝実さんはコーディネータのぼくの隣に座って
パネル討論の壇上で堂々と意見を述べていました。
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このとき打ち上げにも参加されていた上勝町の笠松町長と、
輝実さんの母、ひとみさんたちが熱く語られていました。
役場と民間の有志が率先してのごみゼロへの取り組みは。
やがてゼロ・ウェイストをめざす動きへと発展しました。
事業を行うのも、組織を動かすのも、地域に浸透させるのも
思いの深さと冷静かつ大胆な行動です。
いま、輝実さんがご両親の足跡をたどりつつも
さらに高いところをめざされているような気がします。
カフェのご成功だけではない、
その思いの深さにご両親の分までも良き人生をと祈らずにはいられません。
(それが気負わず自然体でできる人ですから)

未来への航海(2003年12月23日) 徳島発 未来の地球へのメッセージを話し合うシンポジウム
(右から2人目)
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「四国一小さなまちの地球規模での挑戦」と題して上勝町の取り組みを著名人が多数参加するシンポジウムで説明(2004年1月23日)
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posted by 平井 吉信 at 22:08| Comment(0) | 生きる

2016年09月04日

タグで過去情報に辿り着きやすくなりました


本日時点まで467の記事を含む「空と海のブログ2」をご覧いただきまして
ありがとうございます。
http://soratoumi2.sblo.jp/
著者、撮影者の平井吉信です。
(ブログはその信憑性や責任の所在の明確化から実名であるべきと思っています)

このブログは、四国、徳島の良さを発掘しつつ
問題提起を行いながらも地域の可能性を信じ、
SNSではなく直接的な人とのつながりから記事を起こし、
未来のこの国のあり方、人の生き方に思いをはせています。

ぼくの頭が整理できていないせいで
カテゴリー分類だけで過去情報に辿り着きにくくなっております。
そこで、タグによる管理を行うこととなりました。
(過去に遡っての途方もない労力を要するため編集をあきらめていましたが取り組みました)

右横のタグクラウドをクリックすると
(どの文字でも構いません)
「キレンゲショウマ」「上勝」「神山」「室戸」など
同じテーマを扱った記事が関連づけられています。
もしくは、いまご覧になっている記事を下段まで読み終えたときに
タグの一覧があれば、関連する記事に飛べるようになっています。
(トピックの多いタグ(テーマ)は文字が大きくなっています)

背景が黒になっているのは気取っているのではなく
パソコンのディスプレイやスマートフォン、タブレットなどの
LEDバックライトによるブルーライトと呼ばれる有害光線を軽減する意味からです。
背景が明るいと、文字が多いコンテンツは目が光に曝されて疲れてしまいます。
(ただしコントラストが高すぎるのも目にやさしくないので濃い灰色程度にしたいのですが、そこまでのカスタマイズの余地がない=CSSがわからないのが残念です)
また、文字は横の改行を早めに行って読む人の視点移動が少なくなるように心がけています。

このブログでは、ひとつの記事から複数のテーマを話題にすることが多く
タイトルだけ見ても内容がわかりにくいのです。
記事を分けろとのご要望もいただくことがありますが、
連想ゲームのように想起されてつながっているため、
小出しにしにくいところがあります。
そこで横串を入れるタグを活用することにしたものです。

仕事には一切手を抜きませんが
仕事と関係ないことを、時間を捻出してコンテンツをつくっています。
このブログをご覧になっていただいて、
自由に想像の世界とリアルな四国を行き来していただければ幸いです。

yoshi1.gif
平井 吉信
ご意見、ご要望、ご依頼のある方は
ブログのコメント欄、もしくはお電話、メールでお受けしています。
070-5680-7800
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(▲をアットマークに置き換えてください)


タグ:空と海
posted by 平井 吉信 at 15:49| Comment(0) | ブログのご説明

カフェで眺めて愉しい 牧野富太郎の植物図鑑(牧野図鑑) その特徴と選び方


およそ植物に興味がある人で、
牧野富太郎博士を知らない人はいない。
いや、植物に興味がなくても知っている人は多いだろう。

きっかけは、高知新聞社が生誕150周年を記念して作成、
北隆館から刊行された「MAKINO―牧野富太郎生誕150年記念出版」を購入したことだ。
この本に興味を持ったきっかけが、佐川町を通ったときに看板に誘われて
越知町の横倉山自然の森博物館にふらりと入ったことだった。
(そのときは仁淀川特集に惹かれた)
http://soratoumi2.sblo.jp/article/176389278.html

