2016年07月22日

健康は生きる前提だけど目的ではないと思う 


待合室にいるときに気付いた。
破れを何カ所も繕っている靴下で診察を受けに来ていることを。
(でも気にしない。それで自分なんだから)
きょうは特定健診の結果を聴きに来たところ。

結果はすべてA。見るまでもない。
体重は高校を卒業した頃からいままでせいぜい2〜3sの変動内だし
今回のデータも10年前と変わっていない。
(まるで検査機関に賄賂を渡して数値を合わせたかのような)
歯も定期検診を除いて治療には行く必要がない。

10代の後半、100歳まで生きて人生を味わおうと決めた。
自分でレールを敷いていくのならそれが当然と考えたから。
あとは単純に徹底して実行するから気持ちがいい。
・煙草を吸わない(1本も吸ったことがない)
・パチンコや賭け事はしない(1回も行ったことがない。運命を自分で決められないことに費やすのは好きじゃない)
・意識して身体を動かすけれど、スポーツは特にやらない。
(健康のために生きるって矛盾しているよう。身体を動かすのが楽しいなら賛成)
・ラーメンはほとんど食べない(我慢しているのではなく食べたくない)
・スマートフォンは使わない。情報よりも考える時間、行動する時間が大切。予測や洞察力を身に付けたい人には不要かも。

健康診断で悪い数値があってもただ数値が悪いだけで
健康を損ねているとは限らない。
自分勝手な解釈は厳禁だけれど数値に一喜一憂しなくていい。
健康は、やりたいことをやり切る前提条件であって
ルーティンから自ずと付いてくるもの。
(イチローの哲学と実践に共感する)

健康でいることは手段であって目的ではないので
健康でなかったとしても受け容れて
できることからやればいい。


20世紀末、地球温暖化を見据えて
10年以上をかけて暑い夏に身体を慣らし、
エアコンを取り払ったのが数年前。
水分を取り過ぎないようにしているし、
扇風機も使わないけれど、快適に過ごせている。
(冷房が効いた環境に行くときは上着を持っていく)
ビールは飲んだあとにクルマの運転ができないので
飲まないようにしている。
料理に合わないという理由もある。
どうしても飲むときはノンアルコールの「龍馬1865」にしている。

アマゾンのレビューを見ると賛否両論だが
味覚を通してその人の食生活が見えるようでおもしろい。
日本ビール ノンアルコールビール 龍馬1865 6缶パック 350ml×24本
ぼくは、スーパードライや一番搾りなどとは比べられない上質と思う。


健康でいられるとしたら
その配当を誰かのために使い、社会に役立てられたらいい。
「いま」をそのまま受け容れるということは
「いま」できることに全力で当たるということ。
(将来は考えない。「いまでしょ」は哲学と思う)
タグ:イチロー
posted by 平井 吉信 at 00:30| Comment(0) | 生きる

2016年07月12日

大川原高原から上勝の慈眼寺、灌頂ヶ滝へ 


上勝へ降りていく途中に慈眼寺がある。
佐那河内側と比べて交通量が少ないので
運転しやすい山道だ。

上勝町の県道に降りるまでに慈眼寺(じげんじ)がある。
http://www.anazenjo-jigenji.com/index.html

この寺を有名にしているのは穴禅定という修行である。
先達の導きのもと、
2時間をかけて狭い鍾乳洞をろうそくを持ってめぐる。
(ぼくは行ったことはないので詳細はわからない)

大師堂をお参りして境内を散策。
離れたところに本堂があることは後日知った。
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さらに下ると見事な岩肌の露出が見えてくる。
動的な地形に興味をそそられる。


しばらく下ると滝がある。灌頂ヶ滝という。
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灌頂ヶ滝は、クルマを停めてベンチに座って見られるし
長い階段を上がっていって飛沫を浴びることもできる。
弁当を食べるひそやかな場所、と書けばひそやかでなくなるけど。
posted by 平井 吉信 at 00:09| Comment(0) | 山、川、海、山野草

2016年07月10日

きょうは参議院選挙の日 投票に行こう


イギリスの国民投票結果を見て考えたのは
重大な影響を及ぼす問題を国民投票にかけてはいけない、
という教訓ではないと思う。
しかし、国民一人ひとりが判断するには大きすぎる問題であることは確かである。

徳島では吉野川第十堰の可動堰化をめぐる住民投票が2000年に行われた。
論点をわかりやすく解説しつつ、
ハチマキや筵旗を排した手作りの楽しい啓発と
政治の色がつかない活動が家庭の主婦や学生にまで共感を広げた。

