2015年03月31日

JR四国 快速サンポート 極楽浄土+退廃+妖艶÷3=アラーキー列車


JR四国のおもしろい列車を高松駅で見つけた。
観音寺からやってきて琴平へ向かう快速サンポート。

DSCF5642-1.jpg

DSCF5643-1.jpg
タグ:JR
posted by 平井 吉信 at 00:00| Comment(0) | まちめぐり

2015年03月29日

四国の春 点描 2015年3月

春は豪華絢爛のときを迎えつつある。
四国各地の春を集めてみた。
(富士フイルム X20)

四万十川 中村の赤鉄橋上手の右岸の菜の花
http://www.city.shimanto.lg.jp/kanko/img/news/news20150307.pdf
DSCF5414-1.jpg

DSCF5409-1.jpg

石垣の里に展示されていた小学生の愛らしい作品(愛南町外泊)
DSCF5489.jpg

JR四国 予讃線下灘駅(双海町)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8B%E7%81%98%E9%A7%85
DSCF5570-1.jpg

DSCF5564-1.jpg

DSCF5591-1.jpg

吉野川第十堰下流の北岸

DSXE8587-1.jpg

最後は、那賀川下流の岩脇公園の桜から。
http://www.rurubu.com/season/spring/sakura/detail.aspx?SozaiNo=360002

どんがん淵から流れ出す小川が那賀川へと注ぐ。
幼い頃は葦が繁る沼地で
子どもは近づかないように言われていた。
近年は、どんがん淵の周囲を整備して公園となった。

昨日の晴れが打って変わって雨。
それでも午後から雨が上がり、夕方近くになって薄日が射してきた。
買い物がてら足を伸ばしてみよう。
ひょうたん型のどんがん淵の中央には赤い太鼓橋がかかっている。
(富士フイルム X-E2+XF35mmF1.4 R)

DSXE8693-1.jpg

DSXE8695-1.jpg

雨の雫を宿す
DSXE8688-1.jpg

DSXE8680.jpg

薄曇りのやわらかな光にたゆたう
DSXE8677.jpg

DSXE8675-1.jpg

DSXE8674-1.jpg

DSXE8682-1.jpg

DSXE8710-2.jpg

DSXE8719-1.jpg

DSXE8733-1.jpg

もう夕方だね、帰ろう。
桜が満開を迎えると五月の薫風は近い。


posted by 平井 吉信 at 20:14| Comment(0) | 生きる

2015年03月28日

神保町で買った万年筆 ジャパンブルーのボディと月夜のインク


場所は調べてあった。
店舗に電話も入れて確認した。
それなのに数回通り過ぎて入口に気付かなかった。
お客様ひとり入れば、あとの人は店外で待つことになる。
そんな小さな万年筆店を訪れたのは、2015年の3月。

最初に使い始めたのは近所の文具店で購入したパイロット。
太字の軸に鮮やかな青インクを入れていた。
どこに行くのにも持ち出して
そのときに思い浮かんだことをさらさらと書く。
(阿南の「大菩薩峠」はひとりでよく通ったもの)

ところがある日、床に落としてしまった。
ペン先からのインクは流れることなく沈黙し
それ以来、使わなくなっていた。
(万年筆には悪いことをしてしまった)

それから数年、セーラーのプロフィットの細字を求めた。
いまでも仕事の署名やメモ書きに使っている。
メモというよりは、
誰かと向かい合って言葉を書きとめるのに使う。
(取材、聞き取り、ヒアリング)
ノートパソコンに打ち込むときもあるけれど
その場の雰囲気にそぐわないと感じたときは
万年筆とノートに書く。

気取っている? 
そうではなく、ボールペンでは筆記の速度が話し手の心の動きに追いつかない。
万年筆では筆圧をかけないので後追いができる。

今回購入したのは、パイロットのカスタム74
http://www.pilot.co.jp/products/pen/fountain/fountain/custom74/
パイロット カスタム74

カスタムシリーズは国産で歴史のある万年筆だが
1本1万円程度と求めやすい。
見た目がおしゃれとは言いがたいし
風格があるわけではないけれど
実用の筆記具としては申し分ない。
(むしろステイタス性がないほうがいい。マイスターシュテック149で署名するような場面ではないので)

立派な万年筆は自重があるので
それを利用してペン先を運ぶ印象がある。
ただ、ペン先が大きいと日本語のさばきが難しくなるような気がする。
国産万年筆は、手頃な価格でありながら品質管理が安定していることもあるが
日本語や縦書きでなめらかにペン先を運べることは確かだろう。