高知新聞編集のその本は、
牧野博士の行動をリアルタイムで追いつつ関係者にインタビューを求め、
現在に残る足跡を辿りつつ、伝記からの引用も交えて淡々と牧野富太郎を
再構築させたもの。
そして、本文中には、牧野博士ゆかりの写真、
博士が描いたスケッチ、現在のゆかりの場所の写真、イラストが
ふんだんに散りばめられ、ついつい読み進んでしまう。
現時点での牧野入門の決定版といえる内容である。
http://amzn.to/2bM0E2W

本文を読むと
牧野富太郎の生命力には感心してしまう。
やりたいことをやる純粋な思いと
そのためにはすべてを投げ打つ打算のない生き方、
(だから身内は苦労をすることになるのだろうが)
人生書として読んでも読み応えがある。
いまの日本人が忘れているものではないだろうか。

一方で学術的な価値も高い。
博士の直筆の植物スケッチが残されている。
これが後年の図鑑の基調となっている。
スケッチと写真では、写真が有利だろうと思われがちだが
つぼみや根っこ、果実までもが描写されていることで
花の時期でなくても同定できうることなど
スケッチの利点は少なくない。
一方で写真には直感的にわかるという良さがある。
(そのためには写真の品質とサイズが不可欠である)

扉から数ページに渡って
カラーで牧野博士ゆかりの植物が掲載されている。
(亡き妻に捧げたスエコザサなど)
そのなかにかれんな薄紅色の花に目がとまった。
ヒメノボタン
全国では和歌山県新宮市の一部を除いて
ほとんど見ることができなくなった絶滅危惧種だが
高知県西部にはいまも野生として見られるという。
しかも開花時期は9月。
実物を見たい、との思いが高まった。
これが後につながるエピソード1としよう。

MAKINO」では、博士が情熱を傾けた植物図鑑についても触れられていた。
その基準となるのが、「新牧野日本植物圖鑑」(2008年)である。
http://hokuryukan-ns.co.jp/books/archives/2005/09/post.html

北隆館の説明は以下のとおり。
種子植物から地衣類まで5056種を1冊で網羅。牧野図鑑初の試みとして、種子植物・シダ植物について詳細な検索表を追加。最新の命名規約に基づき学名を改めるなど、内容を全面的に改訂。初版以来の伝統を守った、1種類ごとの図と解説で「もっとっも詳しい」「もっとも見やすい」国内最大級の植物図鑑です。用語図解・学名解説付。

http://amzn.to/2bLoR9m

それで牧野図鑑が欲しくなった。
北隆館は明治24年に創立され、牧野博士を支援した出版社である。
その北隆館からでさえ、複数の牧野図鑑が発刊されている。
http://hokuryukan-ns.co.jp/books/zukan.html

上記のURLを別タブで開いていただけると以下の説明がわかりやすい。

このなかからどれを買えばいいのかがわからない。
(どこがどう違うのか)
見本ページがついていれば良いのだが、それもネット上で見当たらない。
そこで出版者に直接電話をかけて相談に乗っていただいた。
営業時間外であったが、ベル1回で電話に出ていただき、
とても感じの良い方がわかりやすくご説明をいただいた。

私の理解を交えているが、ご参考になれば幸い。

牧野博士のスケッチはモノクロである。
それを最大限活かし(モノクロのスケッチである)、
詳細な説明を加えて1冊にまとめたのが
新牧野日本植物圖鑑」(25,000円+税)である。
博士の筆致をじっくり見たい人には好適である。
図書館で実物を見たが、植物のイラストはそれほど大きくない。
その代わり説明は詳しい。
ある程度、精通された方向きの図鑑と理解した。
博士の著作を基本に、後に判明した新たな要素や修正を3人の編者が反映させているので
時代遅れと言うことはない。
復刻版も出ているが、それは博士のファン向けではないだろうか。
http://hokuryukan-ns.co.jp/books/archives/2005/09/post_1.html