一人ひとりが真剣に考えて地域のことは地域で決める。
そのプロセスを構築して意思表示の場を提供する。
そこには地域エゴは存在しない。存在したら活動は広がっていない。
環境保全か安全かの二択ではなく、
先人の知恵に学びこれから数百年後も考えた選択であり、
持続可能な未来という経済合理性を評価するとともに
洪水や地震などの災害に対する安全性(意識も含む)を高め、
住民が自分たちの暮らしを見つめるきっかけとなったこと。
その成果は大きい。
その過程においては、
・客観的な事実を積みあげていく(「徳島方式」と呼ばれている)。
・イデオロギーを排してさまざまな立場の合意をつくっていく
・心に訴えかけていく(ただし煽らない、感情的に判断しない)。
・住民が判断すべきこと、判断できうる内容であったこと。
これがイギリスと吉野川の違いである。
そこには、「地域」(地域主権)というキーワードがある。
(さらに考察を進めれば、地域国家連合≒道州制への議論へと発展する)
吉野川の住民投票は、いまの日本が真剣に学ぶべき事例と思う。

→ 数年前に不慮の事故でお亡くなりになった姫野雅義さんの思考の日々が残されているのは財産である。
第十堰日誌


歴史を振り返ると
共産主義の社会実験は失敗に終わり、
残った国も行き着くところは独裁国家となっている。
努力するものが報われず、利権が跋扈する。
与えられた見せかけの平等への不満から
一部の国では国内の不満が高まるのを
愛国主義を煽って国外へ目を向けさせようとする。

一方で勝利者のように見えた民主主義も
既得権者が潤うだけで生活格差が拡大し
民衆の不満の一部は、極端な主張を支持するようになる。
(経済効率優先の社会の未来に幸福はないことは確かだ)

現時点でうまく行っているように見える国は
格差を是正するとともに、内需を拡大するために公正な競争の確保と
国内産業の保護をうまく両立させている北欧諸国、
永世中立国をうたい、金融センター機能と生産性の高い経済を構築したスイス、
あるいは、経済合理性ではかれない幸福の価値観を共有できたブータンではないか。

日本は、前述の地域の社会設計を参考にしつつ
世界のどの国とも等距離の平和外交を貫くことで
歴史と文化の魅力と共助を折り込んだ独自の世界観を構築できる。
その根底にある理念が憲法(9条)である。
SWOT分析風にいうなら、平和国家の強みを活かして
文化や技術を背景に観光立国としての存在感や産業の生産性を高めて
世界に範を示すことができる国―。
それがぼくが描いている日本の未来。
(何度も書くが憲法改正に賛成か反対かの問いは本質ではない)

ところが、いまの政権は変な方に行っている。
新たな価値観(国家の理念)を提示することなく
時代遅れの経済政策は格差の拡大をもたらし、将来の不安を増大させる。
(将来に希望を持てない若者を洗脳して軍に参加させようとでもするのか?)
元東京都知事、現首相をはじめ、偏った世界観の政治家の存在で
東アジアの国々とのきしみを生じた(失われた数年間の損失は計り知れない)。
(あれだけ半日思想にさらされながら日本に来られた中国の人たちがなぜリピーターになるのか。暴買いが終わってこれからが真の日中関係の再構築に入るのだと思う)
テロリストからねらわれる国家となってしまった。
(先のバングラデシュの事件は、日本人が「巻き込まれた」のではなく「ねらった」ものであることに注意)

めざすべき方向とはあまりに遠い政策の数々(政策とは呼べないが)。
・安保法案
・言論統制 → 政権に批判的なメディア、キャスターを締め付ける動き、それを察知したメディアの腰砕けの自主規制(情けない)
・教育の現場での政治の話を密告させる自民党のWebサイト(二十四の瞳の大石先生も密告されるだろう)。 
これらを見ていると、誰も止められず戦争に驀進した昭和の反省はどこに行ったのか。

そんななかで、ご高齢にもかかわらず
天皇皇后両陛下が国の内外で心に染みるメッセージを発信されている。
(日本の最高の外交は首相や外相ではなく、皇室や草の根の民間かもしれない)
等距離の平和外交を遂行するとしても
テロリスト(国家)の脅威への備えや災害への支援という意味から
自衛隊の存在意義は大きい。

