2015年06月01日

惣菜、弁当がおいしい地元のスーパーで月曜日が青くならない


子どもの頃、うちの周囲には八百屋が5〜6軒あった。
家の前、2軒右隣、道路を挟んで左向かい、その道路沿いに2軒、
家の裏にも1軒。いずれも徒歩数秒から1分程度。

けれどスーパーが進出して
だんだん個人経営の八百屋の経営が立ちゆかなくなり
いつのまにか消えていった。

食料品は本来は小さな商圏で成り立つ業種である。
家の近くにあって欲しいのに、
イオンなどのGMSが地域の市場を席巻すると
それに慣れっこになっていく。

地場のスーパーにはがんばって欲しい。
地域の消費者も地元の店で買い物をして
経営を支えたい。

まちなかではないけれど
小松島でご紹介したいスーパーがある。
といっても、チェーン店ではない。
1店舗で経営している地元住民のためのスーパーである。
http://www.sanwa-bento.com/

ここの売りは弁当、惣菜。
それも手づくり。
デパ地下で見かける見映えのする100グラム500円の惣菜とは
無縁のおふくろの味である。
見た目は普通なのに
食べてみるとわかる。

特にすし飯がいい。
自家製の調合のすし酢を使われているようだが
すし酢は安定して出すことは難しいもの。
これはスーパー惣菜ではなく、料亭のレベルでは?
和洋中華と揃った弁当もおいしそうである。

さらに驚くのは、弁当に使われているほとんどの米や野菜は
社長自らが自社農園で育てたもの。
弁当は会席まで揃えていて、宅配してもらえることもあるようだ。
(関係者ではないけれど、こういうお店は応援したいよね)

きょうも道すがら立ち寄ったところ、
釜揚げしらすが100グラム198円。
よし、これに決めた!

ぽん酢、わさび、海苔、三つ葉などをちらしてしらす丼に。
(珍しく写真を撮っていないのは空腹でまどろっこしかったから)
このしらすは地元和田島産。
(ここから3分のところに和田島漁港と和田島漁協がある)。

もうひとつは地ダコを買った。
(アフリカ産のゆでだこは買わないよ)。
地モノでそれも生がいい。
発色をよくするミョウバン、pH調整剤、酸化防止剤などは要らないから。
吸盤の汚れを取り
塩もみしてやわらかくして
低めの温度で熱を繊細に通していく。
茹で上がったタコは甘みがあって
それだけでおいしい。

しらす丼に茹でた地ダコのごちそうで
月曜日がブルーにならないなんてそれも良し。

地元の旬のものって、いいよね。

追記

後日、調味料コーナーには、いつも香川県まで買いに行っている
ヤマヒサのしょうゆが置いていた。
創健社の食品などもあり、オーガニックコーナーを設置されている。



タグ:小松島
posted by 平井 吉信 at 23:40| Comment(0) | 食事 食材 食品 おいしさ

イシマササユリの季節 徳島ゆりの三姉妹 初登場


本土から見て離島には「わくわく」がある。
県内で最初に魅力に取り憑かれたのは出羽島(牟岐町)。
亜熱帯の植物、シラタマモと呼ばれる原生生物、
手頃な料金の連絡船、
クルマを置ける場所があることなどから
二十代の頃に訪れて以後、誰かに教えたくなって
島の案内を行う無償ツアーを何度か行った。

牟岐大島は連絡船がないこともあって訪れる機会がなかったが、
一度調査に同行させてもらったことがあった。
島の入江に船を停めて湾内周辺を見ただけであるが、
無人島の豊かな生態系に心をひかれた。
牟岐大島に限らないが、気を付けることがひとつ。
草むらに足を踏み入れるときは、
肌を極力露出させず、防虫スプレーなどでダニ対策をしておくこと。

さて、県内の離島のうち、
四国の最東端に位置し、
一日3便の連絡船で接続する阿南市の伊島は今回が初めての訪問である。
港の周辺に集落があり、出羽島よりも面積は広いが、
同じく島内を走るクルマはない。
この島を有名にしているのは「イシマササユリ」である。
その花が咲く時期に合わせて「伊島芸術祭2015 ささゆりまつり」が開かれ、
期間中は連絡船が1日4便に増便されると聞いたので訪れてみた。