新牧野)は牧野博士の伊吹を現代にもっとも伝えるもの。
(牧野図鑑はいまも売れているのである)
http://amzn.to/2bLs1dv

次に、「APG原色牧野植物大図鑑 I」〔ソテツ科〜バラ科〕、
APG原色牧野植物大図鑑 U」 〔グミ科〜セリ科〕」について。
この2冊は分冊なのでセットで揃えるべきもの。
「原色」というのは、牧野博士のデッサンに彩色を施してあるからである。
ぼくが子どもの頃によく見ていたポケット図鑑もそうであったが
彩色イラストは直感的にわかる。
牧野博士が存命であったら、
「多くの人にわかっていただくためには色を付けるのが望ましい」とおっしゃるだろう。
この2冊で4,320種類の植物が掲載されている。
DNAによる分類体系を取り入れた2012年の発刊。
高価ではあるが、見ていてゴージャスで愉しい。
APG原色牧野植物大図鑑 I」〔ソテツ科〜バラ科〕
http://amzn.to/2bLaopb
APG原色牧野植物大図鑑 U」 〔グミ科〜セリ科〕」
http://amzn.to/2bL9Lfm

最新作は、上記の図鑑(AGP原色牧野)をB5判からA5判へと縮小しつつ
最新のDNAの分類体系の修正を取り入れて
2014年、2015年に「スタンダード版」として発刊されたものである。
スタンダード版 APG牧野植物図鑑 I」 (ソテツ科〜オトギリソウ科)
http://hokuryukan-ns.co.jp/books/archives/2015/03/apg_ii.html
「スタンダード版 APG牧野植物図鑑 II 」(フウロソウ科〜セリ科)
http://hokuryukan-ns.co.jp/books/archives/2014/09/apg_i_1.html

北隆館からの説明を以下に引用。
■『APG原色牧野植物大図鑑』の情報量をそのままにコンパクト化!
■APG分類体系をさらに最新のものに更新!
■シリーズ全2巻 「4,320種」を掲載!
■第 II 巻はフウロソウ科〜セリ科まで「2,068種」を掲載!
■巻末には「植物用語図解」「植物観察のポイント」「植物標本の作り方」を追加!

 近年、DNA解析による植物の分子系統学が発展しました。とくに葉緑体のDNA解析から、被子植物を進化系統分類順に位置付けた研究は近年飛躍的に進歩しました。新しい知見は、APG(Angiosperm Phylogeny Group ) に集約されています。本書は、長年、牧野図鑑で採用されてきたエングラーの分類体系を最新のAPGシステムに変更した最新の改訂版です。


最新の研究成果を取り入れての分類体系の変更はあるが
掲載種は同じ4,320種類である。
もちろん、カラーである。
価格もそれぞれ10,000円+税と
牧野図鑑としては手頃な価格になった。
ぼくはこれを買うことにした。
「スタンダード版 APG牧野植物図鑑 I 」(ソテツ科〜オトギリソウ科)
http://amzn.to/2cpLZu8
「スタンダード版 APG牧野植物図鑑 II 」(フウロソウ科〜セリ科)
http://amzn.to/2cpLpNc

牧野図鑑の長所は、
樹木や身近な植物(園芸種を含む)が掲載されていることである。
(バナナまで掲載されている!)
ヒマワリやアサガオのような慣れ親しんだ植物は
従来の山野草の図鑑にはもちろん掲載されていない。
けれども、花には変わりない(幼い頃よく見ていた図鑑にはサルビアやホウセンカなどの身近な植物が掲載されていたそれは良かった)。
例えば、先日月ヶ谷温泉で見られたベコニアのような植物が
シュウカイドウという名前と判明したのもこの図鑑を購入したからである。

以前に派手なホタルブクロと思っていたのが
図鑑に掲載されていて名前が確定した。
奥深い山中でなぜ園芸種が咲いていたのかは不明として
名前がわかったのはうれしい。
ぼくはこの図鑑はカフェなどで
ぱらぱらめくるのが愉しいと思う。

アメリカからの黒船によるクラウドサービスが開始されているが、
信念を持って経営されている出版社を応援するためにも
文化の灯を消さないためにも
出版者ともども紹介したいと思ったもの。

