2015年03月13日

ブラザーの複合機 MFC-8820Jをお譲りします。

ブラザーの複合機 MFC-8820Jをお譲りします。
http://www.brother.co.jp/product/printer/mfc/mfc8820j/index.htm

取扱説明書
http://support.brother.co.jp/j/b/manualtop.aspx?prod=mfc8820j

・ファクス、カラースキャナー、コピー(モノクロ)、プリンター(モノクロ)の4機能
・読み取りは、CCD方式です。
・モノクロA4、自動両面印刷対応
・外形寸法(横幅×奥行き×高さ)532×444×469mm(突起部を除く)
・質量 約18.1kg(消耗品除く)

続く
posted by 平井 吉信 at 00:00| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

2015年03月09日

那賀川、 春の色


このところ晴れたり曇ったりで天気が安定しない。
三寒四温である。けれども、少しずつ暖かくなっている。

ここは那賀川下流ののどかな集落である。
土手に近い田んぼでふたりの兄妹がれんげ草を摘んでいる。
あぜみちには、たんぽぽ、オオイヌノフグリ、ぺんぺん草が咲いていた。

春の野草にはそれぞれあそび方がある。
だれでも知っているように、
ぺんぺん草は実を引っぱって回すとジャラジャラ音がする。

れんげ畑でふたり遊んでいると、
いつのまにか招き猫みたいな白い猫が寄ってきた。
妹は両手をせいいっぱい前に差し出して、
「おいでおいで」をしながらよたよたついていくけれど、
猫の方はまるで相手にしない。
というより、されるままにじっとしている。

裏の妙見山を振り返ると、黒くすすけた木の家が見えた。
母屋に続く垣根の坂道をかけのぼる。
家の裏には那賀川の水を引いた深い用水があり、その流れは強い。
お兄ちゃんはこわごわのぞきこむけれど、
妹はゴーという音が聞こえると逃げていってしまう。

笑うことと楽しいことの間に少しの距離もなく、
無邪気な仕草をするたびに、ふたりの兄妹は大きくなっていく。
疑うことを知らず、
好奇心にあふれて問いかけるまなざしが
ひたむきであればあるほど、
日一日と賢くなっていっただろう
この兄妹に会えたらどんなにかうれしいことだろう。

私は過去に戻ってレンズを向ける。
するとレンズに気づいた子供は、きょとんと顔を上げる。
なんだろう」
口元をきりっと結んでふしぎそうな瞳は微動だにしない。

妙見山へ遊山に行くのもこの頃だ。
男の子の絵がたどたどしく描かれた空色の重箱が
お兄ちゃんのお気に入り。
三段重ねの重箱に寒天やたまご焼きを詰めて持っていく。

昼間登った時、お兄ちゃんは
那賀川の水面がきらきら反射するのを食い入るように見ていた。
夜になって、頂上付近に
桃色のぼんぼりが明滅するのが里から見えた。
お兄ちゃんは勇気をもってひとりで登ってみた。

拍子のカチッとした響きが山中にこだまし、
そこへ唄の節とも思われないような
不気味な合唱がけだるそうに聞こえてきた。
こわかった。あれは鬼の宴会だと思った。
声のする方をみないように、いちもくさんに里へと駆け降りた。
(「空と海」より)

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朝は曇っていたが、昼過ぎから晴れてきた日曜日。
那賀川の古庄から岩脇にかけての下流域で
春の瀬音を立てる頃を見計らって出かけた。
(このところのネタは自宅から5分〜15分程度の場所ばかり。年度末なので)
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土手に春の草花が咲き乱れ…という状況ではなかったが
春の足音はどこかにあると思って
土手を歩いてみた。
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タンポポを見つけた。
陽光を受け皿にしてすくっと背伸びしている。
タンポポと同じ目線でわかった。
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シロツメクサが点在する草原のような土手
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ツクシも見つけた
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ネコヤナギが浅瀬に影を落とす
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こんなところに。どのような意味が込められているのだろう。
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妙見山の中腹に取星寺(すいしょうじ)と公園がある。
近年は、地元の人たちのご尽力で花を植えて遊歩道を整備した。
那賀川はここから東に約8km流れて紀伊水道に注ぐ。
(海から近いのに、澄んだ水をたたえた大河が見られるのは四国ぐらいだろう。吉野川の第十堰=河口から14km、四万十川の佐田の沈下橋、仁淀川然り)
河口とその先に浮かぶ福村の磯が見える。
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ぺんぺん草は花なのである
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夕暮れにたたずむ花壇のすみれ
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春なのにソフトクリームですか♪
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太陽が山塊に隠れようとするとき
春の七草のひとつ、ホトケノザが浮かび上がる。
→ 春の七草のホトケノザは、コオニタビラコのこと。