近年では、海上自衛隊東京音楽隊の三宅由佳莉さんの歌が話題となっている。
彼女の歌には、災害救助や国防への誇りと使命感が感じられ、
国や国民への万感の思いが込められているようだ。
(しかも彼女の歌は、ヒロイックな歌からアニメソングまでこなす表現力)
そのいずれもが全力投球なのが伝わってくる。

おすすめのCD → 祈り~未来への歌声

これが同一の人だろうか?
https://www.youtube.com/watch?v=huK_pFyOkys
https://www.youtube.com/watch?v=TvDWJif1sSI

(SDFマクロスのリン・ミンメイを思い出した人、いますか? CDもプレミアム価格だ)
超時空要塞マクロス 飯島真理SONGメモリー 〜ミンメイ SINGS FOR YOU〜


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  .。'*・☆、。・*:'★     .。・*:'☆
 ☆、。 ・*'★ .。 ・':....*.:'☆        .。・:'*・':'・★


20代の頃、三内丸山遺跡を見に行った。
岡本太郎が主張する縄文土器や土偶の激しい芸術性に打たれた。
さらに、縄文の森で定住していた祖先のくらしは
21世紀に提示できる持続的な社会のあり方とわかった。
(生態系破壊と富の偏在をもたらす農耕文化とは異なる優れた社会)
温帯モンスーンの季節の移り変わりを
洗練された合理的な暮らしと情緒的な価値に高めた日本が
唯一の被爆国、深刻な原発事故を経験した国として
世界にリーダーシップを取っていけるはずである(それは大国の論理とは異なるもの)。

政治や政党には期待していないし、いかなる政治活動にも関わりたくない。
しかし、無力と絶望で傍観しているとどんどん社会は歪んでしまう。


脱原発を含む持続的なエネルギー政策(=価値観の転換)、
憲法9条の尊重、規制緩和、道州制、TPPへの対応など、
野党の政策のなかには部分的に共感できるキーワードが少なくない。
(だが、どの政党が政権をとってもうまくいきそうにない)
かつての与党では派閥や一家言を持つ重鎮の苦言など
一定のチェック機能が働いていたが、いまは機能しない。
このまま放置すれば、ますます社会が歪んで日本が理想の国から遠ざかる。
この選挙は与党を選ぶか野党を選ぶかの選択肢ではなく、
止められない暴走(過去への逆走)を転換させるための意思を示すこと。
(それは国民の義務)
政治の力学を考えれば、どのように行動すべきかはわかりやすい。

きょうは参議院選挙の投票日。投票には行きましょう。



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posted by 平井 吉信 at 11:29| Comment(0) | 生きる

2016年07月06日

天文台を横目にアイスクリームが目当て 紫陽花の季節は恋人の色 初夏の風が吹く大川原高原の風車は知っている 明日をも知れぬ星でひとときの蜜に酔う 佐那河内村から上勝町へと続く道で旅人が見たものは 


(タイトルの日本語がどうもしっくり来ないが気にしない)
佐那河内村と上勝町の境にまたがる大川原高原は
徳島市内から手軽に行けることで人気の場所となっている。
なかでも、この時期にはたくさんの人が上がってくる。
(特にカップルが多い。年齢に関係なく手をつなぐ人もいる)

気温は下界で30度を超えているが
標高1,000メートルの高原は別天地で避暑地の涼しさ。
もっとも涼しいのは気温だけ。熱い熱い。
(もっとも好きなのは春の大川原高原なのだが)

風車と天文台が大川原高原の象徴
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人気のアイスクリームは画面奥のロッジで販売されている。
(恋人たちはこのアイスクリームでなければならぬ。甘すぎることがこれほど快感だっとは)。
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あじさい遊歩道を進むと
両側にあじさい、そして至るところに…。
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多分、カップルは花を見ていない。
だって、花はこの世に一輪あればいいから。
花を愛でるたったひとりがいればいいから。
見つめ合う、そして寄り添う。ああ時間が止まる♪(勝手にどうぞ)
(そんな物語を背負ったオーラが360度どちらに向けても映るので望遠レンズを持ってきてよかった)
地鶏棒はあじさいを映すことはなく、
ひたすら広い世界の狭い場所で固まる二人を写す。