サンプルページがないので、
以下に写真を掲載する。
(あえて見づらくしているのは複製利用と区別するため)
これを参考に、納得して購入される人が増えてくれればと思っている。
スタンダード版 APG牧野植物図鑑 1(ソテツ科~オトギリソウ科)
http://amzn.to/2bL739A

スタンダード版 APG牧野植物図鑑 2(フウロソウ科‐セリ科)
http://amzn.to/2bL5QPR


写真図鑑の代表作 ヤマケイハンディ図鑑と比べてもそれほど大きくない。
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しかし、イラストはなるべく大きく、しかもカラーで掲載されている。
この写真の主の名前がわかった。
DSCF9678-1.jpg
こちらのブログから

これも同様(シュウカイドウ)
DSCF9677-1.jpg
こちらのブログから

もちろん山野草も同様。
カンアオイの仲間にこれだけあるとは知らなかった。
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牧野図鑑を買ってさらに野山を散策するのが愉しくなった。
エピソード1(高知県のヒメノボタン)については後日報告を。
お楽しみに。

posted by 平井 吉信 at 15:17| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2016年09月03日

人も生き物も賑わい  行く夏を惜しむ月ヶ谷温泉のキャンプ場 合言葉はアイコタクト 避暑地のランチ


徳島市内の近くで半日程度を避暑として過ごす水辺なら
神山、上勝は選択肢となる。
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今回は月ヶ谷温泉方面へ昼食を兼ねて。
古民家を改修した話題のイタリアンの店を訪ねてみた。
土間で履き物を脱ぐようになっている。
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それが土間いっぱいで上がることができなかった。
(商売繁盛は良きこと)
そこで河原に降りて散策する。

途中でかれんな花が咲き始めている。
ベコニアかと思ったのだが、あとで調べてみると
シュウカイドウという花だ。
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これが曇り空にぽっと咲いて揺れている。
得も言われぬ風情に立ち止まる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%A6%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%89%E3%82%A6

ナツズイセン。
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これらは中国原産であるが、
日本にやってきたのは古い時代に遡る。
どちらの花もあでやか。ぼくは好きだ。

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付近の草むらで毛虫を見つけた。
イラクサに群がることが多いフクラスズメの幼虫と教えてくれた。
(虫や樹木やどんぐりはぼくより相方が詳しい)
相方はいつものように道路に出てしまった個体を、
踏まれるとかわいそうだからと
葉っぱに載せて草むらへ運んでやっている。
(その行動に感心はするけれど、運命という考えもあるよ)
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オレンジの秋桜にオレンジの蝶。ヒョウモンチョウの仲間だろう。
幻想的な世界がファインダーのなかで繰り広げられる。
(D7200+AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VR。上がりを見るとJPEGそのままで鮮鋭度、階調とも十分。ほとんどが蝶の眼にピントが来ている。自然を撮るのに理想的な機材)
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撮影している間、蜜を吸いながらも眼はこちらを見ている。
生き物とアイコンタクト。それで警戒心を解いていく。

月ヶ谷温泉は、勝浦川を見下ろす淵の岩盤に立っている。
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木道で河原に降りて木の橋を渡ればキャンプ場。賑わう水辺。
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鳥の巣箱をかけてある。
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は虫類は苦手だが、黒い蛇に遭遇(シマヘビの黒化型)。
ここでもアイコンタクト。
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遊歩道を歩いているとイラクサが生い茂っている。
やはりフクラスズメの幼虫がいた。
さっきと色が違う。個体差か成熟度の差か
それとも環境(背景色)によって変わるのか?
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無心に食べているところをアイコンタクト。
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水辺は涼しげ。
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今度はニホントカゲ。
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餌を捕食したようだ。
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同じ餌をアリと競合している。
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しかしアリも捕食されてしまった。
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今度は路上のカマキリとアイコンタクト。
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生き物の観察のあとは昼食。
イタリアンは売り切れていたので
この春から美人の女性社長が就任されたという月ヶ谷温泉へ。

追記
この界隈は、ドライブ+清流+ランチが楽しめる県内一のエリアとなっている。
カフェなら、ポールスター
環境保全を通じた上勝町の活性化に生涯を全うされた女性の娘さん夫妻が経営している。