あいにくカスタム74はお店に品切れしていたが
お送りいただけるとのことでお金をお支払いし、
約1週間後に届けていただいたもの。

金ペン堂の万年筆は書き味が違う、と言われている。
それは、ペン先を調整してから店先に出されるからなのだけれど
それ以外に細かな助言もいただいた。

インクは変えないことが望ましい、と伝えられた。
一度ペン先を通ったインクは
水洗いしても残るので銘柄や色を変えると
インクの滲みだしが変わってしまう怖れがあるのだろう。
出荷のご連絡とともに使い始めの助言も含めて
お電話で再度ご教示いただいた。

安価な万年筆であったが
小さなお店の心に触れた気がした。
(飛行機代を払ってでも)この次に買い求めるときも訪れたいと思う。

購入したのは、カスタム74を2本。
黒の軸、Fのペン先にカートリッジ式の黒インクを組み合わせる。
(取材で使うのはこれが使い勝手がいい)

もう1本は、ダークブルーの軸、Mのペン先、
コンバーターCON-50
を組み合わせ、
インクは、「iroshizuku 月夜」。
たゆたう青、そして緑の残光を宿す。
(この青のボディも落ち着いたジャパンブルーと言いたいような色彩)


書き始めて数分でどちらもなめらかな書き味に到達。
特に、Mのペン先と月夜のインクは、
書いていて時間の経つのを忘れるほど。
無心にペン先を走らせるとき、
書く、という行為を忘れて
(掌や指先が消えて)
自分の心から汲み取った言葉を紡ぐという感覚。

キーボードでは、
NICOLA規格の新潟のリュウド社のRboard Pro for PC、
同じく富士通の親指シフトキーボード、
そして、ノートパソコンに外出先でつなぐ
東プレの静電容量型の3種類を使っている。

文字を打つこと、文字を書くことは、
(写真を撮ることも含めて)
自分と向かい合う時間であるとともに
さまざまな生き方との交錯の記録であり
悠久の記憶をたどりつつ、
短い人生に投影する行為なのだ。

ダークブルーというよりもジャパンブルーという感じ
D7K_2058a-2.jpg

パイロット カスタム74







posted by 平井 吉信 at 00:00| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

2015年03月27日

妻が支え、夫が開いたジャパニーズ・ウイスキー


竹鶴政孝の妻、リタは幸せな生涯だったと思う。
封建社会の名残が色濃い大正時代に
(双方の家の許しが得られず)
故郷を遠く離れて言葉のわからない国に暮らし
日本人にはなじみのないウイスキーづくりを
無から挑戦する夫を支えるという。

リタは忍耐強い人であったとされる。
成功する人は忍耐強い。
ハーバードだったか、こんな研究成果がある。

幼少の子どもにおやつを与え、
いますぐ食べるか、あとで食べるかの選択をさせる。
それぞれの選択をした子どもが成人して
どのような暮らしをしているかを追跡を行った。

我慢してあとで食べることを選んだ子どもが
良い暮らしをしていた、という結果は想像できただろうか。

リタは、日本人以上に日本人になりきろうとした。
心のなかにはこの土地に骨を埋める覚悟で
夫の夢を実現させるという信念の灯火を絶やすことがなかった。。

短期で結果を求めることなく良いものをつくる―。
政孝もまたその信念はぶれることはなかった。
ニッカのウイスキー、日本のウイスキーの黎明期を
夫婦の絆で来る日も来る日も紡いだ。

リタが亡くなったのは1961年の冬。
妻に捧げる究極のブレンデッドウイスキーとして
1962年に誕生したのがスーパーニッカ

「ウイスキーが熟成するまでに何年もかかる。これは娘が大きくなれば嫁にやるのと一緒なのだから、立派な衣装を着せてやりたい」

リタを思わせる優美なガラス瓶は特注であり、
佐藤潤四郎がデザインしたセミクリスタル製の手吹きボトルに詰められた。
この瓶を傾けてグラスに注ぐ際の
独特の澄み切った音響は舌へのご褒美を約束するかのようだ。
当時は大学生の初任給の1/5ぐらいの価格で販売されたが
なかなか入手できない幻のウイスキーであった。

当時のスーパーニッカを知るブレンダーが
その風味を復刻した初号スーパーニッカ復刻版
2015年3月24日に発売された。
http://www.nikka.com/products/blended/fukkoku/supernikka/