つるをあしらいリースにも似て
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空に向かう薄紫の花弁 透かしてみる陽光
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空に向かうは人も。とても良い表情のお二人(お顔はぼかしました)
映画の場面のような一瞬が成立したのはお二人の醸し出すさわやかさでしょう。
グリコのCMのように、この二人を見ていると旅に出てポッキーを食べたくなる。そうでしょ。
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空色のなかに桃色
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太陽の光でこぼれ落ちた色彩が絵のように
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一つひとつの花を見る花めぐりの途中で思いがけず遭遇する個の存在
(でも、そこに気付くかどうか。風景も仕事も人生も)
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虫たちの躍動が次の開花を支えている
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やや♡渋滞気味の佐那河内ルートを避けて
孤独が好きな上勝へ降りてみよう。
(続く)

明日は年に一度、天の川の対岸にいる二人が逢瀬を願う日だった。
もしかして晴れるかも。

2016年07月03日

しんしんと山気が迫る夏 日和佐町北河内の里山はさらにさらに


ある日、ふと迷い込んだ田舎で
どこか懐かしいような、
心がざわつくような、それでいて嫌な感じはしない、
そんな場所で繰り広げられる物語―。

夏が来るとどこかでそんな場面が思い出される。
それらは、探偵モノであったり、昔の人の知恵に諭される若者であったり、
ときにはSFであったり、亡き友人の思い出をたどる成長記であったり。
(参考)あの花

決して観光地ではないし、地元の人ですらほとんど行かない。
地図には載っているけれど、まるで空気のような場所。
そんな場所に行ってみたい人のための記事です。

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場所は、日和佐町北河内(きたがわち)の大戸(おおど)と久望(くも)の集落である。

国道55号線に自動車道(無料)が併走されるようになり
大戸地区を経由するかつての道は通行車両が激減した。
この地区には円形の棚田や、かつての小学校跡に生える見事なイチョウなど
里山好きにはみどころがいっぱい。
伝説の後世山探検隊を送り出したのはやはり大戸地区だった。
さらに、久望(くも)の集落の奥には「赤滝」と呼ばれる滝がある。
ただし、観光地ではないのでクルマを置けるところは限られている。
道幅は想像以上に狭い。
車幅が1.8メートルを超えると気を使う箇所が数カ所ある。
夏になれば(ここに限らず)スズメバチ、
さらにはマムシ、ヤマカガシなどの毒蛇も少なくない。
(車道を歩く限りはほとんど心配はない。スズメバチを刺激する黒い服を着ていかないことぐらい)

まずは大戸から。
集落の道沿いに日和佐川最大の支流北河内谷川が流れ
そのままたどると星越峠に達する。
集落の入口には神社があり、広い境内にクルマを止める。
新田神社という集落の氏神様である。

フジクロームを詰めたライツミノルタCLに40oを付けて
よくここへ来てはシャッターを押していた。
(チャッ。短く歯切れの良いシャッター音で)
(その前に使っていたミノルタハイマチックFも近似の38oだったので、いまでも40oの画角が好きなのだが、この画角の良いレンズは現代に見当たらない)
光と影、水と河畔林、集落の田畑と氏神様の彩なす光景に引かれたのだ。
(そのときに撮影した写真はいまも自室に飾ってある)

だから、このブログで一度も大戸地区を紹介していないことが意外だった。


ここで、日本の里山や田舎が似合うと思うポップスをご紹介。

センティメンタル・シティ・ロマンス「夏の日の思い出」
…1曲目の「想い出のリフレイン」が鳴り出すと、せみしぐれとともに野山をかけた子ども時代が蘇る。夏の叙情とその切なさを歌い上げたシティポップス。しんしんと夏が迫る音楽はそう多くない。2013年にSHM-CDでリマスター復刻された1986年のアルバムだが、枚数が少なく入手が難しい。
(ぼくはアナログで持っている)
夏の日の想い出


松岡直也「夏の旅」
…日傘の貴婦人、 田園詩、 夏の旅と定番の流れ。ジャケットの写真は信州かどこかの田舎道(舗装していない)の停留所で、日傘を差した和服の女性が降りたばかりのバスを見送る後ろ姿が印象的なジャケット。時代背景からして車掌が乗っている路線バスなのだろう。路線バスは田舎の効果的な記号として使われることが多い。トトロもそうだった。母親に手をひかれて停留所から2キロ少々の土手を歩き、夏祭りのお宮の前を通り抜けて田舎のおじさんの家をめざしたことを昨日のように思い出す。2014年4月にお亡くなりになられたのでCDの入手はそろそろ注意したほうが。いまの日本のCD流通は手に入るときに無理して購入しておかないと後悔する。