山の幸なら、月ヶ谷温泉(葉っぱビジネスをサポートしている(株)いろどりも同じ建物内)。
特に薬草料理は著名人がやってきているようだ。
(ぼくもテレビでよく拝見する方々を間近に見たことがある)

イタリアンなら、冒頭に掲載したペルトナーレ
全国放送で紹介されたのは9月3日。
http://www.asahi.co.jp/life/backnum/160903.html

上勝情報なら「まるかみ」(まるごと上勝案内所)


月ヶ谷温泉で注文したのは、天ぷら定食と薬草カレー。
たまに食べたくなった。
からりからりふわふわりの良い加減。
(天ぷらは家庭で揚げるのと比べて業務用フライヤーに敵わない)。
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上勝薬草研究会もある
http://kamikatsu.club/yakusou/

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梅サイダー上勝を売店で。クーラーバッグに入れておく。
クルマで10分ばかり移動して灌頂の滝にて。
滝を見ながら涼風に吹かれつつサイダーを飲むのだ。
(これは最高の避暑でしょう。しかも人はいないというのが徳島らしさ)
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残念ながら日照り続きのため水量が少なかった。
そのとき、やがて雲が湧いてきて雨が落ち始めた。
(多分一過性なんだろうけどたまには早く帰ろう)

→ 水量が多いときはこちら
http://soratoumi2.sblo.jp/article/176039939.html

それならと、まちへ戻って髪を切ることにした。
それでも帰宅したのは夕刻前。

生き物の写真が気味悪いと感じられたらお詫びします。
でも、身近な生き物を洞察すると(定点観測)
この星の環境のわずかな変化が見えてくる。
動物や植物の本能、生態は生きた博物図鑑のようなもの。
私たちが知っておくべきことではないかと。
宇宙船地球号のかけがえのない環境は変わっていくものだから。



posted by 平井 吉信 at 16:56| Comment(0) | 山、川、海、山野草

夏の終わりの仁淀川 浅尾の沈下橋にて


仁淀川は国土交通省の水質日本一になったことがある川である。
河原を従えゆったりと蛇行する様子は、四万十川とともに
(むしろそれ以上に)四国の川の情景を広々と見せてくれる。
大きな空、浮かぶ雲、瀬を下る水のはしゃぎと蕩蕩と水を湛えた淀み。
比べるもののない豊かな時間がここにある。

そんな仁淀川の上流にもしダムがなかったら…。
中流域の流量が増えればさらに浄化作用が高まり
良質の苔の育みと水底の輝きを取り戻すだろう。
川の素材としては全国で3本の指に入るかもしれない逸材。
 
仁淀川が全国区になったのは近年のことである。
「日本最後の清流」のフレーズが踊った四万十川は1983年。
NHK高知放送局の「仁淀ブルー」のキャンペーンは、2012年。

仕事の合間に訪れたのは8月末のこと。
四国の8月は記録的な小雨で仁淀川の水量も少ない。
しかも、今回見たのは濁った水。
どういうことなのだろう。
下流のいの町では濁っていなかったし、
少し上流の横倉橋からも濁っていなかったように思う。
もしかしたら、鎌井田地区のなかほどにあるダムからの放水路の関係か
合流する柳瀬川もしくはどこかで工事が行われていたのか。

それでも、鎌井田地区は夏の仁淀川を凝縮した集落。
浅尾(あそう)の沈下橋へ行ってみた。
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2011年に撮影したものと比べて川の水量が少なく
濁りと空の色の関係で水の色もやや冴えないが
機材が良くなった分、現実感は増している。
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http://soratoumi2.sblo.jp/article/61485097.html
http://soratoumi2.sblo.jp/article/176388793.html

ギボウシの仲間だろう。河畔で咲いている。
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地元の子どもが川舟で遊ぶ。ぼくも那賀川で叔父の舟を借りて操船したことがある。
碇を鎮めるのは流れが弱い場所。
そこから長くロープを伸ばして瀬の肩を降りて泊めることができる。
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カヌーが下っていく。友釣りの釣果は芳しくないようだ。
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人生が川時間で過ぎていく
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仁淀川をいの町、越知町、佐川町を抜けて須崎市からさらに南下する。
川で束の間の休息の後、仕事が待っている。



posted by 平井 吉信 at 11:44| Comment(0) | 山、川、海、山野草