手元にある3種類の竹鶴(無印、12年、17年)と
初号スーパーニッカ復刻版を比べてみた。
DSXE8624-1.jpg

余市モルトの強いピート香の奥から
蜜が滴り沈み込むような重さがある。
そのままでも良いが、水を少しずつ加えていくと
スーパーニッカの個性がひらいてくる。

スーパーニッカの発売は、宮城峡蒸留所の開設される7年前のこと。
復刻版においては宮城峡モルトを使っていないかもしれない。
竹鶴は、余市モルト宮城峡モルトの妙を味わえるので
華やかでフルーティといえるが
それと比べても初号スーパーニッカ復刻版は複雑で重厚な味わいである。

竹鶴夫妻を忍びつつ
連続テレビ小説の余韻に浸りつつ
スーパーニッカ竹鶴を味わいたい。
(コクはあっても濁りのない澄んだ風味がジャパニーズの特徴かも)



竹鶴17年は入手が難しくなっているようだ。



リタさんについてはこの本を読んだ。


リタと利他を重ねているのかもしれない。

【2015.4.5追記】
開封して半月で空気に触れたことで
初号スーパーニッカ復刻版の風味が変化してきたようだ。
アルコールに閉じ込められていた重しが取れたように
まろやかな熟成感のあるウイスキーに変わってきた。
水と空気がウイスキーをつくるとしたら
住んでいるところの空気に触れることで
変化が起こるのかもしれない。

それは開封後の劣化という感じではなく
空気に触れて別の魅力が顔を出す感じ。
竹鶴17年はその変化が少ないが
初号スーパーニッカは変化が大きいようだ。

初号スーパーニッカは山陰でも味わってみたが
四国徳島での風味と異なる感じを受けた。
ウイスキーは体調に左右されるが
出雲大社の神氣をいただいて
まろやかでありながら濃くなったのかもしれない。

他郷阿部家松場登美さんとお話ししていて感じたことだけど、
石見銀山の土地の力、場の持っている生命力を投影した暮らしを
群言堂」で展開されている。
風土と食べ物は密接に関わりつつ、
まれ人に触発されて通じる風の道は根っこへの滋養となり、
土地びとに触発されて感じる土の匂いは
旅人に立ち止まるきっかけと元気を与える。
旅の本質はそこにあるのだ。

posted by 平井 吉信 at 00:00| Comment(0) | くらしとともにあるモノ

2015年03月23日

室戸岬 ジオパークの春 瑠璃色のミクロコスモス 


四国の川は別格として
一般的に四国の第一級の観光資源はどこかと聞かれたら
面河渓、石鎚山、天狗高原、四国カルストなどはもちろん良いけれど
室戸岬と答えたい。
(だからジオパークに登録されたときは真っ先に駆けつけた)

徳島県側からも高知県側からも公共交通機関が途中までのため
その終点から、あるいは高知空港、徳島空港でレンタカーを借りる。
とにかく本州から時間が掛かる。

ところが、このブログでも取り上げているように
徳島県南部の海岸線から室戸岬に至る国道55号線は四国の白眉。
(南阿波サンラインや海部川を見ないで通り過ぎることはできる?)

右手に山、左手に太平洋、はるかかなたにかすむ岬をめざして
ほとんど信号のない路をたどるとき
人生の重荷がほどけていくに違いない。
(ついでにクルマの燃費も伸びる伸びる)

高校の頃から自転車で来ていた。
クルマでも何度訪れたかわからない。
ほとんど「地元」感覚なのだけれど
それでも岬をめざす。

室戸岬は、時間と空間が広い。
この日も岬の先端だけで4時間を過ごしてしまった。

時間が足りなかったので以下は行けなかった。
・空海が修行したパワースポット御厨人窟(みくろど)
(空海が修行を行い悟りを開いた地)。
・恋人の聖地・室戸岬灯台と最御崎寺(ほつみさきじ)
・シレストむろと
・ディープシーテラピー&リゾートのウトコ・オーベルジュ&スパ
・道の駅とろむ、ドルフィンセンター
・道の駅キラメッセ室戸
・吉良川のまちなみ、
・海岸段丘、行当岬、夫婦岩などその他のジオパーク
・ジオカリーと紅茶のシットロト
・鯨見物

食材としては、海洋深層水と
その恵みの金目鯛、グレ、ブリ、イトヨリ、ヒラマサ、スジアオノリなどの天然の魚介。

室戸は時間距離での隔絶感があるだけに
1泊2日を充てても足りるかどうか。

この日は春を告げる草花を見ていたから。
D7K_2020.jpg

ぼくにとっては、ユキワリイチゲ、フクジュソウ、オキナグサ、
そして、室戸岬のルリハコベが春の風物詩。
次に桜、さらにモモイロイワバソウ、シコクカッコソウと続く。
D7K_2017.jpg