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かつて菜の花に彩られた散策路(この写真のみ 2004年3月28日)
しっとりと春の夕暮れを味わう小径だったけど
現在は、自動車道の架橋で景色は変わっている。
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春を身近に楽しむのなら
那賀川の古庄から岩脇にかけての土手がいい。
帰りにどんがん淵の公園に立ち寄るもよし、
妙見山の桜(まだ早いのだが)を愛でるもよし。

春の色、那賀川、2015年―。

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追記その1

BGMは、ジョージ・ウィンストンの「ウィンター・イントゥ・スプリング」から
「花/草原」を。
春の訪れを待ちわび、
ついに春が野山にやってきた心象風景をピアノで綴ったもの。
ジョージ・ウィンストンはショパン以上に音の詩人だと思う。
まだ聴いたことがない人は、これから出会える歓びが待っている。


追記その2

カメラは、フジのX-E2にXF14mmF2.8 Rだけ付けて出かけた。
予備はマクロクローズアップができるX20を。

このXF14mmF2.8 Rは、換算21oの焦点距離で超広角だけれど
河原に咲く花のように、主題も風景も水も光も収めたいときには
唯一無二のレンズ。
10-24のズームもあるけれど、18oからの画角は標準ズームでカバーできる。
ズームと比べれば少ないレンズ構成なので
抜けの良さが違うし歪曲収差がほとんどなく中央から周辺までクリア。
(非球面レンズ2枚と異常分散レンズ3枚を用いた7群10枚構成)
開放f2.8から使えて小型軽量で比較的廉価といいことづくめ。
良いレンズが多いとされるフジのXFシリーズでは
XF35mmF1.4 Rと並んで白眉だろう。
掌に乗るようなこのレンズを
フランジバックの長い一眼レフのフルサイズに搭載するとしたら?
いや、不可能だろう。

作例中フレアが出ているのはX20でのマクロ接写。
このレンズは入射光の角度によってフレアが出る。
今回はそれを作画に活かしたもの。





追記その3

近所にカフェができたという。
田園のなかにあるらしい。行ってみたい。
よもぎ田cafe




posted by 平井 吉信 at 23:40| Comment(0) | 徳島

2015年03月05日

仕事の合間に立ち寄ったカフェにて


徳島市内の山のふもとにある
花と緑に囲まれたとあるカフェ。
雨に濡れた夕方に「ここにいるよ」とささやかれた気がして。

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(フジX-E2 XF35mmF1.4 R→f1.4)

西三子山の福寿草は盗掘で全滅に近いと聞いたけどどうだろう?
花はそこにいるのがしあわせ。
(花を悲しませて「楽しい」ですか?)
わざわざ現地を探し歩いて
そのお裾分けをいただくのが、ささやかな歓び。

それは、長いようで短い、短いようで長い、
地球の歴史ではほんの一瞬、
いのちを感じる刹那の遭遇にときめくしかないから。

山深い土地であれ、まちのカフェであれ
春のささやきに耳を澄ませる季節。



タグ:カフェ
posted by 平井 吉信 at 11:25| Comment(0) | 生きる

2015年03月01日

漁村集落・元根井から奥小神子へ


小松島港の北防波堤に守られた漁村集落を元根井(もとねい)という。
集落は車が入れないような路地を縫うように民家が軒を並べ
住宅と隣接するように山の裾野には集落の墓地が広がっている。
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そして、集落を見守る高台には沖神社があり、そこからは眼前に造船所がある。
沖神社からさらに上には灯台がある。