夏の旅


ハニー&ビーボーイズ「バック・トゥ・フリスコ」
ドライブ感のある1曲目で「夢の先まで行っても…」の歌い出しでこのアルバムの世界観に入っていく。このバンドは、1987年に、西司、村田和人、山本圭右、平松愛理で結成されたもの。良質のポップスとはこんなものの見本のようなアルバムだった。2曲目は平松絵里が歌う。名曲「雨はてのひらにいっぱい」がラストを締めくくる。なぜこのアルバムが長い間、復刻されないのか不思議だ。
バック・トゥ・フリスコ

シングル曲なのだけど、小椋佳「夏ひとかけら」。しーんと迫る夏の気配と去って行く足音のような世界観を日本の情緒を大切にした詩と曲で綴る佳曲。収録アルバムのひとつ。
コンプリート・シングル・コレクション 1971~1976


ライツミノルタCLの代わりに、現代のデジカメ(フジX-E2+XF35mmF1.4)を持って
久しぶりに大戸集落の入口の新田神社に向かう。

鳥居の注連縄が新丁されているようだ。
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この建物、ていねいにつくられている。
山裾の緑が壁に反映されている。
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壁を引き出すと据わることができる一種のミセづくりなのだろうか。
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苔むした一本の樹木、それに建物の背後の森
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日和佐川支流の北河内谷川は澄んでいる。
2人組の地元の男性が手に持つ網でアユを採っていた。
日和佐川には内水面漁協は存在せず放流はされていない。
アユもアメゴも天然モノだけだ。
日和佐川にはダムがないので海と源流を自由に行き来できる。
だから、ウナギ、モクズガニ、テナガエビも多いはず。
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小さな石積みがあって、そこから上手には河畔林が覆い被さって
光と影と木々の葉を映す水の表情が美しい。
まさに1分ごとに変わっていく水の表情を捉えたのは
俊敏なライツミノルタだったのだ。
ただし露出は難しかった。
スポット測光だったし暗部がすとんと落ちるリバーサルでもあったので。

フジX-E2+XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS
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ニコンD7000+AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VR
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河畔にはヤブカンゾウの花が咲いている。
若芽は食べられるというが、
飽食の時代に、少なくなりつつある山野草を食べる必然性は見出せない。
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シオカラトンボと紫陽花。よく見ると複眼の中心がこちらを見ている。
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どこにでもいるカラスアゲハのようだ。
ニコンは迅速なAFを活かして望遠専用にしている。
(もっともD7000に100%満足しているわけではないけれど)
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北河内谷川から久望(くも)方面へと向かう道すがらにはねむの木が点在する。
支流を背景に一瞬風がおさまった瞬間にかけてみた。
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水路を見てメダカを探すが、流れが早く水も澄みすぎているので生息に適していないのだろう。

水路に落ちたミミズ(約1尺)が流されながらも足がかりを辿って這い上がろうとしている。
青いワンポイントの帯が印象的。
大きなものは50センチぐらいになるだろうからまだまだ小型だ。
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北河内の集落はかつてと比べて人が減少して空き家が増えているように感じる。
棚田も耕作放棄されて荒れ地となっている枚数が増えている。
野生の鹿や猪は増えているだろうし、
人口減少時代には生息地が少なくなった野生動物が
人のいなくなった里山を支配する時代がそこまで来ているように感じる。
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人口増加時代と人口減少時代は政策を大転換すべきだが、
現政権は真逆をめざしているようで
格差是正、内需拡大、中小零細の事業所を中心に生産性を高める戦略がとれないでいる。
崩れそうな崖、耕作放棄された荒れ地、朽ちた廃屋、濃厚な野生動物の気配を
たったひとりで歩いて感じてみれば、いまの中山間地域の現状が感じられるはず。

秘境赤滝まで1.8kmと出ている。
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20代の頃、仲間を集めて後世山探検隊を送り出した。
この大戸の集落から悲運の姫が眠る後世山をめざすというもので
(地元の人も年に2回の例祭以外は怖がって山に近づかないといわれていた)
後世山へはたどりつけなかったが、幻の赤滝を発見した。
実は、「こっちへ来い」とばかりに、
赤滝まで誘導してくれた3匹の犬がいる。
地元民家が飼っていたエス、ケープ、ゴマという名の犬たちは
もうとっくにいないだろうけれど、その子孫はいるだろうか?