きょうはこの瑠璃色の小さな宝石を見に来た。
地球の歴史を刻んだ大地に
あこうなどの亜熱帯の海岸性植生が覆いつくす。
そこに、稀少な植生があちらこちらに自生する。

野根川の国道にかかる最下流部。
DSXE8465-1.jpg
海が目前なのに清らかな淵とそこから流れる瀬。
漁港に砂が流れ込まないよう右岸が防波堤となっているが
そのまま海へ注ぐ。
D7K_1925-1.jpg

国道沿いは、ハマダイコンの群生。
D7K_2023.jpg

ハマエンドウのあでやかな色彩が灰色の渚をいろどる
D7K_2033.jpg

この黄色い花はわからない
D7K_2015.jpg

DSXE8548.jpg

赤紫の花、つややか。光を放つ
D7K_2026.jpg

灯台と中岡慎太郎と岬ねこ
DSXE8573.jpg

D7K_2036-1.jpg

ここがエネルギースポットであることを自らの造形で語り掛けるアコウ
DSXE8552.jpg

樹木のトンネルの向こうにジオパークの地形
D7K_2047-1.jpg

DSXE8482-1.jpg

D7K_2029.jpg

斑れい岩の地帯。赤く着色すると火星のようだ
DSXE8566.jpg

船着き場とジオパークが一体となった日置海岸
DSXE8473-1.jpg

ルリハコベ、太陽を受けてひらく花びら
(ニコンD7000+AF-S Micro 60mm f/2.8G)
D7K_2009.jpg

D7K_2002.jpg

D7K_1986.jpg

D7K_1977.jpg

D7K_1976.jpg

D7K_1960.jpg

D7K_1952.jpg

D7K_1946.jpg

D7K_1996.jpg

フジX-E2+XF35mmF1.4 R
DSXE8496-1.jpg

DSXE8511-1.jpg

2015年3月、室戸岬は春を敷きつめた。
posted by 平井 吉信 at 23:51| Comment(0) | 山、川、海、山野草

那賀川中流域のオキナグサ


春の色、那賀川下流編から半月が流れて
中流へと遡ってきた。
季節も山へ向かって駆け上がっていく。
ここも水量は多く流れは早い。

春を迎えることを心待ちにしている。
まるで初めて春に出会うように。
季節がめぐること、それは地球がめぐること。
血がめぐること、それはいのちがめぐること。
DSXE8359-2.jpg

木々や草花が次々と芽吹いていく。
期待と不安が入り交じる人の春。
清い流れも濁った流れも人の世ゆえ。
矛盾を抱えて生きていくのが人だから
歓びが多いほど無常もまた然り。
無常であるから歓びも輝いて見える。
そのことを教えてくれるのが、春なのだ。
DSXE8357-1.jpg

いつもの河原をたどってみる。
山からの小さな流れ込みが本流に流れ込み
砂と岩がつくる生態系の妙。
ここは、那賀川が生み出した奇跡の場所。

陽光とそよ風が瀬音をきらめかす。
弁当を持ってピクニックに来ている男女を見た。
テーブルのような岩に腰掛けて
彼女の手作りの料理が並べられ
おいしいお茶でのどを潤している。

春を駆け足で知らせに来たオオイヌノフグリのときめき
DSCF5316-1.jpg

岩に這いつくばるスミレがいい
DSCF5362-1.jpg

D7K_1813.jpg

D7K_1828.jpg

D7K_1843.jpg

浅瀬に集まっておとなになる日を感じるオタマジャクシ
DSXE8328.jpg

最初のオキナグサはいつもの場所にあった。
でも100人中95人はこの花に気付かない。
数年前のように花があちこちにあるという感じではない。
それでもあるところにはある。
それも千手観音のような盛りつけで。
D7K_1862.jpg

D7K_1899.jpg

DSCF5336-2.jpg

DSXE8390-1.jpg

DSXE8446.jpg

両手を広げて存在感を示す子どものように
DSCF5322-1.jpg

産毛が西に傾いた太陽に照らされてまさにオキナ。
やがて白髪のオキナグサに変わってしまう。
人の世のように。
D7K_1890a.jpg

竹取の翁の「かぐや姫の物語」は日本人の世界観を表出している。
諦念を覚えて人は執着を放つことができる。
月の衣を着ることは
地上の記憶を失うことを意味するが
自ら切り放せたとき、魂の存在が見えてくる。


posted by 平井 吉信 at 22:04| Comment(0) | 生きる

2015年03月14日

文明の始まりは麦酒の始まり 竹鶴12年から17年へ 

人が小さな集団で生きていた頃から、
部族間で争いが起こると解決の手段(和解)を求めて宴がひらかれた。
同じ席で飲食をともにして
過ちを犯さないよう互いの絆を深めていく。
その席では、大麦を発酵させた太古の麦酒がふるまわれたという。
(最初の麦酒は何かの偶然で発見されたのだろう)