事前の情報収集で島の地図(絵地図)がWeb上に見つからなかった。
PDFで置いてもらえると
訪問の際の時間の計画が立てやすい。
どこに、どのぐらいの距離で、どんな散策路なのかを知っておいて
船の時間に間に合わせたい。
この島を楽しむには2〜3時間では足りないことは明らかなので、
答島港から10時台の第2便で渡り、16時台の最終便で戻ることにした。
(期間限定なのでご注意を)
http://www.city.anan.tokushima.jp/docs/2015052000012/
http://www.tp.e-tokushima.or.jp/event/show/43371

船が港に入るとイベント会場があり、
地図やウチワを配っている(ウチワの意味はそのうちわかる)。
学校の前を通り過ぎて山道を進むと階段があり、
最初のイシマササユリが迎えてくれる。

イシマササユリは、ササユリの変種で固有種である。
いよいよ美人三姉妹の末っ子との出会いが近づいてきた。
かれんなジンリョウユリ、コケティッシュなタキユリと比べて
どうだろうか。

第一印象は、素朴な田舎娘。
つくりものではない天然の愛らしさが感じられてドキドキする。
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参考までにタキユリとジンリョウユリ。
徳島県は稀少なユリの宝庫。
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かつては島中に咲き誇った花も乱獲と
人の手が入らなくなって林の環境が変化したことで
(=薪炭林と島民との関係が希薄になった)
ササユリが減少したという。
いまでは地元の小中学校、高校が協力して保護を行っている。
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階段を上がりきると、
伊島でもっとも雄大な風景「カベヘラ」の眺めが見物。
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海崖が水面に向かって傾斜する地形が印象的。
この地形をトラバースするのがこの島の最大の楽しみ。
しかしそれも崖に行き当たって足止めとなる。

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崖の植物に目を留める
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ランの仲間のように見えるが、ナス属か はたまた園芸種か?
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これはソバナ? この時季に、この標高で?(ツリガネニンジンではないと思う)
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遊歩道に戻って北に進むと
島の中央部に木々が生い茂る貯水ダムが見えてくる。
かつて島の暮らしを支えた水源だが、
近年は地下水による簡易水道が整備された。
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集落は港周辺のみ
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ダムを過ぎれば島のへそに当たる地蔵峠がある。
ここは、港の集落へ降りる近道、灯台へ上がる道、
北西に広がる湿地に降りる道、
最北端の観音堂へと伸びる散策路が交わる要所。
湿地に日が射してきた。
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ところどころ海面が見える
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観音へ向かう道中にはミニ霊場が設けられている。
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観音堂が近づくと散策路が少し荒れてくる。
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島の北端に位置するお堂に辿り着いたら
今度はくるりと南西に向きを変えて湿地に向けて降り始める。
昼を過ぎているので小休止を入れたいところだが、
立ち止まると蚊の大群が押し寄せる。
湿地まで降りて昼にしたのだが、
ブンブン攻撃を避けて立ったまま食べる。
初夏の山はどこでもそう。
ただし、一年でも限られた時季の現象だろう。

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湿地はもともと田んぼだったらしいが、
いまでは豊かな生態系の構成要素となっている。
途中でストーンサークルのような場面や
色が違う草のエリアも見える。
湿地を横断すると登りに差し掛かり、峠に戻る。

旧道を経由して港に戻るが、
さらに弁財天のある半島に足を伸ばすのもおもしろい。
赤い鳥井をくぐって半島状の付け根に弁財天が祀られている
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古い港跡の入江に使われなくなった船が眠っていた。
弁財天へはこの港を迂回して辿り着く。
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空也上人が上陸したとされる僧渡浜
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半島の付け根から望む僧渡浜と伊島の北西の地形
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最後にイシマササユリをもう一度
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弁財天を振り返る
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集落に戻るとすでに各種の催しは終わっていた。
船を待つ間、
現場に残っていた実行委員長の神野(かんの)さんと談笑しつつ
伊島をあとにした。
連絡船「みしま」にはイシマササユリが描かれていた。
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タグ:タキユリ
posted by 平井 吉信 at 00:32| Comment(0) | 山、川、海、山野草