この灯台をめざして集落の間から散策路がある。
入口でおじいさんが水を持ったバケツを準備していた。
あいさつをして通り過ぎたが、
灯台までの山道に点在する石仏に水をお供えされるのではないのだろうか。
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灯台が目の前に見える頃、振り返ると元根井の集落が見える。
家々は夕方の鈍い光をたたえ、海面は静かな鏡となっている。
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この元根井を越えて峠を下ると
小神子(こみこ)という不思議な地名の集落がある。
小神子周辺は別荘や静かなたたずまいが好きな人が住まいとしている。
リゾートでも漁村でもない海辺の落ち着いた集落である。
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小神子を右に眺めつつ、日峰山の尾根を西へ向かうと
分岐が見えてくる。
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この分岐を降りると海に近づくけれどもやがて反転して
ほぼ元の場所に戻る1周の散策路がある。
足の運びが軽い人なら20分ぐらいの周回である。
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この小径を百メートルぐらい降りると再び尾根へ反転する鞍部がある。
ちょうどその辺りを沢が流れている。
海まであとわずか。
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20年ほど前はこの小径はなく
小神子から踏み跡の少ないトラバース道をたどって
ここに到達したことがあった。
途中には人家の痕跡もあったから人が住んでいたのだろう。
小神子から接近も容易でない道程をたどる無人の海岸線を
ぼくは、奥小神子と名付けた。

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沢に遭遇するあたりで潮騒が聞こえる。
海は近いと推察して沢を下っていくと
人の背丈以上の草木が茂る荒れ地と出た。
なんとか進んでみたが、それ以上は進めない。
波打ち際の気配は感じるけれど
海面は見えない。
荒れ地の下は崖になっているかもしれず
無理をせず引き返したのが遠い昔。
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あのときと風景は変わっていないけれど
荒れ地を南に迂回するように山際を歩くと
簡単に渚へ出られた。
荒れ地からは崖とはなっていなかったが
それでも海岸段丘状の高低差は多少ある。

南の小神子へは海伝いへ行けるかもしれないが
あいにく崖が崩れて倒木がふさいでいる。
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渚は南部(小神子側)が岩や礫が目立つが
北部(大神子側)は小さな小石となる。
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北の大神子へは途中まで海沿いに歩き
山中に入るルートがあるのを見つけた。
海岸段丘の上には石積みがあった。
かつての人家、もしくは作業場?
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北部には磯釣りに良さそうな岩場があるが、
ここまで来る釣り人はいない。
水の透明度は高い。
CODも低そうだし、大腸菌群数の測定値が低ければ
環境省の基準でAA類型ではないか。

ハマダイコンが咲いていた。
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そろそろ夕方なので引き返すために沢を登る。
左岸(画面では右側)の踏み跡は
途中で沢に下るのがわずらわしいので沢を歩く。
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帰りはかつて通った小神子へのトラバース道をたどる。
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夏場は快適とは言えないが
草が刈り払われた冬の水平道は快適。
20分ぐらいで小神子集落に下る車道に出た。
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そこから峠を越えて元根井に引き返す。
途中の崖にツヅジが。
夕方の妖しくたたずむ花を撮らせたら
フジの独壇場(色はプロビア)。
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子どもの頃、恐る恐る自転車で下った坂道の途中に
集落の氏神様と思われる沖神社がある。
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名前からして、海の事故からの守護と大漁をお祈りする場所なのだろう。
夕方というのに地元の高齢者が次々と参拝に訪れる。
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朝な夕なに集落を見守っている産土様への自然な感情が習慣になっているのだろう。
沖神社の秋祭りには盛大な花火大会が開かれる。
港祭り(新港)、横須、元根井が競うように花火を打ち上る。
小松島は花火の聖地でもある。
(自宅から眺められるけれど、耳が良すぎるのが災いしてか花火の音が苦手で当日は家に籠もっている。音の小さな花火を開発してもらえるといいのだが)
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地方都市の片隅で息づく漁村集落の日常に触れつつ
ちょっとしたミステリーにしばし浸った。
今年もなんとか怒濤の年度末を乗り越えて春を迎えるのだろう。
posted by 平井 吉信 at 16:53| Comment(0) | 山、川、海、山野草