川は小さくなってきたが、野生はますます濃厚になってくる
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開けた地形で民家があった。桃源郷のような暮らしをされているのではないか。
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あと1.5km
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同色が重なると鮮やかに見えるという色彩効果の風景
(だから温州みかんはオレンジのネットに入って売られている)
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右手に崖、左手に沢の昼でも暗く細い道。渓流沿いにガードレールはない。
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いよいよ里山の終点が見えてきた。
ここから遠くの地形からうかがえる谷筋を登っていく。
幻の赤滝はその先にあるのだ。
(幻の赤滝はどんな滝でしょうか? 興味のある人は続きを完結させてください)
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夏の山気が迫る里山は国道が離れ、集落の人口が減少したことで
さらにしんしんと静けさが深まっていた。
日本の将来に思いをはせて一抹の寂しさがさらさらとそよいだ一日だった。
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posted by 平井 吉信 at 22:26| Comment(0) | 徳島

2016年07月01日

初夏の風が吹いて 池田の黒沢湿原(くろぞうしつげん)


雨が数日続いて晴れた日、
ふと思い出した、黒沢湿原のことを。
時計を見るともうすぐ正午という時間だった。

でも、いま行かないと、きょうの風には遭えないからと
自分に言い聞かせて出発した。
国道192号線を西へ西へと向かい、
池田の旧市街地から南の山中へ入る林道をたどる。
道路工事の標示があったが、(週末なので)解除中ともある。

ところが、数日前の大雨がたたったのだろう。
随所で小崩れが起きている。
一箇所は山側の崩壊でガードレールのない際を通る。
車幅から見て崩壊した土砂に片輪を載せて通過。
(運転側が崖だったが、助手席側になる帰りは吉野川に出るルートにした)

四国のへそにあるこの湿原には
トキソウ、サギソウなどの湿原に自生する稀少な植物がある。
地元の子どもたちの保護活動やボランティアのパトロールなどで
なんとか生態系は保たれている。

しかし、この湿原の魅力は植物だけでなく
湿原が醸し出す風渡る風情がいい。
いつもここへ来ると、太陽が高い時刻から夕刻までを過ごしてしまう。
だから、湿原を感じながらどこかに腰掛けて
好きなものを食べるひとときのために、行動食を用意しておこう。
(おむすびとお茶でいかが?)

さてと、湿原をご案内。

この季節、どこから来ても、ホタルブクロが点在するルート
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湿原が見えてきた。この先に駐車場がある。数カ所に渡って十分な広さが確保されている。
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軽井沢のような雰囲気の湿原のエントランス
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老夫婦が植物観察をしながら散策する
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木道を伝っていく
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湿原、山野草…。目に飛び込んでくるのは夏草と水のたたずまい。
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ハンカイソウの群落が展開する沢の地形
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湿原の草の虫たちを探すのも一興
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近寄ってみると、マメコガネ
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茶色のコガネムシ
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湿原のなかほど左手の丘に展望台が見える
男女が手をつないで丘をめざし登っていく

パノラマの眺めにしばし見入る。
汗は風に吹かれて消え、心の靄も消える
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湿原は北から南へと流れる水の流れがある
ところどころに池をつくる。池で見つけたのはヒツジグサ。
午後2時ぐらいにならないと咲かないことから名付けられた。
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6月下旬の湿原の至るところで咲いているのはウツボグサ(東の横綱としよう)
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アジサイの色の変化
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それならば、ハンカイソウがこの季節の西の横綱か
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湿原は南へ来ると、水の流れが明確になってくる。
水路と湿原と河畔林が織りなす絶景が湿原の白眉となる。
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ムカデのような山野草(シシガシラ)
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ネギボウズのような植物はヤマトミクリという水草の一種
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湿原は、東西の山々から流れ込む沢でさらに水量を増す
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そうして、ついに流れ落ちる滝となる。
この水を追うように松尾川温泉へ降りる散策路がある。
四国では数少ない掛け流しの湯を楽しんでみては?
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二段目の滝壺の上から落ちる水が見られる
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すでに半日が過ぎて陽が傾いた。北のエントランスに戻ろう。
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湿原を歩くとき、何も考えない。
ただ、心に浮かぶ念をていねいに追いかけていくうち
何も考えなくなる。
すると、風のささやき、植物の伊吹、虫の気配、湿原の醸し出す空気に包まれている。
あとひとつだけ。自分の足音も。


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posted by 平井 吉信 at 21:57| Comment(0) | 山、川、海、山野草