あれから数千年、
太古の麦酒の子孫ともいうべきウイスキーがつくられている。

ぼくは酒飲みではない。
(ウイスキーなら数年かけて1本空けるぐらい)
おいしい酒を少量味わうことが好きなので
ウイスキーも手が届く範囲で10数年をかけて揃えてみた。
親父は髭のブラックニッカばかりであったが、
ぼくは好奇心で同じウイスキーを2回買うことは稀。

ニッカでは、オールモルトをよく買っていた。
サントリーでは、山崎12年を3本買った。これはいい。
外国では、ジャック・ダニエル、ジョニーウォーカー 黒、
マッカラン12年、グレンフィディック12年、オールドパーなど。

西暦2千年、ニッカから竹鶴12年ピュアモルトというウイスキーが発売された。
口のなかをなめらかに伝い、ほのかな蜜の味とともに
うまみが濃く回されていく。
宮城峡の華やかさを基本に余市のコクが顔を出す。
おそらくはウイスキーが売れない時代に
贅沢なモルトが選ばれて合わさったのではと想像。
これがぼくがもっとも好きな銘柄だったけど
このところのウイスキーブームで原酒が足りなくなったためか
竹鶴12年は廃番となった。

手元には、竹鶴、竹鶴12年、竹鶴17年がある。
竹鶴12年に代わって発売された竹鶴(無印)は
アルコールが残る後味で手が伸びない。
(竹鶴の名称を付けないほうが良かったのでは?)
竹鶴17年は12年をさらに濃厚にしたような感触だが
何度も飲んでなじんだ12年が好み。
フロム・ザ・バレルなども手に入りにくくなった。

ブレンダーの技と意思が
1つとして同じ風味のない樽から交響曲を奏でる。
だから、同じ銘柄でも買う度に風味がわずかに違う。
ウイスキーは生き物だからそれでいい。
この次の竹鶴17年はどんな表情を見せるだろう。
(余市の熟成ものにはまだ手を出せていない)

深夜、音楽を聴きながら
竹鶴17年をワイングラスに入れて
香りをかざしつつ
時間をかけてそのままで味わう。

舌の上を転がす時間は短いけれど
麦の熟成にも似て、思いは走馬燈のようにかけめぐる。

浄水器でろ過したミネラルの多い水を一滴一滴足していくと
そのままでは気付かなかった別の表情が出てくる。
あるいは、そのままを、追い水と交互に飲むことも多い。
香りとともに竹鶴17年の扉が開き
舌触りで幸福感のスイッチが入り
水で伸ばされて現れる素顔を発見していく。

良い音楽と良いウイスキーだけで人生は語れないけれど
生きる時間を楽しみなさい、と教えてくれる。




【3/23追記】
アサヒビールのプレスリリースから引用
https://www.asahibeer.co.jp/news/2015/0320.html
 ニッカウヰスキー株式会社(本社 東京、社長 中川圭一)が製造する『竹鶴17年ピュアモルト』は、ウイスキーの国際的コンテスト「ワールド・ウイスキー・アワード2015」(WWA)において、「ワールド・ベスト・ブレンデッドモルトウイスキー」を受賞し、“世界最高賞”のブレンデッドモルトウイスキー(ピュアモルトウイスキー)として認定されました。
 『竹鶴17年ピュアモルト』が世界最高賞を受賞するのは、2012年、2014年に続き今回で3回目となります。
 また、『竹鶴21年ピュアモルト』が07年、09年、10年、11年にワールド・ベスト・ブレンデッドモルトウイスキーを4回受賞していることから、「竹鶴」ブランドとしては今回で7回目の受賞となります。1ブランドが7回世界最高賞を受賞するのは、WWA史上初となります。

 『竹鶴17年ピュアモルト』は、“日本のウイスキーの父”と呼ばれるニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝の名を冠したピュアモルトウイスキーです。深みのある香りで、凛としたボディ感と爽やかな余韻が特徴で、様々なタイプの原酒をバランスよく組みあわせ、長期熟成することで生まれるリッチな樽熟成香と長く持続する豊かで重厚感あふれる味わいが楽しめます。

 『竹鶴17年ピュアモルト』の評価のポイントはバランスのとれた味わいで、審査員からは「スモーキーでありながら甘みを感じさせるバランスのとれた味わいが絶妙である」といったコメントがありました。


タグ:音楽
posted by 平井 吉信 at 12:34| Comment(0) | 生きる